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女性の体に起きている変化〜妊娠初期「4~8週」編

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妊娠した後、女性の体はどう変化していくのでしょうか。妊娠4〜15週頃の「妊娠初期」を3つの時期に分けて解説します。妊娠反応が確認できる4週頃から〜8週頃の変化を解説します。

女性の体に起きている変化〜妊娠初期「4~8週」編

不妊治療の目的は「妊娠をすること」ではありますが、本来の目標は、「妊娠して、健やかに妊娠期間を過ごして、元気な赤ちゃんを産むこと」です。

不妊治療期間中は、その後の妊娠のための準備期間でもあるので、不妊治療のことだけでなく妊娠のことについても、ご夫婦で事前に学んでおくことも大切だといえます。

■妊娠初期の女性の体の変化

妊娠初期は「妊娠4週~15週頃まで」を指します。この期間は、女性の子宮の中に新しい生命が宿り、安定期に向かう初期段階になります。

体の変化に合わせて、さらに3つの期間「妊娠4週~8週頃」、「妊娠8週~12週頃」、「妊娠12週~15週頃」に分けて考えていきましょう。

妊娠4週~8週頃

尿検査による妊娠反応は、妊娠4週に入ると確認できます。

超音波検査による妊娠の確認は、妊娠5週以降になります。妊娠5週で胎嚢が見え始め、妊娠6週で2~5ミリ程度の小さな胎児の像(胎芽)が見え始め、徐々に心拍も見え始めます。

この時期に注意するべきことは、以下のことになります。

1.初期流産
2.子宮外妊娠

1.初期流産

妊娠4~8週頃に生じる流産の原因は、多くの場合、受精卵や胎芽の方に原因があります。染色体異常や、それに伴って循環器系(心臓や血管など)に異常を生じていることが考えられ、その流産を予防することや治療することはできません。

ただし、「不育症」や「習慣性流産」と呼ばれる、母体の要因によって流産が生じることもあり、流産を回避するためには、妊娠が成立した直後からその治療を早急に開始することが大切です。

2.子宮外妊娠

妊娠5週を過ぎても、子宮内に胎嚢が見えてこない場合、子宮外妊娠の可能性も考えなくてはなりません。

子宮外妊娠は、子宮以外の場所に受精卵が着床することによっておこり、多くの場合、卵管内で生じます。

卵管の中は非常に狭いため、妊娠が5週、6週と進んでいっても、通常の胎嚢の大きさよりも小さく育っていきます。その場合、超音波検査で診断することが難しいことが多く、超音波検査で卵管内に胎嚢が見える頃には、卵管破裂を起こしかねません。

一方で、「子宮外妊娠である」と診断することは、「正常妊娠ではない」と確定することでもあり、その判断には慎重を要します。

■「妊娠5週」での状態がカギになる

妊娠5週を過ぎると胎嚢が見え始めるという事実は変わりませんが、ここで注意しなければいけないことがあります。

正確な妊娠週数は「排卵日を妊娠2週0日」として計算したものと決まっていますが、不妊治療を行っていたり、基礎体温をつけたりしている方以外は、通常、妊娠の週数は「最後の月経が開始した日」から数えています。

したがって、最後の月経から数えて妊娠5週であっても、排卵日が遅れた場合、妊娠4週である可能性もあります。それによって、胎嚢が見えていない場合は、単なる日数のずれに過ぎず、正常妊娠となります。

このように、妊娠5週を過ぎても子宮内に胎嚢が見えない場合には、子宮外妊娠の可能性も考慮に入れ、卵管破裂という緊急事態とならないように注意しながら経過をみる必要があります。

妊娠のごく初期に起きる流産や子宮外妊娠は、偶発的に発生することがほとんどで、それを予防したり、正常妊娠に戻したりすることはできません。

誰にでも起こり得ることで、それが起きた場合には、すぐに対処する必要のあることと心に留めておくことが大切です。

次回は、「妊娠8~12週」について説明します。

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山中 智哉

医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医 現在、東京都内のクリニックにて、体外受精を中心とした不妊治療を専門に診療を行なっています。 不妊治療は「ご夫婦の妊娠をサポートする」ことがその課題となりますが、...

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