1. DRESS [ドレス]トップ
  2. 恋愛/結婚/離婚
  3. 「モラハラ夫」の恐怖体験。モラハラにありがちな10の言動も紹介〈弁護士アドバイスあり〉

「モラハラ夫」の恐怖体験。モラハラにありがちな10の言動も紹介〈弁護士アドバイスあり〉

威圧的な言動、無視、不機嫌……そんな“モラハラ夫”の態度にもううんざり! モラハラ夫と暮らした実体験やモラハラ夫の特徴、離婚したい場合の対処法などを、専門家のアドバイスを交えて紹介します。

「モラハラ夫」の恐怖体験。モラハラにありがちな10の言動も紹介〈弁護士アドバイスあり〉

■結婚後に豹変? 「モラハラ」の恐怖


ここ最近で頻繁に聞くようになった「モラハラ」という言葉。「モラハラ」とは「モラル・ハラスメント」の略で、簡単に言ってしまうと言葉や態度などによる精神的暴力のことです。職場など上下関係のある場で起こりやすい「パワハラ(パワーハラスメント)」と比べて、「モラハラ」は家族や夫婦間、恋人間など親密な間柄で発生することが多いのも特徴です。

特に、「モラハラ夫」に悩まされている女性は後を絶ちません。残念なことに、交際中にはモラハラ気質をうまく隠し、結婚した途端にモラハラをしまくる豹変型モラハラ男の被害に遭っている女性も少なくありません。さらに、被害に遭っている本人が被害者だと自覚できず、「悪いのは私」とモラハラのせいで間違った思考に誘導されていることも珍しくないから怖いのです。

この記事では、モラハラ夫と過ごした実体験やモラハラ夫の特徴、対処法を紹介します。

※モラハラは男女問わず加害者になり得ますが、本記事では夫→妻へのモラハラを想定しています。

■【体験談】モラハラ夫と生活を共にした体験談

モラハラ行為は、誰も見ていないときやふたりだけの空間でおこなわれることが多いため、被害に遭っても周囲になかなか気づいてもらえない話もめずらしくありません。モラハラをする夫と生活をともにした体験談を、ふたりの女性に語っていただきました。

M実さん(40)の場合

ひと回り年上の元夫とは、知人の紹介で知り合って、交際半年を経て結婚。けれど元夫は典型的なモラハラ夫でした。交際中には年上彼氏っぽく頼りがいや包容力のある恋人を演じていましたが、入籍して1週間もしないうちに本性を出してきましたね。

私のことは人がいないところでだけ「お前」と呼び、「お前は筋金入りのバカだろ?」「お前みたいなブスが俺みたいな男と結婚できたのは奇跡なんだから感謝しろ!」などと言って、私を自分の思い通りに動かさないと気が済まない人でした。自分の思ったように私が動かないと不機嫌になるだけでなく「お前みたいな女とは離婚だ! 今すぐ家から出て行けよ!」などと怖い顔で脅されたこともあります。

なのに外ヅラはいいので、外では私を溺愛している演技をして「M実ちゃん」と甘い声で呼んだり、人がいるときにだけ私にケーキや花をその場で買って妻を愛する夫を演じたりするから、タチが悪かったです。だから、知人に元夫からのモラハラを相談しても、当時は「話を盛ってるでしょ〜?」なんて冗談だと思われてしまったこともありました。

半年もした頃にはすっかり自尊心が壊れてしまって……。結局、私がこっそりと家出をすることで別居をスタートさせ、弁護士を入れて離婚をしたのですが、モラハラの証拠を集めていなかったので慰謝料を請求できなくて、最後も泣き寝入りでした。

K沙さん(39)の場合

2年間結婚生活を送っていた元夫は、とにかく激しいモラハラ男なうえにマザコン気質まで加わって、最悪なパターンでしたね。

結婚前には気付かなかったのですが、元夫は義母を“女神”のように崇拝していて、義母の言うことにはすべて従う性格。元夫の理想とする“妻”や“母親”の姿が義母なので、私に義母と少しでも違うところを見つけると、文句を言うだけでなく罵って批判的なことを浴びせてくる人でした。

「オフクロならこんなことは絶対にしない」「この料理はオフクロの味付けと違うからマズくて食えない」「オフクロが君のことをダメな女だと言っていたから俺もそう思う」など、毎日のように否定的な言葉ばかり聞かされて……。

何をしても義母と同じようにできなければバカにされ罵られるので、私のメンタルは崩壊寸前に。しかもいつだって義母を最優先にする人だったので、私や娘が体調を崩したり家族で出かけたいところがあったりしても、義母から呼び出されればそちらを優先するなど、夫や父親としても行動に疑問がある人でした。

離婚後も「君みたいなダメな女との子どもには将来が期待できないから、養育費を払う必要はないってオフクロが言っていた」というメチャクチャな理由で、養育費の支払いが滞っています。

■モラハラ夫の言動例

モラハラ夫には、ありがちな共通点があります。彼氏や夫の言動に対して「これってモラハラ?」と思ったらチェックしてみましょう。

無視されるのは日常茶飯事

「おはよう」「ただいま」とこちらから声をかけても無視をしたり、あからさまに舌打ちをして不機嫌をアピールしたりするのは立派なモラハラです。相手の尊厳を踏みにじるような態度で相手より優位に立とうとするのは、モラハラ気質な男性がやりがちな典型的なスタイルです。

