美容鍼灸サロンコスメティックミューズ代表/美容鍼灸師の木村瞳さん。きれいのために夜していることは何ですか?
ラジオ体操は運動不足な大人にぴったりの美容体操
大人になった今「ラジオ体操」を朝の習慣にしています。子供の頃はその効果に疑問を感じていたラジオ体操ですが、運動不足の大人に成り下がった今、これが案外すごい体操だったということを身をもって知りました。あえてラジオ体操をチョイスするメリット、それには3つの理由があるんです。
■大人になった今、ラジオ体操をやる理由
先日、「きれいのために夜していること」のインタビューを受けた際に、私が「朝していること」も少しお話していたのですが、そこでびっくりされた習慣がひとつあります。
それは「ラジオ体操」。
ヨガでもジョギングでもなく、ラジオ体操。
たしかにちょっと不思議な感じがするかもしれませんが、ラジオ体操をチョイスしている理由は、ラジオ体操がとても合理的にできているから。
その理由は大きく3つ。
■覚える必要がない
これが、ラジオ体操を選んだ最大の理由と言ってもいいのではないかと思うのですが、ヨガやピラティスの場合、レッスンに通うなり、動画や本を見るなりして、まず最初に正しいポーズなどを覚えなければなりません。
さらには、腹式呼吸や胸式呼吸など、呼吸法も身につけなければならず、今すぐ始めるということが難しいので、本当にやる気がない限り、「ちゃんと覚えてないから」「うまくできないから」などと、やらない言い訳ができて、三日坊主になる可能性があります。
それに引き換え、ラジオ体操は大多数の人が一度はやったことがあるもので、あの曲さえ流れてしまえば、声に従って自然とできるもの。
おまけに、今はYouTubeという便利なツールがあるので、動画を見ながらやることもでき、わからなければチラ見して、「あぁ、こんな動きだった」と確認することもできます。
また、動画を流してできるということは、決まった放送時間に合わせてやる必要もなく、自分の起床時間や都合のいい時間帯に合わせることができ、そういう意味でも昔より、かなり実行しやすくなっています。
と、同時に、「放送時間を逃しちゃったから(やらない)」という言い訳も封じられます。
■運動不足の大人にとって適度な運動量
子供のころにやらされていたときは、「これになんの意味があるの?」と、その効果に疑問を感じていたくらい、体への負荷が少ないラジオ体操ですが、普段まったく運動をしない大人にとっては、真面目にやると、「この体操、案外すごかったんだ」と思わされる運動量です。
「こんな動作、日常生活でしないよね」という動きもいろいろと入っていて、普段あまり使わない筋肉を強制的に使わされます。
なんとなくダラダラやっていては効果を感じられませんが、きちんと筋肉を意識して伸ばしたり、大きく動いたりと本気で取り組むと、運動らしい運動をしてこなかった人の場合、翌日以降に筋肉痛になるかもしれません。
また、伸ばしすぎるなど、日頃の運動不足を省みずに無茶をすると、筋を痛めるので注意が必要です。
■朝すっきり起きられて、その日1日快適に過ごせる
朝、ウォーキングやジョギング、ラジオ体操のようなリズム運動を5分以上することで、睡眠や覚醒に関わるセロトニンという脳内物質が活性化されて、すっきり目覚められるようになります。
ウォーキングやジョギングの場合、
・身支度を整えて外に出るのが面倒
・雨の日は外に出たくない、暑い日や寒い日も同様
・5分で戻ってくるのはもったいないから、毎日30分くらい歩こう、と思っていたものの、数日後、時間がとられすぎるからやっぱりやめてしまう
など、挫折する理由が非常に多いのですが、
ラジオ体操の場合は、
・起き抜けに、顔も洗わずパジャマのままでもできる
・雨が降っても関係ない
・YouTubeの動画なら、第一と第二を併せても6分20秒で終わる
・両手を広げてぶつかるものがないくらいのスペースがあれば、他には何もいらない
・ウェアなどもいらないので、お金がなくてもできる。最悪、挫折してしまっても失うものはない
と、比較的ハードルが低いので続けやすく、毎日手軽にすっきりした起床を味わえることで、さらに「続けてもいいかも」という気持ちになってきます。
普段運動をしない人は、まず運動するという習慣を身につけることが大事なので、いかに続かなくなる理由を減らすかが重要です。
そういえば、東京の丸の内で、お昼にラジオ体操をやっているのを見かけたことがあるのですが、これも、運動することで脳の疲れがリセットされ、脳内物質が活性化されて、午後の仕事に向けて集中力を高めることができるからなんでしょうね。
■運動不足の大人の皆さま、「現状把握」のためにもラジオ体操はおすすめ
「昔やらされたけど、あの体操って何か意味があったの?」と思っている運動不足の大人の皆さまは、今こそラジオ体操をやってみてください。
思ったほど腕が回らない、関節がバキバキ鳴る、背中の肉が邪魔、など、自分の体の衰えっぷりに愕然としますから。
「これだけ体がなまってるなら、何かやらなきゃ!」と焦ることで、美と健康を手に入れるきっかけができるかもしれませんよ。