好きな人とはいい雰囲気。親近感もお互い持っているはずだし、いろいろな話をしてくれるのに、いまいち距離が縮まらない。踏み込みたくても何を考えているのかわからなくて怖い……。こんなとき、男性は内心ではいいなと思いながらも今の関係を続けたい下心を持っています。好きな女性には臆病になる男性の恋心について、お話しします。
「彼を変えたい」と思うなら、まず自分が変わること
付き合っている男性がいるけど、上手くいかない。彼はいい人なんだけど不器用で、愛情表現も下手。だから私が何とか変えてあげたい。こんな女性もいるでしょう。ですが、変えたいと思って変わるほど、人は単純ではありません。人は鏡。自分が変わることで相手も同じように変化することについて、お話しします。
■「こうしてほしい」は解決にはならない
「彼さえもっと素直になってくれたら、楽しいお付き合いができるのに」
「彼が変わってくれないと、いつまでも幸せになれない」
こんな焦りを覚える交際は、女性にとって負担ではないでしょうか。
・ケンカすればすぐ「別れようか」と言われて、いつも私が我慢している
・「こうしてほしい」と言っても、聞いてくれない
・「好きだ」と言ってくれないのが不満
・私ばかり好きな気がする
など、「対等な関係じゃない」と感じることが、大きなストレスになります。
「彼さえ変わってくれれば」今よりもっと幸せになれるはず。
そんな思いは、彼の変化を望み、彼をコントロールすることで、より良いお付き合いができると信じることにつながります。
ですが、逆の立場で考えてみてください。
もし、あなた自身が今の交際に不満がない場合、パートナーから「もっとこうなってよ」と言われて、素直に受け入れられますか?
今の私の何がいけないの? どうして変わらないといけないの?
そんな反抗心が生まれれば、彼に心を開けなくなりませんか?
「こうしてよ」「もっと○○してほしい」のような願いは、あくまで一方が抱えるものです。それを聞くも聞かないも相手次第であり、お互いが同じ気持ちでないと、良い変化は訪れません。
「ケンカすればすぐ『別れよう』と言うのをやめてほしいから、『そんな悲しいことを言わないで』と毎回伝えている」。この場合はどうでしょうか。
もちろん、自分の気持ちをきちんと相手に伝える姿勢は大切です。別れたくないからと何でも我慢してしまうと、自分の痛みを相手はいつまでも理解できません。
ですが、本当に考えたいのは「どうして彼はすぐ『別れよう』と言うのか」。
口にするのをやめてもらうのが解決ではありません。
ケンカになると別れを持ち出してしまうのはなぜなのか、彼の真意を見極めるのが、幸せなお付き合いのためには必要です。
「言うのをやめてくれたらそれでいい」わけではないのです。
何より、彼が別れ話を切り札にしなくなるには、まず彼自身が自分の振る舞いのまずさを理解しなければいけません。
そのためには、あなた自身が対応を変えることで彼の向き合い方を改めさせるのが、本当の解決につながります。
■自分のスタンスを貫く強さを持つ
ちょっとしたことでもケンカになり、そのたびに「そんなに嫌ならもう別れるよ」と別れをちらつかせて、彼女を折れさせようとする。
そんな弱い男性は大勢います。
本当は別れたくないのに、彼女の愛情を試すことでしかぶつかれない。彼女が慌てて「別れたくない」と謝罪することでやっと溜飲が下がる。
そうやって関係の主導権を男性に渡している限り、理想とする交際はできないでしょう。
そんな男性に対して「別れるなんて言わないでほしい」と伝えても、結局彼は変わりません。言わずに済むにはどうすれば良いか、根本的な部分について話し合えていないからです。
「どうしてそんなこと言うの?」と尋ねても、プライドの高い男性ならまともに答えようとしないことも多々あります。
自分の弱さを相手に見せることは、それだけ離れていかれるリスクが高くなります。傷つけているとわかっていても、「こうせざるをえない」自分を押し付けることでしか、愛情を伝えることができません。
