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「体の相性」について本気出して考えてみた

「体の相性がいい、悪い」とはよく聞く話だけれど、そもそも「体の相性」は何で決まるのか? AV男優の黒田悠斗さんが、経験と知識を元に考察します。

「体の相性」について本気出して考えてみた

セックスについて語らう場で、「体の相性」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。「体の相性」とは具体的にどういったものか? もし相性が悪い場合、改善方法はあるのか? 今回のコラムではそんな話について論じてみたいと思います。

■「男性器と膣」という物理的な相性

「体の相性」と一口に言っても、そこにはさまざまな要因が関係していて、とても一面だけでは語れない多重構造になっています。まずは物理的な側面から「体の相性」のことを解析していきましょう。

男性器のサイズというものは千差万別で、人それぞれ長さや太さ、硬さが異なります。同じく、女性器も奥行き、狭さ、腟壁の柔らかさが人によってまったく違ってきます。よく一般男性から、「オチンチンをもっと大きくしたいのですが、何か方法はありませんか?」という相談を受けるのですが、根本的な部分で勘違いをしているなという印象です。大きければいいという考えが間違っているのです。

小さいサイズのオチンチンを好む女性も世の中には一定数いるわけです。腟の奥行きが短い女性にしてみたら、大きめなオチンチンで奥を突かれすぎると、子宮口をダイレクトに刺激されてしまうため痛みが発生します。こういう腟の持ち主はサイズの小さいオチンチンを挿入される方が快感を得やすいので、「大きいことはいいことだ」という考えはやはり間違っています。

腟内の性感帯は女性によって違ってきます。「腟内の手前側」が感じるという女性(けっこう多いです)には、小回りのきくオチンチンの方が的確に刺激を与えることができるので相性はいいのです。

なので、「腟とオチンチンのサイズが相互的にジャストフィットする」ことは体の相性の良し悪しの大きなひとつの要因となってきます。

わかりやすく例えると、日本刀の刃(は)と鞘(さや)の関係ですね。刃が長すぎると鞘にすべて収まりきらず不都合が生じます。逆に、長めの鞘に短刀を収納してもすぐに抜けてしまいます。世の中には数多くの「刃と鞘」が存在していて、互いにちょうどいい長さと太さの「刃と鞘」が鉢合う確率は本当にまれです。数字で言うとおよそ50人にひとりくらいでしょうか。挿入感というのは相手の性器の形状によってそれくらい違ってくるんです。

■肌と肌のフィット感

性器のサイズがジャストフィットすれば相性がいいのかというと、そんな簡単な話ではありません。他にもたくさん要因があります。次に挙げるのが肌と肌のフィット感。「肌が吸い付く」という表現をよく耳にしますが、パートナーとの肌と肌の相性はセックスにおいてかなり重要です。

たまに、添い寝をしてるだけで多幸感を感じさせる女性がいます。セフレという関係性で、相手に恋愛感情を抱いてるわけでもないのに、横に添い寝してるだけで妙に心地がいいのです。肌の質感。ちょうどいい体温。体から発する匂い。いろんな要素が混ざりあって多幸感を感じさせるのでしょう。「肌をすりあわせてるときの気持ちよさ」。これも体の相性の良さの一因となります。

「肌質が綺麗であればより良い」という話ではありません。僕の友達に「女の子の背中に、岸壁にはえてるフジツボみたいに突起した背中ニキビがあるのを見ると興奮する」という男もいます。要するに、需要と供給です。綺麗な肌を好む人もいれば、荒れた肌を好む人もいます。「需要と供給の合致」が良い相性を生み出します。

肌を合わせたときの気持ちよさというのは、僕の見立てで「体温」が一番に関係してる気がしますね。パートナーとの体温が合うと、肌が重なるだけで気持ちがいいものです。

体温は食生活で変えられると言われています。冷え性で悩んでる方、セックスにおける感度も向上させることができるので、意識して改善した方がいいと思います。運動習慣をつけ、野菜を豊富に摂るようにしましょう。

■キスの好み

「キスの好み」が合致するかどうかも大きな要因です。人によってキスの仕方はまったく異なります。唇同士でハムハムしあうソフトなキスが好きな人。舌を入れてゆっくりと這わせるのが好きな人。求め合うようにがっつく激しいキスが好きな人。ほんとさまざま。

キスはセックスの度にほぼ間違いなく行う行為なので、キスの好みが合わないとセックスをするごとに少しずつストレスが蓄積していきます。たとえば、「待ちの姿勢」で相手からのキスを一方的に受けてみると、その人の好みのキスがある程度は把握できるので、付き合い始めの頃にそうやって相手の「好みのキス」をリサーチしておくのもいいかもしれません。

アダルト動画などで、相手の唇を舌で舐めまわす激しめなキスをしてたりしますが、あれは視聴者にビジュアル的に伝わりやすいキスの仕方であって、実生活においてはあまり実用的と言えません。激しく舐めまわすことによって化粧もとれるので、女性には不評なキスの仕方です。

もしパートナーの好みのキスがわからないのであれば思い切って質問し、言葉で説明してもらうのも話が早くていいと思います。キスは一番大事な前戯。ないがしろにしないようにしましょう。

■セックスへの熱量

「セックスへの熱量」のバランスがとれているかどうかも、相性を左右します。会うたびセックスを必ずしたい人。月に一度くらいあればいい人。セックスへの熱量も人それぞれです。あまりセックスを求めてないパートナーに一方的に頻繁なセックスをぶつけると、需要と供給のバランスが悪く、相性は良くないです。

