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「セックス後の賢者モード」は悪いことばかりじゃない、と思う理由

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セックス後、賢者モードになったときに、政治経済や生き方について話すことが多い。欲望のままに情熱的にセックスをしたあとに、真逆のことを話すのだから振り幅はすごいことになっているけれど、この時間で話したことが自分に役立つことは多いのだ。

「セックス後の賢者モード」は悪いことばかりじゃない、と思う理由

男性であれば多かれ少なれ、セックスのあとに賢者モードが訪れます。

恋愛マニュアル本的なものやウェブ記事には「セックス後の女性への態度が重要なので、抱きしめてあげましょう」的なアドバイスはあるし、重々承知であれども本能には逆らえず、なんとも言えない空気が流れることになる。

「私のことは、体だけ(が目的だった)なの?」と詰められたところで、どうしようもないというか、そういう構造なのだと返すしかないのである。実際は「そんなことないさ!」的な定型文を返すのが定石だけれども。

年齢や相手との関係性で賢者モードの重さは違うのだけれども、多かれ少なかれくるものだし、若いときの僕は適当な言い訳を作って帰ったり、相手の寝息を確認してそっと帰ったりしていた。朝早くて起こしちゃ悪いと思ったから、起こさずに出ちゃったよ的な、気を使った風のメッセージは欠かさなかったけれども。

■賢者モードは「悪」ではない

これは本能的な話で誰にでも賢者モードは訪れる。しかし、 男が主張するのが割に合わなくなってきているように思っている。

流れとして今は男のターンじゃないというか、今はそんな時代です。賢者モードだからセックスが終わったら寄ってくんじゃねえ、なんて言おうものならば、冷ややかな視線が投げかけられるであろうことは容易に想像がつくのだ。

ただ、この賢者モードもネガティブなことだけでもなく、なんでしちゃったんだろうと悔い改めたり、自慰であれば割と冷静な判断をして、下手な遊びをするのを止めることができて経済的でもあったりする。

賢者モードになっても一緒にいたいと思ったり、もう一丁と思えたりしたら、自分が相手に恋している状態か、相手が余程の性欲の持ち主かのどちらかでしょう。まあ、賢者モードも悪いことばかりじゃないのだ。

■セックスはコミュニケーションツール

僕は賢者モードのときに、政治経済の話や、この先どう生きていくかの話をすることが多い。

欲望のままに情熱的にセックスをしたあとに、真逆のことを話すのだから振り幅はものすごいものがあるのだけれども、この時間で話したことが自分の生き方や仕事に役立つことは多いし、僕はこの時間を大切にしていると思う。

お互いの経験をシェアしていくような感覚を担っている。だから話せる相手が大切になってくるし、話せる内容を持った人が必要になってくるし、セックスだけすればいい関係は成り立ち難いと思っている。

セックスだけだと終わったあとに話す気もなくて、ここにいたくないなと感じて、さっさと帰り仕度を始めるようになる。

セックスをしたあとだと普段話し難い話題も話せるから不思議だし、主義や主張が近かったり、同意できるものが多かったりしたように思う。セックスをしてある程度打ち解けていたり、リラックスしたりしているのもあるだろうけれども、お互いを受け入れることができるからセックスをしているとも言えるので、自然なことではあるんじゃないか。

なんだか変なことを言っていると思うのではなく、セックスをコミュニケーションの手段のひとつだと考えたら、これも理解しやすいように思う。会話や僕らでいえば濃いスパーリングをするような(それは言い過ぎか)コミュニケーションの一部のように考えたら、合点が行くはずだ。

パートナーと話す時間を互いが満足のいく程度に取るのは、この多忙な日本では簡単なことではない。コミュニケーションが取れずに関係を崩してしまうことは多いし、自分自身の生きてきた過程でも、反省することは多いのだけれども、セックス後にでも話す時間を作ることができたら、関係がよく回るのではないかと思っている。

コミュニケーションのツールとしてセックスを活用すればいいし、コンディショニングのツールとしてセックスを活用すればいい。コンディショニングとしてのセックス論に関してはまたいつか話そうと思う。

皆が多忙で時間を作ることがなかなかできないとは思うけれども、工夫して楽しく豊かに生きていけたらいいなと日々考えている。

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青木 真也

プロ格闘技選手。1983年静岡県生まれ。修斗ミドル級チャンピオン。DREAM、ONEライト級チャンピオン。格闘技選手としての活動だけでなく、執筆、プロレス、講演など活動中。格闘小作農として地道に活動しています。著書に『ストロ...

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