口にするのをやめてほしい、ケンカすることがあってもきちんと向き合ってほしい、逃げないでほしい。
そう思うなら、「別れ話を持ち出されたときに自分はどうするか」を男性にしっかりと見せましょう。
「本当に別れたいの?」「それは本心なの?」とたたみかけても、心を閉ざしている男性は意固地になる一方です。自分の満足のいく言葉以外は受け付けようとしなくなります。
そうではなく、
「わかった。私は別れたくないし、あなたときちんと話し合いたい。話せる状態になったら連絡してほしい」
と告げて、いったん離れます。
別れ話をすれば彼女が折れてくれると思っている男性のほうは、彼女から「提案」があったことで慌てるでしょう。
しかも、彼女が言っているのは紛れもなく正論であり、自分が責める余地はありません。「別れたくない」「話し合いたい」と意思を見せられた以上、自分が「応える側」になるのです。
「私はこう思っているから、こうしたい」。そのスタンスを伝えることが、男性のネガティブな対応にストップをかけます。
「別れてもいいのかよ?」とあくまで自分の満足のいく言葉を引き出そうとしてくるかもしれませんが、それでも、こちらが言えるのは「私は別れたくない。話し合って解決したい」という姿勢だけです。
その場で「じゃあもういいよ。別れよう」と言われるかもしれません。
ですが、そこで頷くのは間違いです。売り言葉に買い言葉で「わかった」となると、彼の真意を見極める機会を失います。
「いま別れようと言われても、私は納得できない。別れたくない。時間がかかってもいいから、落ち着いたら連絡してね」
自分のスタンスを貫くこと。これが、彼に変わってもらうためには何より大切な姿勢です。
■こちらの態度が彼の対応を決める
人は鏡です。
心を閉ざしたまま対応していれば、相手も同じように真意を見せようとはしません。
逆に、こちらがしっかりと自分の気持ちを伝え続けていれば、相手も応える姿勢を持つようになります。
最初は頭に血がのぼって「もうこのままフェードアウトしてやる」と思っていた彼も、落ち着いてくればあなたの毅然とした態度を思い出します。
それは自分に愛情があるからこその提案であり、「私は一緒にいたい」という前向きな気持ちをストレートにぶつけている姿。
揺るがない愛情はここにあります。
「俺はまだ彼女に愛されているんだ」という実感が彼にもたらすのは、自分もちゃんと気持ちを伝えようとする本来の愛し方を思い出すこと。
意見のぶつかり合いからくる拒絶が怖い男性は、愛されているとわかると自分も歩み寄る気持ちを持てます。
彼を変えたいと思えば、まずあなたのスタンスをまっすぐに伝えるのが、そのまま愛情を届けることになると思ってくださいね。
■「人は自分の意思でしか変われない」という真理
彼女を傷つける自分はイヤだから、もっとまともな人間になりたいと思う男性もまた、大勢います。
その気持ちは、自分のせいで苦しむ彼女を見るより、「こんな自分にもまっすぐにぶつかってくれる彼女」を目にすることで生まれる愛情です。
俺だってちゃんとしたい、と思えるのは、何より彼女がそうだから。
自ら良くなりたいと思わなければ、人は変わりません。
ネガティブな態度にネガティブな対応をしても、残るのはマイナスのつながりだけ。前向きな関係を持ちたいと思えば、まずあなたがそれを望む姿を彼に見せましょう。
その強い意思こそ、彼に変化をもたらすきっかけになります。
「彼さえ変わってくれれば」と思うときは、自分の振る舞いを見直すのも良いでしょう。
自分のスタンスを貫く強さが、ふたりの絆をより結びつけてくれます。
付き合っていても、なかなか「愛してる」と言ってくれない彼氏。本当に好かれているのか心配になりますよね。男性は言葉より行動で愛情を示すというけれど、どうしてシンプルに気持ちを伝えられないのでしょうか。そこには、言葉の重みを考える男性のプライドがあります。