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老後資金の貯め方は「まず始める、具体的に計画する」

老後資金の貯め方がわからない……。「結局、何から始めたらいいの?」と悩んだり「今はお金に困らないから大丈夫だよね」と後回しにしたり。それでは老後資金はいつになっても貯まりません。老後資金の賢い貯め方のコツをご紹介します。

老後資金の貯め方は「まず始める、具体的に計画する」

■老後資金の貯め方、コツは「貯まる仕組みから考える」

老後資金を貯めるために「何をしていいかわからない」「面倒なことはやりたくない」という方に、まず意識してほしいのは「貯める仕組みを作ること」です。

何よりも大切なのは「悩みながら始めないよりも、老後に向けて1日でも早く貯め始める」ことです。

その仕組み作りにおすすめなのが「積立定期預金」(名称は、各銀行によって異なります)。

積立定期預金は、指定の口座から毎月一定額を定期預金に自動入金する機能があります。給料が振り込まれる銀行にネットバンキングの機能があれば、インターネットから申し込むことができて手続きも簡単です。

自動的に貯まる仕組みができるのは積立定期預金の一番のメリットです。一方で、積立定期預金の金利は、ほとんど期待ができません。

貯める仕組みだけではなく、もう少し工夫したい! と思う人は、次のステップをご参考にしてみてください。

■確実にお金を貯めるには、具体的な計画を立てることから

次のステップとして、自分の老後を具体的に思い浮かべて、貯めるお金を計画してみましょう。

ぼんやりと貯めるより、詳しい計画を立てることで、現実と計画の差が明確になります。差を埋めることで、現実の計画に近づけることを目指します。

まず「いくら貯める必要があるのか(最終目標)」「貯める期間はどれくらいか」「金利はどのくらいあればいいのか」を、自分の場合に当てはめて毎月の積立金額を組み立てます。

ここで注目してもらいたいのが、「毎月の貯金額」「貯める期間」「金利」の3つの要素が、お金を貯める最終目標金額に影響を与える、重要な役割を果たしているということです。

たとえば「毎月の貯金できる金額が少なくて、預けている金利も低いのから、貯める期間を長くする」とか「毎月の金額はそのままで貯める期間を短くしたいから、金利が高い預け先を探す」といったように、3つの要素を調整することで、効率的に最終目標金額に近づけることができます。

3つの要素をどのように効率的に掛け合わせるかで、将来の貯金額が変わってきます。

3つの要素のうち、何かを妥協しないといけないときには、他の要素でリカバリーすることもできます。

■期間と金利を変えて、実際に計算してみました!

前回コラム「老後資金は3000万円も必要?いくらあれば困らないか、自分の状況に応じて計算を」でお話した老後資金の不足額3200万円を貯めるには
毎月いくら貯める必要があるかを見てみましょう。

以下では、退職金がない場合を想定してみました。期間と金利が変わると、毎月の貯める金額がどれくらい変わるかをイメージしてみてくださいね。

3200万円を、25年間、毎月貯める金額は?
・0%の金利で、10.6万円
・1%の金利で、9.39万円
・2%の金利で、8.24万円

3200万円を、30年間、毎月貯める金額は?
・0%の金利で、8.88万円
・1%の金利で、7.62万円
・2%の金利で、6.5万円

期間や金利で、毎月貯める金額も大きく変わってきますよね。ただ、老後資金のためだけの貯金額と考えると、どの金額も毎月貯めるには負担が大きいはず。

この例は、あくまでも一般的な場合です。何度もくり返しますが、大切なのは「自分」の場合。

「私は退職金もらえるのかな? 期待できないなら、どれだけの金額が必要なのかな?」と、自分事として考えてみることが、将来の安心につながりますよ。

■老後資金の貯め方、イメージできましたか?

老後資金を上手く貯める方法は、貯める金額、貯める期間を調整して、より有利な預け先を工夫してみることです。

3つの要素を活用して、老後資金を貯めることを、早いうちから始めてくださいね。

荒木 千秋

ファイナンシャルプランナー。神戸大学経済学研究科修士課程修了。 メガバンクに勤務時は、富裕層や会社オーナーを対象とした投資相談業務に従事。同年代の友達と話していると自分の知識や経験は、普通の働く女性に貢献すべきだと実感、独立...

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