結婚生活が長くなっても、マンネリを感じる暇なんかない

結婚生活が長くなっても、マンネリを感じる暇なんかない

結婚生活が長くなるとマンネリ化する、と考える人は少なくないようです。確かに、恋人でも夫婦でも、長い付き合いになるとお互いのことがわかってきて楽な反面、それが退屈に感じられることも。でも、相手との向き合い方をちょっと変えるだけで、「マンネリだ」なんて思わずに済むかも。結婚7年目直前に起きたある出来事で気づきました。


先月6回目の結婚記念日を迎えた。

6周年は特に節目というわけでもないし、普通にお祝いしてこのまま変わりない毎日を7年目も続けるんだろうと思っていた。

が、私にとっては思いがけず夫婦関係のスタンスを考え直すタイミングになった。

きっかけは、ほんの些細なことだ。

■我が家への闖入者。夫から「戦いの前線」に立たされた妻

結婚6周年も見え始めたな、という秋のある夜、事件は起きた。

台所でうごめく黒い影。悲鳴をあげながら遠目で確認すると……、そう、ヤツだ! Gがつく黒い節足動物。

「ぎやーーーっ! G! G!」とへっぴり腰で叫ぶ私の声に、「どうした!?」と夫が駆けつけるも、事態を把握して夫もへっぴり腰になる。

Gから2メートル以上距離をとった状態で作戦会議。

夫「泡で固めて捨てられるやつあったよね? あれうちにないの?」

妻「ないよ、普通のG用スプレーだけ」

夫「じゃあ、俺それドラッグストアで買ってくるから、由梨その間にヤツをスプレーで殺しといて!」

……パードゥン??

妻「いや、私が買ってくるからその間にスプレーで戦って」

夫「むりむりむりむり! 俺Gはほんと苦手なんだよ! もうほんと、俺買ってくるから!」

妻「……わかったよ。私がするから、キッチン大掃除よろしく」

ということで前線行きが決定した私は、スプレー片手に恐る恐るヤツとの距離を詰め、ヤツが動いたり羽をバタバタさせるたびに「ひいっ」と後ずさりながら、なんとかスプレー液の海にヤツを溺れさせて息の根を止めた。

その後、夫は遅くまで殺虫剤の液まみれのキッチンを掃除していたが、疲れ切っていて手伝う気などまったく起きない。

普段の夫は基本的に、「妻を守る」スタンスの人だ。虫がだめな私のために虫退治は買って出るし、生活のなかでの外部とのタフな交渉事も引き受けてくれる。妻が体調不良の際のケアも手厚い。

が、Gへの憎悪と恐怖だけはその彼のスタンスをぶち壊すらしく、一瞬にして「妻を盾にする夫」登場。結婚6年目終盤にして「この私の夫みたいな顔してる人、誰?」と初めて思った夜だった。

■結婚6年目の事実。夫は自己中だった!?

G侵入事件をきっかけに、夫はAmazonでGを寄せ付けないための薬剤をたっぷり買った。部屋の隅や家具の隙間なんかに置いておくといいらしい。

翌日、お急ぎ便で届いたその武器を、夫は真剣な顔で家中に配置していく。

「どのへんに置いたの?」と聞いてみると、家のなかを案内してくれた。ここでしょ、ここでしょ、と教えてもらいながら見ていくと、寝室の一角だけ、やたら薬剤がたくさんおいてある。

「なんかこのへん集中してない?」と聞くと、一瞬沈黙して「ん……だってここは俺が寝る側だから、絶対来ないようにと思って……」

……パードゥン??

見るとたしかに夫が寝る側には、私が寝る側よりも厳重な防備が施されていた。私の方には出てもいいんかい! と突っ込みながら、これまた初めて夫の自己中な面を見た気がした。

繰り返すが、夫は普段は優しくて頼りになる。本当だ。

いつも私の意思を尊重してくれて、食べたいもの、出かける場所といった小さいことから、夫婦としての生き方、子どもを持つかという大切なテーマに関しても、私の意思を1番に考えてくれる。そして私はそんな夫が大好きだ。

が、そんな夫にもGが絡むと自己中な面ががっつりあることがわかってしまった。

結婚6周年を目前に、ネガティブ面を発見してしまうなんて……。

■パートナーのまだ見ぬ一面を知るのは面白い

欠点ともいうべき意外な一面を発見した私は、「ゲッ」と思ったというより、断然「おもしろー!」と思った。

知らなかった一面を見たのが嬉しくて楽しくて、「付き合い長くても日々発見じゃん」と気づいたのだ。

何年も一緒にいると、「この人のことはだいたいわかったな」「もう家族だしなんとなく心が通じてる気がする」と思いがちだ。

そんな慣れきったパートナーとの日々に、「最近マンネリだ」という人もいる。

たしかにある程度、おおまかには人となりを捉えている気はするけど、今回みたいに「嘘でしょ!?」と思うようなことも突然起きる。

今回の例はあまりにくだらないが、もっと重要なことでも、何年経っても相手について、案外知らないことはあるものだ。

しかも、一緒に暮らしていても毎日別の仕事をして、それぞれ違う刺激を受けているわけだから、出会った頃からパートナーが少しずつ変化する可能性は十分ある。考え方とか、好みとか。

