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人は人、自分は自分。

「人の幸せは一般解じゃなくていい」と気づいたときから、人は人、自分は自分という価値観で生きてきたというイラストレーターの進藤さん。他人の尺度で、自分の幸せを測らないコツとは?

人は人、自分は自分。

みなさん、はじめまして。イラストレーターの進藤やす子と申します。74年生まれ、まさにDRESS世代かつターゲットでもある(無駄に戸籍も綺麗なままの)シングルアラフォーです。シングルアラフォーですが、幸せです。

■人は人、自分は自分

もちろん仕事もフリーランスだし、恋のリハビリ中だし、突然不安が頭をもたげたりもします。寂しいと思う夜もしょっちゅうです。

でも、幸せなんです。

そう思えるようになったのはあるとき男友達に「(おまえは)結婚こそしてないけど100%に近い人生を送ってる」と言われた事がきっかけでした。30代後半で独身、割と頻繁に恋愛はしているものの結婚に辿り着くようなものではない、なんかこれって幸せじゃないかもと思っていた私には新鮮な言葉でした。
"あ、そうか! 人の幸せって一般解じゃなくていいんだ"という当たり前の事に気づかされたのです。

自由気ままに生きているつもりが、結局ガチガチの価値観にとらわれていたんですね。それからは「他人の尺度で自分の幸せを測らない(人は人、自分は自分)」ようにしようと思うようになりました。とはいえ街中で仲睦まじく(というかイチャイチャしながら)歩いているカップルを見ては「羨ま死!」(羨ましくて死んでしまいそうという造語)と心の中で叫んだり、ベビーカーを押している素敵ママを見ては「眩しすぎて目がつぶれる!」と思ったり、相も変わらず俗っぽい感情は抱いたままですが……。

ただはたして自分が幸せじゃないか? とあらためて問うてみたらば別に不幸せではないのです。

気の置けない友人がいて、仕事は己の努力と運の良さもあって順調、食べたい物が食べられて買いたい物が買えて(すべてではなくとも)恋愛もし(結果はさておき)、あれ? これってば幸せなんじゃない? ということに気づくのです。
ゆっくりお茶でも飲みながら好きな雑誌や本をぺらぺらめくっているとき、好きな音楽を聴いているとき、気になる映画を観ているとき等々ふと「幸せだなぁ」(若大将風)と『感じる』ことがとっても大事です。

■ひとりワークショップのすすめ

ひとりワークショップ

私はブログやFB、Twitterのほかに「DEATH NOTE」をつけているんですが、これはけして殺したい相手を書くのではなく(笑)『見られたら恥ずかしくて「私が」死んでしまう』という意味のノートで、「今思っていること感じていること欲していること」などを気の向くままにつらつらと書いているものです。

書いているというより「書きなぐっている」というほうが近い日もあります。
PCに向かって文字を打ち込むより、書くという行為はもっともっと心と近くて自分の感情に正直です。

格好なんてつけずに汚い文字でも稚拙な文章でもいいんです。ただ、自分と向き合い自分の感情を吐き出す。これを私は「ひとりワークショップ」と呼んでいて、もちろん自宅で行うのも悪くはありませんが、せっかくの自由気ままな「シングル」。思い切って非日常空間にいくのも手です。日常空間だとあまり集中できなかったりするのでホテルステイをして黙々と誰の目も気にせず内観して書きなぐっちゃいます。

(一休やYOYAQで当日お得に泊まれるホテルを見つけることが殆ど。ホテル以外では近所にある「アール座読書館」というおしゃべり厳禁の本を読むための喫茶店に行ったりして没頭します)

この「ひとりワークショップ」のいいところは、たとえば辛い事があってたくさんたくさん書き綴っていくと、あるとき「様々な感情を味わえたから、ま、いっか」と、当初は予想だにしなかった境地に達したりする事です。何もないよりは幸せだったかな みたいな感情さえ湧いてきます。

そしてひとりワークショップを終えたら、外の空気を思う存分吸いながら歩いたり走ったりしてみる。車や電車ではなく、自分のスピードで眺めたり感じたりする外の景色は格別です。
旅行先で「あぁ~夕日が綺麗」なんて言いながら空を眺めたりしますが実は東京の空だって夕日はとっても綺麗なんです。

日々に忙殺されるあまり、気づけないでいるだけ。

さぁ、こうしてひとりで感じることができたらお次はみんなに吐き出しちゃいましょう!

進藤 やす子

イラストレーター。ライオン株式会社広告制作部デザイン室(現:宣伝部デザインチーム)にてパッケージデザイナーとして5年間勤務した後フリーランスのイラストレーターに。著書は「欲ばりワードローブ」(産業編集センター)、「コンサバ革...

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