月経カップ使用レポート。生理中の快適さを求めて第三の生理用品を使ってみた。

こんにちは、たまるです。

前回の生理がしんどい話「生理痛だけじゃない、生理のしんどさをわかってほしい。」、たくさんの人に読んでもらえたようで、とてもうれしかったです。

私は生理しんどい女だけど、同じ悩みを抱えている人がたくさんいるのが見えて、とても安心しました！

まだまだ話し足りないので、今回も引き続き生理の話を書かせてもらいました。

男性だけじゃなく女性も生理を知ってほしい

生理について正しい知識を持っていない人は少なくない、と私は感じている。たとえば、「生理中は中出ししても妊娠しない」という主張を聞くことが多い。

まず、生理中のセックスで妊娠しないというのは、まったくのデマだということを知ってほしい。

それに生理というのは子宮内膜が剥がれている時期で、普段以上にデリケートな状態にある。そんな状態で異物を出し入れして病気にでもなったら、本当に笑えない。

男性から生理中でもセックスしていいかと聞かれたこともあるが、私はこれを言われると少なからず好きな気持ちが冷めてしまうし、この人とセックスしたいという気持ちも半減してしまう。

生理中の「セックスしよう」は禁断の言葉、崩壊の呪文、バルスと同義語と言っても間違いではない。

生理中でもセックスを承諾する女性がいるのも、私はあり得ないと思っている。自分の体なのに、負担かかりまくりますよ？　大丈夫ですか？　リスクがすごいってわかってるの？　と、親みたいな気持ちで心配してしまう。

雰囲気に飲まれたり、まぁ１回くらいいっかと思ったりするのかもしれない。でも、そこまでリスクを背負っていることも、一旦考えてほしい。女性から断れる勇気、とても大事。

新しい生理用品「月経カップ」を使ってみた

さて、あなたは月経カップというものをご存知だろうか。名前の通り、月経用のカップなんだけど、これが一体どういったものなのか、知っている人はまだまだ少ないと思う。

月経カップとは

月経カップはナプキンやタンポンに替わる第三の生理用品。
主にアメリカ、イギリス、カナダなどの英語圏で製造・販売されている。
鈴のような形をしており、タンポン同様膣の中に入れて使用する。

と、いうものなんだけど、簡単に言うとシリコン製のカップで、膣の中に入れて生理中の経血を受け止めるものだ。

私も存在は知っていたけど、きっかけがなくて実際に使ったことはなかった。今回、生理の話をコラムに書くことになり、今しかないと意を決して購入した。

月経カップ装着は、最初で最後の難関

生理予定日から２日を過ぎたころ、今回の生理は来た。トイレットペーパーに少しだけ付いた経血に気付き、いよいよ月経カップを使えることにテンションが上がった。早速装着してみる。

私の場合、前回書いたように１日目はあまり血の量は多くない。そのため、滑りもよくないので、初めての装着はとても困難だった。

説明書を見たり、使い方をネットで調べたりしたときに、最初はお風呂での装着がおすすめと書いてあったので、言われた通り月経カップを持って風呂場へ直行した。この年になっても初体験は緊張するものだ。

どうやら装着するにはシリコンカップの先端を折り曲げて中に入れるようだ。折り方にもたくさん種類があった。

Cフォールド……カップをつぶして半分する折り方、縁部分が「C」に見える。
パンチダウン……縁部分をカップの内側に折り込む方法。
三角折り……Cフォールドと同じくカップをつぶしてどちらかの先端を下の方に折る方法。

他にもたくさんの折り方があり、中に入るまでいろいろと試してみた。

月経カップを中に入れるのに試行錯誤

三角折りを試したときに、先端が細くなるので他の折り方よりは入りやすい感じがした。

風呂場で下半身丸出しになって試行錯誤する姿は誰にも見られたくない。そんな考えが頭をよぎった。

が、すぐに私にはこの体験をコラムに書いて、複数の人に届ける使命があるのだと思い出して、無の感情に切り替えて、装着を完了した。

入ったところまでは良かったが、これが正しく装着できているのかどうかがわからない。

｢中で膣内の壁に密着していればきちんと装着できています｣と、Google先生からはアドバイスをもらった。

膣内に指を入れて確認してみようとしても、膣圧というものがあるので、シリコンの形状も変わる。触るとへこんでいる気がするのだ。ますます不安になる。せっかく入れたのにまた出して入れ直す。

だんだん心が折れそうになってきた。私はこのまま月経カップを使えない人生を歩んでいくのだろうか……。

いや、それでは今までの生理しんどい私と変わらない。私は生理を少しでも快適に過ごせるように、この月経カップをポチッたじゃないか。

コラムに書いていろんな人に見てもらおうと、意気込んで購入したときの私はどこに行ったんだ。そうして自分を奮い立たせて、再度チャレンジした。

事前に見まくったYouTubeの月経カップのレビュー動画で、｢コンタクトを初めて入れるときってすごく怖いけど、慣れてしまえばなんてことない、その感覚と似ていると思います！｣と言っていたのを思い出した。

なるほど！　コンタクトと同じね！　OKOK！

一瞬そう思ったが、私はコンタクトレンズをほとんど使ったことがなかった。全然参考にならないので、このアドバイスは忘れよう。

とにかく力を抜いて中に入れることに集中し、数回繰り返しているうちになんとか中に収めた。成功したんだかどうなんだかがわからない。

入っただけで、正しく入っているのかはやっぱりわからなかった。ただ、異物感のような違和感はなかった。とりあえず、このまま過ごしてみよう。保険としてナプキンも使用した。

