男性が好きな女性に「愛してる」と言わない理由
付き合っていても、なかなか「愛してる」と言ってくれない彼氏。本当に好かれているのか心配になりますよね。男性は言葉より行動で愛情を示すというけれど、どうしてシンプルに気持ちを伝えられないのでしょうか。そこには、言葉の重みを考える男性のプライドがあります。
■「愛してる」は強制されて言うものじゃない?
ケンカしたときに『本当に好きならちゃんと言ってほしい』と泣きながら伝えても、『言葉より行動で伝えてる』とはぐらかされるばかりで、本当は愛されていないんじゃないかと不安になることが多かったです。
一番ショックだったのは、『好きとかそういうのは強制されて言うものじゃない』と言われたことです。そこまでして言葉を拒む彼氏に疲れ、私も愛情を伝えるのが嫌になってしまいました。
これ以上一緒にいても意味がないと思い、別れを切り出しましたが、『別れたくない』と言いながらやっぱり最後まで好きという言葉は避け、私も『次は好きって言える人と付き合えるといいね』と皮肉を言って終わってしまいました。
別れた後で、彼からは『つらいけど、耐えるしかないよね』と書かれたメールが届きましたが、無視しています。別れたことに後悔はありませんが、どうして男性はあんなに気持ちを伝えるのを嫌がるんですか? 未練があるくせに、『好き』を避ける元カレの気持ちがわかりません」(30歳/受付)
男性の愛情表現は、「言葉より行動に出る」とよく言いますよね。
普段は絶対に「好き」なんて言わない男性でも、彼女に請われたら会う時間を必死に作ろうとしたり、彼女が喜びそうなお店を探して食事に誘ったりと、自分なりのやり方で愛情を伝えようとします。もちろんそれは女性にとって「愛してくれているんだな」と思えるし、嬉しいことですよね。
ですが、例えばケンカをしたときなどは、きちんと言葉にして伝えてほしいと思うのも本音です。自分はいつも好きと口にしているのに、お願いしても言ってくれない彼氏。
上に出てくる男性のように、「強制されてまで言いたくない」と思う人は多いですが、その姿が女性の不安をどんどん大きくしていきます。なぜこんなすれ違いが起こるのでしょうか。
■男性と女性で違う言葉の重み
楽しかったり悲しかったり、自分の感情を出すことに抵抗のない女性は、気持ちから出てきた言葉を素直に口にできます。
彼氏のことが好きだと思うと、「好き」とためらいなく言えるのは、伝えることで満足できるから。男性に気持ちを知られることに恐れがないからです。
一方、男性は感情のままに言葉を発することを苦手とする人が多いのが現実です。
彼女に対してだけでなく、普段から「嬉しかった」「悲しかった」と自分の気持ちを表に出すことをあまり意識できません。自分の感情をやみくもに出すのは男らしくないことであり、どんなときでも平然とした表情と態度を見せることがカッコいいと思うからです。
特に、恋愛感情のように繊細なものは、他人に知られると恥ずかしいと感じる気持ちが強く、女性とは反対に「好き」という言葉も簡単に口にすることをためらいます。
また、自分の思いを好きな女性に伝えるのは、男性にとって大きな「責任」を感じます。
男性の「愛してる」は、単に感情を口にするのではなく、女性のことを受け止めますという証。「これから責任を持ってあなたを愛していきます」という覚悟の現れです。
伝えることで満足できる女性に対して、男性は自分の言葉が持つ意味の重さを考えるのですね。
「そこまで大袈裟に考えなくても」と思うかもしれませんが、好きな女性だからこそ、男性は「愛してる」と伝えることを大切にします。軽い気持ちで言うのは失礼だ、と思うのは、彼女の存在を尊重しているからです。
逆に、遊びの女性やそこまで好意のない人に対しては、簡単に「好きだよ」と言えます。それは自分のためではなく相手を満足させるために口にするものであり、抵抗を感じないからです。
自分を追いかけてもらうために言う「好き」と、みずから愛情を持って関わりたいと思う相手に対する「好き」は、まったく違います。
本当に愛していると思う女性ほど、本心を告げるのは慎重になるのが男性。
男性と女性では、言葉の重みの感じ方が変わってくるのですね。