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恋愛とセックスと結婚を一緒に満たすのは難しいという結論

恋愛をするパートナーとセックスをする相手は一緒でも別でもいい。すべての面で心地よい相手なんていないから。だから、いろいろな意味でのパートナーが複数いたっていいんじゃないかと思う。

恋愛とセックスと結婚を一緒に満たすのは難しいという結論

結婚制度で苦しむ人を見て、自身も苦しむことで、ひとりの相手で何もかもを満たすこと、それも一生涯生活を共にしていくことの限界と難しさを感じています。

少し前に賛否両論を呼んだとあるツイートでは、「夫担当、セックス担当、恋愛担当など分けた方が合理的でいい」とあり、それなりに燃えていたのが記憶にある。

結婚や恋愛、性愛などを切り離して考えることができたら合理的だと思うし、豊かな社会ができるとは思います。実践できるかどうかはまた別の話として。

ただ、合理主義や男女平等からかけ離れた昭和的な家庭の方が、「家庭の維持」という観点から考えたら、上手く回っていたりするわけで。選択肢が増えて知恵をつけたからこその悩みというか、解放を求めた苦しみのように感じています。

■僕には結婚は合わないとわかったから、結婚してよかった

僕は一度結婚をしてみて、自分には既存の結婚制度は合わなかったなと思っています。「僕には結婚は合わなかった」と知れたことが、結婚をしてよかったことだぜ! なんて書く自分をそれなりにダメだとも思いながらも好きだ。

僕は恋愛をするパートナーとセックスをする相手が一緒でも別でも、まあそれはそれとしていいし、自分が好きなようにすればいいと思っています。すべての面で心地よい相手はいないと思うし、めっちゃ好きで一緒にいたいけどセックスは合わないな、なんてことはあるし、その逆もまたあると思うのですよ。

仕事では合うけれどもプライベートでは合わないとか、嫌いなタイプで人間的には合わないが仕事では最高のタッグパートナーだとか、そんな感じでいいと思っているのです。

自分に対していいヤツだったらそれでいいし、別に他者と関わりを持ってほしくないとは思わないのです。相手が自分の前でいいヤツで、お互いにメリットがあればそれでいいじゃないですか。

■パートナーが複数いるのは合理的だけど、実践できない理由は

いろいろな意味でのパートナーが複数いることは、僕は合理的でいいと思うのだけれども、恋愛だって、仕事だって、ひとりの相手から、ある程度の束縛を求められることはある。その度に、どうしてダメなんだろうと首を傾げるのです(もちろん僕が身を置く格闘技界において、格闘技団体の独占契約はコンテンツ作りとして重要なので、わかっていますが)。

合理的なはずなのになぜ、それぞれの目的に合うパートナーを持つことを実践しようとすると難しいのか。

嫉妬心が生まれるからというのは、散々語り尽くされてきた話だとも思うので、何も今さらでここでわざわざ話す必要もないです。結局は自分に自信がないから、それを実践できないのではないかと僕は思うのです。

経済的な自立をしていれば誰かに依存する必要もないだろうし、自分に確固たる自信があれば自分に対して良ければいいと思えるのではないだろうかと。自信というか理想を捨てて地に足をつけることが必要なのかもしれない。

すべてを満たしてくれる結婚なんて存在しないし、裏と表があるのは何でも一緒だ。夢見てるんじゃないよ。

遮二無二仕事を頑張ったり、揺るがない自分の表現方法を確立したりすれば、自分に自信を持てます。そうして自信を持って自立することで、結婚の概念に縛られずに生きていけるように思っています。

■自分がどうありたいのか、を軸に生きればいい

僕は今、ひとりで暮らしているけれども、寂しくなったら夜中にLINEでやりとりしてくれる友人もいて、カネはないけれどもなんとかメシくらいは食えて、仲良くしてくれる仲間がいる。

野球のピッチャーが分業制になったように、僕も分業制でやっています。そもそも人に対して完璧であることを求めていないし、歪であることこそが人の魅力だと思っているので、得意なことは得意な人がやればいいと思っています。

僕が思っている以上に、多くの人が既存の価値観や圧力に苦しんでいます。自分の考えを持っていても声をあげられなかったり、外圧を感じてしまったり。

すべてひっくるめて関係ないです。あなたがどう生きたいのかを追求していけばいいのです。そのためには日々をコツコツと積み上げて、強くある必要があるし、厚みを増す必要があるのです。

いろいろと大変なことが多いけれども、今日も強く生きていこう。自分の思うことを貫けばいいのです。自分の好きなように生きようって人が、そう簡単に反省しちゃいけないんだから。

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青木 真也

プロ格闘技選手。1983年静岡県生まれ。修斗ミドル級チャンピオン。DREAM、ONEライト級チャンピオン。格闘技選手としての活動だけでなく、執筆、プロレス、講演など活動中。格闘小作農として地道に活動しています。著書に『ストロ...

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