モテる男は“無防備にあえぐ”。AV男優が勧める、セックスの質を上げるコミュニケーション
セックスをするとき、男性に大事にしてほしいのは「テクよりもコミュニケーション」。言葉での会話や目での会話、手を使ったスキンシップなど、積極的にコミュニケーションを交わすことで、セックスの質を向上させることができます。AV男優として20年活動している僕が、セックス時に実践したいコミュニケーションを紹介します。
20年間、性の現場に携わってきた僕が、セックスにおいてすごく重要視しているものがあります。
勃起の質や前戯の技、ピストンの速度、どれもこれも違います。先に挙げたものよりもっと重要なもの……それはコミュニケーションです。
どんなセックステクよりもコミュニケーションの方が大事だと思っています。コミュニケーションが乏しく、単に摩擦運動を繰り返すだけのセックスでは、ひとりでするマスターベーションとなんら変わりがありません。
結合部以外で交わすコミュニケーションのパターンが増えると、セックスの質がより向上するのです。
■一番大切な「言葉によるコミュニケーション」
まず、一番わかりやすいところから始めましょう。セックスにおいて「言葉」のやりとりはこの上なく大事です。
言葉を交わせばパートナーのいま現在の状況を知ることができます(確認)。
また、言葉の力でパートナーの興奮を引き出すこともできます(駆け引きや言葉責め)。
ときには言葉と快感の相乗効果によって、セックスに「多幸感」が生まれることまであるのです(愛情表現)。
セックスにおけるコミュニケーションの中でも、「言葉のやりとり」は一番有効なものと言えます。
ここまで読んだ読者の方々、「何を当たり前のことを」と思ったかもしれません。しかし事実、女性から僕のところに以下のような相談がたくさん舞い込んできます。
「パートナー男性がセックス中にまったく喋ってくれず、黙々と行為をされる」
「イキそうかどうか訊いてくるから、それがプレッシャーになって行為に集中できず、きもちよくなれない」
ここには、“コミュニケーションしない問題”と、“間違ったコミュニケーション問題”のふたつがあるのですね。
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■もっと無防備になってみる
では先に、“コミュニケーションしない問題”の方から考えていきましょう。
女性が行為中に「きもちいい」と声を漏らしてくれると気持ちが高まりませんか? これは男女ともに言えることなんです。女性側も、男が漏らす「きもちいい」を聞きたいと願っています。
恥ずかしさがあるのか、「きもちいい」という声を出せない男性がいます。武士精神が尊ばれた時代はとうの昔に終わりました。男性があえいでもいいのです。何ら恥じることありません。
セックス中に男が漏らす声をスマホでこっそり録音し、それを後日オナニーのネタにしてる女性が一定数いるくらい、男性のあえぎには需要があります。
きもちいいときはちゃんと声にして相手に伝えましょう。それができるだけでセックスの温度が格段に上がります。
素直が一番いいのです。だらしないぐらいあえいでみてください。もっともっと無防備な男になってみましょう。
■「きもちいい?」と訊くのは意味がない
次に“間違ったコミュニケーション問題”の方。男性がパートナーにしがちな不毛な質問がこれ。
「きもちいい?」
この質問をされて、「きもちよくない」と返せるハートの強さを、人はなかなか持ち合わせてません(アメリカの地で10年くらい揉まれた人なら言えるかもしれないけど)。
「きもちいい?」という質問は愚問と言えます。なぜなら「きもちよくなってるはず」という前提ありきの質問だからです。質問している側は気付いてないでしょうが、相手の一段上のポジションからの質問になってしまってます。
「きもちいい?」と訊いて、それに返ってきた「きもちいい」という答えには、忖度(そんたく)がなされているため何の価値もないのです。
「どういうのが好き?」という相手と同等のポジションからの質問か、「好きなの教えて?」という一段下のポジションからの質問の方が、パートナーからすると素直に答えやすいはずです。
たまに、「イキそうなの?」やら「イッてもいいんだよ」という、何段も上のポジションからコミュニケーションをとる輩がいますが、こういうのは論外。
人として根本的なとこができてないと言わざるを得ません。ドマゾな女性であれば、そういった上から目線を好むかもしれませんが、一般的な感覚を持った女性だと、言われれば言われるほど心の温度が下がってしまいます。
■目を使ってセックスする
コミュニケーション方法は他にもたくさんあります。たとえば目の会話。相手の目の表情からはいろいろな情報を汲み取ることができるんです。
「いま、きもちいい」「その角度は痛い」「それはあまり好きじゃない」。目の表情の微妙な変化で相手がそのとき思ってることが把握できます。
逆もまた然り。こちらの気持ちも目線で充分に伝わります。目を合わせながらセックスをすると、コミュニケーションの幅が大きく広がるわけです。
目を合わせながらのセックスにはもうひとつ利点が。お互い視線が合っている状態は、「ふたりだけの世界」に入りやすく、よりセックスに没頭できます。
摩擦運動で生じる単純なきもちよさとはまた違う、より深いきもちよさが生まれるのです。人と視線を合わせるのは苦手だという意見もわかりますが、繰り返していくうちに慣れていくので、ぜひチャレンジしていってほしいです。
■手を遊ばせておくのはもったいない
他には「手」を使ったコミュニケーションも。例を挙げると、「挿入中に手を握る」「キスのときに髪を触る」「正常位中に肩に手を回してギュッと抱きつく」などなど。
本当にちょっとしたことですが、これらのコミュニケーションがアクセントとなって、セックスの盛り上がりに一役買ってくれます。
ここでちょっと変わり種を紹介します。「挿入部分を相手がさわれるように手を導く」です。パートナーの手をとり、ふたりの繋がっている挿入部分に導いてみてください。
挿入部分を手で触れて認識することにより、セックスしている実感が大きく増します。ひとつの興奮材料になるのです。これもひとつのコミュニケーション。セックスに彩りを与えてくれます。
ふだんやってないことを新しく始めるのは、はじめは照れくさく感じるかもしれません。慣れるためのキモは「反復」です。
反復するうちに自意識がだんだんと抜けていき、照れも消え、自然とそれをできるようになっていきます。少しの勇気をふるって踏み出してみましょう。
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