1. DRESS [ドレス]トップ
  2. 恋愛/結婚/離婚
  3. わたしは愛される実験をはじめた。番外編「モテる女は付き合う前にクリスマスプレゼントをわたすのか?」

わたしは愛される実験をはじめた。番外編「モテる女は付き合う前にクリスマスプレゼントをわたすのか?」

Share

【読むだけでモテる恋愛小説・番外編】30代で彼氏にふられ、合コンの男にLINEは無視されて……そんな主人公が“愛される女”をめざす奮闘記。「あんたはモテないのを出会いがないと言い訳してるだけよ」と、ベニコさんが甘えた“パンケーキ女”に渇を入れまくります。恋愛認知学という禁断のモテテクを学べます。

わたしは愛される実験をはじめた。番外編「モテる女は付き合う前にクリスマスプレゼントをわたすのか?」

「ベニコさん、クリスマスがせまってます!」

「だから、あんたはパンケーキ女なのよ」ベニコさんは珈琲を飲んでいた。ぽっちゃり体型ながら、ワンカールした黒髪ボブ。あいかわらずアメリカンドラマのキャリアウーマンという雰囲気だった。「モテる女は、どんなときも蘭の花のように平然とするものよ」

「私の名前はミホですけど、おちついていられませんって」

「ならば、おちつくふりをしなさい」ベニコさんは首をふった。「どうしたの?」

 私はスマホのメモ帳をひらいた。手袋、マフラー、加湿器、お菓子──商品のURLと値段が並んでいた。「もうすぐ気になってる男性とデートの約束があるんです。そこで、ほら、クリスマスじゃないですか。むこうも意識してるかなって。クリスマスプレゼントをわたしてもいいんでしょうか? 付き合う前にわたしても重いだけですかね」

「聖夜に悩むパンケーキ女ってわけね」

「ひどくないですか?」私は椅子にかけながら唇をとがらせた。

「いい?」ベニコさんは私の抗議を無視した。ひとさしゆびを立てた。「12月だからといってクリスマスを引きずりすぎる必要はないわ

「引きずりすぎる?」

「ほとんどのパンケーキ女が勘違いしてること」ベニコさんは欧米風のアイメイクをむけた。「プレゼントをあげたからといって相手が好きになってくれることはない

「はい?」

「逆に考えなさい」ベニコさんはいった。「貴女は付き合う前の男から、軽いプレゼントもらったくらいで男を好きになるの?」

「それは──」私は口をあけたまま三秒考えた。「ないと思います」

「プレゼントで恋心を買うことはできない。目的は、いつだってクリスマス気分にひたることではなくて、その恋を叶えることのはずよ──それを忘れないことね。そして最も避けるべきはプレッシャーを感じさせること。あなたが想像するよりもクリスマスに物を贈る行為は重くとられる可能性がある。ポジションも下がるわ」

「重い」私は口をぱくぱくさせた。普通にショックだった。「重いですか?」

「それを避けたらいいってだけの話よ。さらっと千円かそこらのお菓子をわたして、気の利いた女をアピールすることもできるでしょ」

「あ、なるほど」

「デートで一軒目のあとに〝じゃあクリスマスなんでカフェでケーキ食べましょうよ〟とイベント化するのもアリね。二軒目は、お酒よりカフェの方が深みのある話をしやすかったりするから」

「それ可愛いかも。プレゼントをわたす形にこだわらないのもいいですね」

「くれぐれも付き合う前の段階で、高価なものは避けることね。付き合う前の女がやるにはリスキーよ。それくらいのお返しを──つまりは気持ちでよこせと──お願いしてるようなものだから。そして恋愛において〝自分がスッキリしたいためだけの行動〟は得てして結果につながらないものよ

「ううう、それ、なんか刺さります」

「私からのクリスマスプレゼントよ」ベニコさんはカップを手に笑った。

「え、ちなみに未来の話なんですけど」私は前かがみになった。「例えば恋人ができたら、どれくらいの値段のクリスマスプレゼントをわたすべきなんですか? ほら、付き合ってすぐクリスマスになった場合とか、一年目とか、三年目でも変わります?」

「さあね」

「さあって」私はいった。「ベニコさんならわかってるんでしょう?」

「自分とのデートがいちばんのクリスマスプレゼントだといえたら理想でしょうね」

「そういうのじゃないです。もっと香水とか、名刺入れとかあるじゃないですか」

「ここに答えはないわ」ベニコさんは首をふった。「彼との会話を思いだすことよ。そして彼の生活をイメージすること。そこにひとつだけ足すとしたら?」

 その言葉は意外だった。答えを探していたつもりが──それは自分のなかにあるというのだから。私は目をとじた。そこに相手の姿を想像した。その声を想った。もしかすると、この悩んでいる時間がいちばんのプレゼントなのかもしれないなと思った。