まだ１日目だし、漏れたところでそんなに大量ではないだろう。そうして、その日はそのまま過ごして寝てみることにした。

そして翌朝

翌日、目を覚ましてすぐに月経カップのことを思い出した。漏れてないかな……と思い、下半身に意識を向けてみたが特に不快感はない。ナプキンにも経血が漏れてはいないようだ。

早速トイレに行き、月経カップを出してみた。先端がつまみやすい形になっているので、その部分をつまんで少し下に下ろした。

膣内に入っている月経カップはきちんと入っていれば、真空に近い状態になっているので、先端の丸い部分を持ってカップの中に空気を含ませるようにして外した。

外したカップを見て、私は衝撃を受けた。カップの中に少しではあったが、血が溜まっている。

成功だ！！！！
月経カップが使えた！！！！

うれしかった。私は月経カップを使える側の人間になった。昨日までの生理時お股ジメジメ人間の私を卒業したのだ。

カップの中に溜まった経血を便器の中に流して、カップを洗い、再度腟内に装着した。昨日よりも楽に装着できた。確実に慣れている……！　私は最難関であろうカップの装着を見事に習得した。

月経カップで生理期間を過ごしてみた

その日は終日、月経カップを装着したまま普通に過ごした。３時間、６時間過ぎても特に違和感はなかった。

下腹部がジメジメした感じもない、それどころか漏れている感覚も一切なかった。７時間を過ぎたあたりで、心配になって確認してみる。

朝よりも確実に多量の経血がしっかり溜まっていて、うれしくなった。生理の血を見てうれしくなるなんて、月経カップを使っていなければ、絶対に経験していない。

夜寝る前にもう一度、カップを外して装着し直す頃にはすっかり慣れ、最初に試した三角折りよりもCフォールドの方が私には合っていることも発見した。コンタクトレンズを装着するより先に、私は月経カップの装着に慣れた。

次の日、私は保険のために取り付けていたナプキンを外してパンティーライナーに変えた。それからは本当に楽で、生理痛がなければ生理中であることを忘れるほどだった。

もちろん、生理痛はいつもと変わらずにあった。ただ、股から血が漏れ出す症状がないだけで、こんなにも楽なのかと感激してしまった。

少しグロい話になるが、毎回どのぐらい経血が出ているのかを見て、｢ほぉ〜こんなに出てるのか……｣としばらくカップを見つめて観察した。

ナプキンやタンポンでは正確な経血の量はわからないが、月経カップは出た量をすべて目視で確認できるので、これは素晴らしいと思った。

装着するコツは、慣れしかないと思った。ただ、爪が長いと膣を傷つけてしまう可能性があったので、すぐに爪を短くした。

月経カップのためだ、今後は長いジェルネイルは諦めて、ショートネイルで生きていこう……とカップに誓った。

月経カップ使用時の失敗談

生理期間中、一度だけ月経カップの取り付けに失敗し、漏れ出したことがあった。ただ、漏れてくるとすぐにわかるので、再度トイレに行き装着し直せばどうってことなかった。
それから、取り外すときに失敗し、手先が血だらけになってしまったこともあった。これはなかなかテンションの下がるハプニングだった。

でも、初回にして失敗はそれぞれ１回ずつ。慣れればこれもなくなるだろう。月経カップは本当に最高だと生理期間中何回も思った。

月経カップのお手入れ

洗浄については、いろいろなやり方があるみたいだったけど、今回私は何も用意をしなかったので、ひたすらハンドソープで綺麗にしてから使用した。

煮沸消毒用のグッズや、月経カップ用の浸け置き洗浄剤が販売されているので、自分が使いやすいものを徐々に使い始めてみようと思った。

月経カップのいいところ

月経カップの良さは、前述のように生理中過ごしやすくなること、経血量を目視確認しやすくなること以外に、出かけるときに荷物が格段に少なくなったことも挙げておきたい。

私はいつもの生理期間中は、生理用品ポーチにナプキンを数枚、タンポンを数本入れて持ち歩いている。大きさでいうとコンビニのおにぎり３つ分くらいになる。カバンの中におにぎりが３つあると地味に邪魔だ。

月経カップにしてからは、パンティーライナー数枚と、薬局に売ってある清潔にしてから装着するための洗浄綿のみを持ち歩くことにした。おにぎり３つからひとつに減った。とてつもない進化を遂げた。

もうひとつは、生理１回につき約1000円かかっていた経費がほぼかからなくなったこと。月経カップはひとつ3500円ほどだったが、３回半使い続ければ元は取れる。

パンティーライナーや洗浄綿は購入したが、タンポンやナプキンに比べればコスパは格段に良い。何度も言うが、月経カップは最高だ。

自分に合う生理用品を使うこと

私は、今回月経カップを使ってみて、運命の出会いだったと確信した。最初は装着しにくいなと感じたし、失敗もあった。

でも、月経カップのおかげで、今までの生理のしんどさが格段に減った。だから、今後も月経カップを使おうと思うし、どうしてもっと早く使わなかったんだろうと後悔すらした。

ただ、女の子みんな使おう！　とは思わない。合わない人はきっと合わないと思うし、ナプキンが一番使いやすい人もいると思う。

自分に合う生理用品を使うことが、なによりも楽に生理期間中を過ごす方法だ。月経カップを知らない人や使ったことがない人が、生理中もっと楽に過ごしたいと思っているなら、一度試してみてほしいなと思う。

今回のコラムを読んで興味を持った人が、私のように月経カップデビューをして、しんどい生理から少しでも解放されることを心から願う。