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不妊原因の半数は男性にある。「男性不妊」を疑ったらしたいこと

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不妊の原因は女性だけにあるわけではありません。「射出された精液の中の精子の数が少ない、あるいは運動性が悪い」というような、男性側の精液に問題があるケースもあります。男性不妊の可能性がある場合、どこでどのような検査をし、どのような処置をするといいのかご紹介します。

不妊原因の半数は男性にある。「男性不妊」を疑ったらしたいこと

晩婚化・晩産化に伴い、不妊に悩むご夫婦が増えています。不妊というと女性側に問題があると考えられやすいですが、WHO(世界保健機構)によると、不妊原因の半分は男性側にあることがわかってきています。

昨今、夫婦やカップルの不妊の原因として、男性にその因子がある状態を示す「男性不妊」という言葉を報道で見聞きすることが増えた、と感じている方も多いのではないでしょうか。

一般的に男性にとって問題に感じるのは、「勃起不全」や「射精障害」といった男性の生殖機能に関わることですが、男性不妊には、「射出された精液の中の精子の数が少ない、あるいは運動性が悪い」といった精液の問題や、「精子が卵子と受精することができるのか」といった個々の精子の細胞レベルでの機能的な問題まで含まれます。

■精液検査はどこで、どうするの?

精液検査は、不妊治療クリニックまたは泌尿器科で行うことができます。多くの不妊治療クリニックでは、「採精室」という精子を採取するための部屋を備えています。

自宅とクリニックが近い場合は、自宅で採精してクリニックに持っていくこともできます。採精後、あまり長時間置いておくと運動率が低下してしまうので、2~3時間以内にはクリニックへ届けることが大切です。郵送で精液検査を行っている会社もあるようですが、運動率に関しては評価することはできません。

最近では、スマートフォンのカメラを使って自宅で検査をする方法もあります。精度の面ではクリニックでの検査にはいくらか劣りますが、専用アプリで評価することができますので、なかなかクリニックを受診できない場合には、まずはセルフチェックしてみるのもよいと思います。

精液検査で異常が認められた場合は、ホルモン検査や精索静脈瘤の有無など、原因の検索が行われ、原因が明確な場合にはその治療が行われます。またそういった検査や治療も大切なことですが、体外受精や顕微授精が可能な場合には、不妊治療を先行して行うこともひとつの解決方法ともなります。

■勃起不全に悩みがあるときは……

勃起不全の治療薬としては、その代名詞といえるほど有名なバイアグラがあります。そのバイアグラも、1998年に発売され、すでに20年が経過しました。

発売当初、バイアグラは画期的な薬として取り沙汰されましたが、医療サイドには安易に処方してはいけないという雰囲気がありました。「外来で、勃起度がどの程度なのか分度器で測定してから処方するように」という嘘とも冗談とも言えないような話も実際にありました。

そういった慎重さもあってか、発売当初から10年以上に渡って、バイアグラは個人輸入で海外から仕入れたり、偽物が出回ったり、特殊な薬剤というイメージが定着してしまったように思います。

もちろん現在においても、慎重に処方する必要があるのは間違いありませんが、問診によって勃起不全と診断され、血圧測定や危険な合併症がなければ処方することができます。

また、バイアグラと類似作用を持つ後発薬剤も販売されており、血管の若返り作用によるアンチエイジング効果などにも注目が集まっています。

■男性不妊と向き合うなら、信頼できる担当医を見つけて

男性にとって不妊治療に取り組むというのは、最初はなかなか自覚を伴うものではないかもしれません。また、受診するのがなんとなく恥ずかしいという気持ちもあるでしょう。

しかし、子どもを授かりたいと望むなら、妊活や不妊治療を始めた早期段階で、男性側が積極的に関わることが重要になるといえます。

慣れない環境に置かれることや、本当は秘めておきたい事柄を話さないといけないこともありますので、本当に信頼のおける担当医を見つけることが大切なことだと思います。

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山中 智哉

医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医 現在、東京都内のクリニックにて、体外受精を中心とした不妊治療を専門に診療を行なっています。 不妊治療は「ご夫婦の妊娠をサポートする」ことがその課題となりますが、...

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