■今日の恋愛認知学メモ

・プレゼントをあげたからといって相手が好きになってくれることはない。普段から、どれだけアプローチできているかが大事。

・付き合う前の高価なプレゼントはプレッシャーになるかも。

・目的はクリスマス気分にひたることじゃなくて恋を叶えること。

・素敵なクリスマスになりますように。

【エピソード】

第1話「黙って座りなさい、モテる女にしてあげるから」
第2話「モテたくない? だからあんたはパンケーキ女なのよ」
第3話「みつめるだけで男を口説き落とす方法」
第4話「この不公平な世界で女がモテるには?」
第5話「魔法のように男を釣りあげるLINEテクニック」
第6話「なぜモテる女は既読スルーを使いこなすのか?」
第7話「男に愛想をつかされないデートプランの作り方」
第8話「デートは5分遅刻する女が愛される?」
第9話「モテたいなら男と恋バナをすること」
第10話「ボディタッチを重ねても男は口説けない」
第11話「愛される女はさよならを知っている」
第12話「パンケーキ女、ひさしぶりの合コンで撃沈」
第13話「合コンでサラダをとりわける女子がモテない理由」
第14話「合コンに100回いっても愛されない女とは」
第15話「合コンのあとに男心を釣りあげるLINE術」
第16話「合コンにイケメンを呼びよせるLINE誘導術」
第17話「合コンには彼女持ちがまぎれているので要注意」
第18話「モテる女はグラスを近づけて男の本能をゆさぶる」
第19話「モテる女は自己紹介からデザインする」
第20話「顔をあわせて5秒で脈アリかをさぐる方法」
第21話「なぜ空気を読める女はモテないのか?」
第22話「ひとみしりを克服する方法」
第23話「友人がフラれた話をして恋愛観をさぐりだせ」
第24話「相手の好みのタイプになれなくても逆転するには?」
第25話「モテる女はさらりと男から共感をひきだせる」
第26話「場の空気にすら愛される女はここがちがう」
第27話「愛されたいなら二次会にいってはいけない」
第28話「合コンの夜にLINEを送るとモテない?」
第29話「私たちはモテそうな男ばかり好きになってしまう」
第30話「まだ男は浮気しないと信じてるの?」
第31話「モテる男に挑戦する? モテない男を捕獲する?」
第32話「恋愛の失敗は、自分がなにをしているか理解してないときにやってくる」
第33話「優秀で私だけを愛してくれるオスはどこにいる?」
第34話「私たちは想いを言葉にすることで愛される女になる」
第35話「モテない男を捕まえるためにメイクより大切なこと」
第36話「なぜあの女はハイスペック男子に選ばれたのか?」
第37話「男との会話を笑顔で逃げる女がモテない理由」
第38話「男の機嫌をとるためだけに笑ってない?」
第39話「恋愛対象外の男子に失礼にふるまってない?」
第40話「まだフラれてることに気づいてないの?」
第41話「モテる女はLINE1通目から男心を罠にかける」
第42話「暴走しがちな恋愛感情をおさえるマインドフルネス?」
第43話「いい男はよってこない、いいよってくる男はつまんない」
第44話「LINEで絵文字を使うほどモテなくなる?」
第45話「LINEは疑問符をつければ返事がくると思ってない?」
第46話「男に未読スルーされないLINEを作ろう上級編」
第47話「男の誘いLINEに即答でのっかる女はモテない」
第48話「イケメンのLINEを既読スルーできる?」
第49話「愛される女は自分ばかりを愛さない」
第50話「モテる女のスリリングなLINEの作りかた」
第51話「彼と距離を縮めたいならLINEで〝悪口〟を共有する」
第52話「デートの約束は日にちまで決めてしまうこと」
第53話「最短で好きな人とのデートの日程を決めるには?」
番外編「モテる女は付き合う前にクリスマスプレゼントをわたすのか?」
第54話「デートをドタキャンさせないためのLINEテク」
第55話「まだ恋に駆け引きは邪道とかいってるの?」
第56話「私たちは恋が叶いそうになると不安になってしまう」
第57話「デートの待ち合わせで心を奪うためにできること」
第58話「モテる男をドキドキさせる話題の作りかた」

\祝! 『わた愛』小説化・漫画化が決定/

浅田悠介さんの連載『わたしは愛される実験をはじめた。』の小説化・漫画化が決定しました。

Share

浅田 悠介

マジシャン。ツイッターで恋愛について語りまくってます。アイコンをおすと飛べるよ。

関連記事

Latest Article