また、セックスへの熱量が互いに同じくらいであっても、性癖が合わなければ良い相性には成り得ません。「攻め好き」に合致するのは「受け身気質」のパートナー。「サド気質」の人に合うのは「マゾ性」のパートナー。そうやってバランスを保てる組み合わせが望ましいと言えます。これもまた需要と供給の合致です。

■そのほか、僕が「相性がいい」と感じるケース

ここは僕の個人的な意見なので、参考にできるところだけ読んでください。

僕が相性がいいと感じる女性は「股関節が柔らかい人」です。股関節が硬く開脚がうまくできない女性が相手だと正常位の際に完全密着ができないため、良い挿入感が得られません。ある程度、脚が開けてないと体がピタリと重ならないのです。

股関節が柔らかくて開脚がうまくできる女性は、挿入感がすこぶる良いうえに、ビジュアル面でも興奮をもたらしてくれます。正常位で上から眺めたときに「横幅の広い美しいM字開脚」を目にすると僕の中で興奮度がグッと高まります。

女性側にも同じように、ビジュアル面で興奮をおぼえるツボというものがあるでしょう。正常位で腕をついたときに盛り上がる男性の肩の筋肉に興奮するとか、華奢な腕をついて腰を振ってる細身な体躯に萌えるとか、お腹の肉がたぷたぷ揺れるのにキュンキュンくるとか。こういったビジュアル面の好みがお互いに合致することも「相性がいい」と言えます。

また、「腟壁が柔らかい女性」は相性よく感じます。腟内の肉が柔らかければ柔らかいほど挿入感が抜群に高まるのです。逆に、腟内の肉が硬く締まりが良すぎると「あそび部分」がなくなってしまうため気持ちよさが減ってしまいます。腟内が「たゆたゆ」してる女性は抜群の挿入感を誇ります。「海」を感じる柔らかさと言いますか。ピストンせずとも挿れているだけで気持ちがいいものです。

「濡れ」も大事な要素です。濡れていれば濡れているほど挿入感がはね上がります。女性の分泌液の主成分は血漿(血液中の成分で、ケッショウと読みます)です。濡れを良くするため、日頃から水分をきちんと摂るようにするとよいでしょう。

■最後に、「波長の相性」

物理的な相性も大事ですが、セックスにおいて「波長の相性」も大事です。一緒にいて居心地がいい。話がすごく噛み合う。素をさらけ出せる。これらのこともセックスには重要な要素です。

顔がまったくタイプじゃなく、体型も好みじゃないのに、なぜかセックスが良すぎて離れがたい女性というのが過去に何人かいました。思い返すと、彼女たちの前ではすごくリラックスできてた気がします。なんでも話せて、会話もエンドレスで続く相手と濃密なセックスをする。これはものすごく幸せなことです。

相手との「相性のよさ」をはかるのに、僕が指標にしてるものがひとつあります。フランス語で言うところの「petite mort(プティットゥモール、プチモルト=小さな死)」をふたりで共有できるかどうかです。

情事の後におとずれる短く深い眠りをフランスでは「小さな死」と呼びます。快感の度合いが深いセックスをした後、ふたりの意識がシンクロしたのか、いつの間にかふたりして寝落ちしてた経験はありませんか?

どちらが先に寝たのかわからないくらい、ふたり同時に現実と夢の世界の境目なく、すぅーっと寝入ることがまれにあるのですが、これは相性の合うパートナー相手じゃないと起こらない事象です(どちらか片方だけが先に寝入ることはよくあるけど)。体がひとつになったと同時に心もひとつになった感じ。このシンクロ、なかなか起こることではありません。リラックスできるパートナーと100点満点のセックスをした後、まれに起こる奇跡だと思っています。

■パートナーとは腹を割って語り合うべし

性器のサイズの合致。肌と肌のフィット。キスの好み。セックスへの熱量の合致。性癖の需要と供給。ビジュアルの好み。挿入感。会話の波長。全部が全部、完璧に揃うことはないと思いますが、いくつかの要因が合致していれば「相性が良い関係性」と言えるでしょう。先に挙げた要因のうち、「後天的に相手の好みに寄せられるもの」はたくさんあります。つまり、後から相性を高めることも不可能ではないのです。

パートナーの好みを探り相手の理想に自分を近付けるのもいいですし、逆にパートナーにお願いをして自分の理想を叶えてもらうのもいいと思います。思っていることを言いあえる関係性であれば実現は可能です。現状のセックスに不満を抱いてる方がいるなら、パートナーと腹を割ってセックスについて語り合う場を作ることをおすすめします

セックスにおける不満は、言葉にしないと伝わらないことばかりです。勇気を出して一歩踏み出し、こちらの真意をパートナーに伝えてみましょう。

最後にもう一度。日頃から水分をこまめに摂りましょう。意識して野菜を多く食べましょう。運動習慣をつけましょう。良いセックスが向こうからやってきます。


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黒田 悠斗

AV男優。1975年生まれ。大学を卒業後、つても何もなかったAV業界になんとか潜り込み、20年間一線で生き残り続ける。1999年にデビュー。男優業の他に監督業や執筆業なども。マッチョ系の見た目に反し、中身は文系人間。Webコ...

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