大人な意味の「抱く・抱かれる」を考えて、恋人を抱こうと試みた話
セックスを表現するとき、男性は「抱いた」、女性は「抱かれた」と表現することが多く、逆は聞かない。編集担当者からそんな疑問を投げかけられ、「抱く・抱かれる」表現について考え、実行に移そうとしてみたけれど……。Twitterで自身の性欲を素直に綴ったツイートが話題のたまる( @tama__ranchi )さんのコラムです。
こんにちは、たまるです。今回で4回目のコラムになります!
さて、早速ですが、あなたは男性を抱いたことがありますか? もしくは女性に抱かれたことがありますか? 男性は女性とのセックスを「抱く」と表現するのに対して、女性は「抱かれる」と表現することが多いです。
たとえば、後述するように「抱かれたい俳優ランキング」とか「抱かれたい男」とか言いますよね。でも、「逆」の表現がないのはなぜでしょうか。男性側から見る「抱かれたい女優ランキング」とか「抱かれたい女」ってないし、女性側から見る「抱きたい俳優ランキング」とか「抱きたい男」もない。
そんな、「抱く、抱かれるという表現について」の個人的見解です。これを読んでいるあなたも、「抱くとは? 抱かれるとは?」を考えていただければと思います。
■「女が男を抱く感覚があっても良くない?」
今回のコラムのテーマは編集担当のIさんからのメッセージがきっかけだった。
「たまるさん! なぜか一般的に、抱く=男性、抱かれる=女性、って表現するじゃないですか。あれって不思議だと思いませんか? 女が抱く感覚があっても良くないですか!?」
Iさんは熱かった。その熱意に押され、その日から数日間、私は男の抱く、女の抱かれる、という表現について考えてみた。
■「抱く」を辞書で調べて驚いたこと
まず「抱く」とはどういう意味なのか、辞書で調べてみた。抱くとは……女性と同衾(セックス)する意味の婉曲表現、とある。そもそも、抱くという意味そのものに「男性が女性を」という意味まで含まれていることにびっくりだった。
私は、個人的には女性が抱くこともあるのではないかと思っている。男性がMで受け気質な場合、女性が主導権を握ることもあるだろうし、そうなると女性が抱いたと表現してもしっくりくる気がする。しかし、そのとき男性側は「抱かれた」と感じるのだろうか。
女性に攻められたとしてもそれは前戯の話で、大概の場合、腰を振るのは男性が主体になる。それでは女性が抱いたとは言わないはずだ。私はひとりで考え込み、調査と称して女性が主導権を握る系のアダルト動画を見たりした。個人的には好きなジャンルなのでとても楽しい調査だった。
それはさておき、調査は私のテンションとは裏腹に難航した。女性主体のアダルト動画も、最終的には態度は弱々しいものの、男性が主導権を握り、女性も攻められ、イカされ、男優が顔やお腹、あるいは中に果てて終了してしまう。
もし、抱く・抱かれた審査員がこの一戦を見たとしても、審査員全員が満場一致で「男性が抱かれた」の札を挙げることはないだろうし、私が審査員ならドローの札を挙げると思う。