「この人のことは、もうわかってるから」と油断してあぐらをかいていると、「今」のパートナーの内面をきちんと捉えられない。 

しまいには気がつけばなんだか知らない人みたいになってた、なんてことだってあり得る。

それはあまりに寂しいなと思う。 

■アップデートを怠らなければ、結婚してもマンネリにはならない

いつだって全力で、目の前にいる、今のパートナーをよく見よう。小さな変化にもちゃんと気づいて、自分の中のパートナー像をアップデートしよう。

そして、小さな違和感でもしっかり向き合って擦り合わせよう。

結婚している夫婦も、付き合っているカップルも。長く一緒にいたいと願うふたりに、マンネリだなんて言ってる暇はないのだ。

この記事のライター

ライター、コラムニスト。1984年生まれ。東大法学部卒。外資系IT企業勤務、教授秘書職を経て、現在は執筆活動をしながら夫と二人暮らし。 好きなものは週末のワイン、夢中になれる本とドラマ、ふなっしー。マッサージともふもふのガ...

関連するキーワード


夫婦 結婚

関連する投稿


彼がもっと素敵に見える。女性が押さえておきたい男性用ドレスシューズの常識

彼がもっと素敵に見える。女性が押さえておきたい男性用ドレスシューズの常識

ビジネスシーンに最もふさわしいドレスシューズ(革靴)。一般的には、「黒の内羽根式のストレートチップ」のドレスシューズが最もクラシカルでフォーマル度が高いといわれます。ドレスシューズの正しい知識を押さえて、ビジネスシーンにふさわしい革靴選び、ケアをパートナーとふたりでしてみてはいかがですか。


夫を「育てる」のではない。「よりよい生活を勝ち取る」ために闘う

夫を「育てる」のではない。「よりよい生活を勝ち取る」ために闘う

出産後、募るイライラと、増える夫婦喧嘩。救ってくれたのは「夫を育てる」という考え方ではなく、自分にとって一番しっくりとくる選択をすることでした。


2018年、愛される女になる秘訣は「カオナシ」卒業にある

2018年、愛される女になる秘訣は「カオナシ」卒業にある

合コンも、ネット婚活も、お見合いも全然うまくいかない。自分はそれなりに可愛いし、年齢より若く見えるし、性格も悪くない。でもなぜか素敵な人に選ばれない。一体なぜなのか。


おひとりさま女性の老後=孤独、とは限らない

おひとりさま女性の老後=孤独、とは限らない

「独身だと老後が孤独」とは本当でしょうか。診察を通じて多くの高齢おひとりさま女性と接している内科医の私。その考えは違うのでは、と思うようになりました。配偶者がいようといまいと、最後はひとりになる女性が多いです。生涯おひとりさまでいる女性のなかにも、人に囲まれ、大切にされる方も少なくないからです。彼女たちの共通項とは。


夫婦のパワーバランスをお金に支配されたくない。

夫婦のパワーバランスをお金に支配されたくない。

夫婦間で小遣い制にすると、力関係ができてしまう気がして、子なし夫婦としては気が引ける。夫婦で別財布だと意外とお金に関する問題は起こらない気がする。ただし、夫・妻ともに目立った問題行動がない場合に限るが。


最新の投稿


友人知人に「友だちって何?」とメッセージしてみたら

友人知人に「友だちって何?」とメッセージしてみたら

『DRESS』1月特集は「トモダチってナニ?」。ときどき「大人になると友だちができない」という声を聞きます。友だちがほしいのにできない――そんな方は本特集にヒントがあります。友だち論や新しい友だちを増やせそうなスポットの紹介、友だちと一緒に過ごさないひとり時間など、友だちにまつわるあれこれを取り上げます。


キャリアと経験を掛け合わせてレアな人材になる――未経験からのチャレンジで活躍する方法

キャリアと経験を掛け合わせてレアな人材になる――未経験からのチャレンジで活躍する方法

異職種への転職や未経験からのチャレンジ。やってみたいけど、活躍できるかどうか、不安で一歩踏み出せない人も多いはず。今回は株式会社メルカリの広報、中澤理香さんのキャリアインタビューから、未経験からの転職で活躍する方法を紐解きます。


僕が携帯電話を持たない理由【林伸次】

僕が携帯電話を持たない理由【林伸次】

大人になると友達を作るのが難しい……。そんな悩みを抱える人は少なくないようです。そもそも友達とは何なのか? 友達を作りたいとき、どう作るのか? 「DRESS」では1月、「友達」特集(仮)をお届けします。渋谷でbar bossaを経営する林伸次さんに「友達と孤独」をテーマに寄稿いただきました。


1月特集「トモダチってナニ?」

1月特集「トモダチってナニ?」

『DRESS』1月特集は「トモダチってナニ?」。今の友だちに満足している人も、友だちを増やしたいと思っている人も、今あらためて、友だちについて考えてみませんか。友だち論や新しい友だちを増やせそうなスポット、ひとりの時間など、友だちを再考するきっかけを提供します。自分が理想とする友だち関係をつくっていこう!


彼がもっと素敵に見える。女性が押さえておきたい男性用ドレスシューズの常識

彼がもっと素敵に見える。女性が押さえておきたい男性用ドレスシューズの常識

ビジネスシーンに最もふさわしいドレスシューズ(革靴)。一般的には、「黒の内羽根式のストレートチップ」のドレスシューズが最もクラシカルでフォーマル度が高いといわれます。ドレスシューズの正しい知識を押さえて、ビジネスシーンにふさわしい革靴選び、ケアをパートナーとふたりでしてみてはいかがですか。


おっぱい