「だからお前はだめなんだ」などと劣等感を植え付ける

自分の思い通りにならないことがあると人のせいにして、さらには「だからお前はだめなんだ」などと劣等感を植え付けようとします。最初にうちは反論できても、何度も繰り返し同じように言われると、被害者はだんだんと自尊心を失っていきます。

「あなたのおかげ」と言わせたがる

「誰のおかげでこの生活ができていると思っているんだ」「誰のおかげでこんなに贅沢ができるんだ?」など、妻から日常的に「あなたのおかげです。感謝しています」と言わせ自分を優位にしようとするのも、モラハラ夫がやりがちな言動です。

偉そうな態度を好む

妻に対して、対等ではなく常に「自分が偉い」とばかりの話し方や態度をとります。モラハラ男は、相手を支配して自分の意のままに動かしたがるので、日頃から威圧的な態度をしがちです。

気に入らないと大声を出す

気に入らないことがあると、怒鳴ったり大声で叱り出したりします。大きな声を出すことによって相手を萎縮させ、威圧しようとするのはモラハラをする人によくある行動です。

「嫌だ」と伝えても同じことを繰り返す

モラハラをする人に対して「これはやめてほしい」「嫌だ」としっかり伝えても、言動を改めてくれずに繰り返すのも、モラハラが常態化している関係ほどありがちなパターン。

自分以外が楽しそうにしていると不機嫌になる

妻や子どもなど自分以外が楽しそうにしていると、それだけで不機嫌に。こういった態度が繰り返されるにつれ、被害を受けている人は「自分は楽しんではいけない人間なんだ」と間違った思考に至り、萎縮した生活を送ろうとしてしまいます。

束縛が激しい

「あれはしちゃだめ」「これは我が家のルール」などと言って、相手の行動を制限しようとします。最初は小さな束縛であっても、だんだんと激しい束縛に変わり、日常生活が制約だらけになっているケースも……。

自分が興味のないことには非協力的

子育てや家事、家庭行事などに対して興味が湧かないというだけでまったく協力しません。「それは君の仕事」「僕がやることじゃないでしょ」などと言って、気分が乗らないことから逃げる無責任な言動です。

「お前のため」「君のため」と言う

モラハラをする人は「お前のため」「君のためを思って言ってあげている」などと恩着せがましい言葉を用いながら、巧みにモラハラを繰り出します。そのために、モラハラの被害に遭っている人は「夫(彼氏)はこんなダメな私の性格を直そうとしてくれている」などと誤った思考に至り、さらなるモラハラを招いてしまうことも少なくありません。

■モラハラ夫との生活がつらいときは、相談機関の手を借りて

自分でも気にしている欠点をねちねちと指摘したり、劣等感を刺激したりと、巧妙な手口で自尊心を奪いにかかってくるモラハラ夫。無意識のうちに心をコントロールされ、「私が悪いのかも」と悩むこともあるでしょう。そんなやさしさにつけ込むのがモラハラ夫の手口です。

おかしいな? と感じたら、ひとりで抱え込まず周りに話してみることも大切です。モラハラ夫に悩む方が勇気を出して一歩を踏み出し、自分の大事な人生を取り戻せることを祈っています。

■【弁護士よりアドバイス】モラハラ夫と離婚したいと思ったら

モラハラ夫と離婚したい! と思ったら、調停や裁判になる可能性を考慮し、まずはモラハラの証拠を記録することが大切です。

具体的には、まず日記をしっかりつけておくと良いでしょう。「こういうことを言われた」の羅列ではなく、日時・場所・時間、言われた内容も具体的に記録しておきましょう。

ご自身が苦痛に感じていることはすべて「モラハラ」と判断して差し支えありません。家族関係や家庭状況によって言葉の重みも変わるため、「これはモラハラ」「モラハラじゃない」と一概には言えないのです。自分の感じたまま判断してOKです。日記以外にも、暴言の録音データやLINEのスクリーンショット、医師の診断書などがあるとより強力な証拠になります。

モラハラを根拠づける録音や録画(録画は難しいと思いますが……)があるとなおよいでしょう。録音はスマホで構いません。メールやLINE画面のスクショ、SNSに書かれた悪口も証拠になります。モラハラで精神的なダメージを受けたという医師の診断書や通院記録があれば、それもすべて保管しておきましょう。(宮崎大輔弁護士)


▼離婚を真剣に考えている方はこちら

モラハラ夫と離婚したい! 離婚準備の進め方と注意点を弁護士がアドバイス

話を聞いた人

宮崎大輔(みやざき・だいすけ)弁護士
白石綜合法律事務所所属、東京弁護士会所属
http://顧問弁護士.com

■モラハラ夫に悩む方への相談窓口

女性センター
都道府県や市区町村などの自治体に設置されています。最寄りの自治体に問い合わせてみましょう。

よりそいホットライン
24時間、全国どこからでも相談できる電話窓口です。DV、モラハラ、性暴力など女性の悩みのほか、さまざまな相談ができます。

DV相談ナビ(全国共通ダイヤル)#8008
配偶者やパートナーから受けているさまざまな暴力について、専門の相談員が相談に乗ってくれる窓口です。メールやチャットでの相談も可能です。

法テラス
国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所。法律の専門家に相談したい場合はこちらへ。

並木まき

時短美容家。一般社団法人 時短美容協会 代表理事。元「美人すぎる市議」として多くのメディアに出演。“単なる手抜きや省略ではなく、そのときの自分に必要なケア、メイクを見極め、最小の手間で最大の美を得る”をモットーにしたオリジナ...

関連するキーワード

関連記事

Latest Article