1. DRESS [ドレス]トップ
  2. 妊娠/出産/家族
  3. 男性も早く子どもを作った方がいいですよ

男性も早く子どもを作った方がいいですよ

女性は年齢とともに妊娠しづらい体になっていくことはよくご紹介していますが、男性も女性ほどではないですが、年齢とともに条件は悪くなっていきます。今回は具体的なデータやグラフを見ながら不妊について取り上げます。

男性も早く子どもを作った方がいいですよ

先日産婦人科医の大きな学会があり、久しぶりに大勢の産婦人科医に会いました。夜のパーティーでは、学会で一番偉い先生に「この人日本で一番有名な産婦人科医」と外国からのお客様に紹介され、光栄(?)でした。
そこで久しぶりに会った男性医師のお話。彼はとても頭がいい大学を出て、見るからにイイ男で、私の知る限りとっても優秀でいい人です。バツイチで前の奥さんとの間に子どもがいます。そして、最近再婚したとのこと。

「おめでとう!奥さん何歳なん?」

「26歳」

「若いね!」

「生殖能力を考えるとその方がいいからね。またパパになるよ、俺」

いやー、ほんまさらっと言われてしまいました。社会的強者の男性は時間差で一夫多妻制にできる典型例です。
なんだかな〜と思った方もいるでしょう。女は年を取ったら子どもが作れなくなるのに、男はいいよねって。

でも、男性も女性ほどではないけれど、年齢とともに条件は悪くなっていくのです。

こちらは国立成育医療研究センター母性医療診療部不妊診療科医長の齊藤英和先生が内閣府の少子化危機突破タスクフォースの会議で提出された資料ですが、男性が子どもが欲しいと思ってから相手が妊娠するまでにかかる期間が年齢とともにのびていることが表されています。(相手の年齢は補正されているデータです)


性欲や体力、勃起や射精の機能などいろんな原因が考えられますね。

また、男性の年齢が上がると流産のリスクも上昇していくという、これもなかなか衝撃のデータです。

そして、男性の加齢とともに遺伝子の質が低下し、わずかですが赤ちゃんの先天異常のリスクも上がっていくデータです。

やっぱり、男性も年齢とともに生殖能力が衰えていくのですね。

 

それに、当然のことながら子どもを産んでからがスタートなのですから、成人するまで育て上げることを考えると早めに産んだ方がいいことは自明の理です。
ただでさえ平均寿命も女性より短いのだから、男性のみなさんも欲しいなら早めに子どもを作った方がいいということですね。

資料の出典元であるデータを作成された、齊藤英和先生の新刊『「産む」と「働く」の教科書』は、妊娠やキャリアなど、女性の将来のビジョンを考えるうえでのデータを示し具体的にアドバイスをくれる一冊です。

関連記事↓

「男は繊細なんだ!」と開き直られますがね

https://p-dress.jp/articles/384

不妊治療というと主に女性側と捉えられることも多いですが、不妊の原因の半分は男性側にあると言われています。治療しないと妊娠出来ないまま時間は無情に過ぎて行くのですが、どうも不妊治療に対して腰が引ける男性が多いよう。男性の不妊治療について宋美玄先生にお話しを伺いました。

高齢出産、流産の確率は?

https://p-dress.jp/articles/113

どの年代で妊娠しても「流産」は珍しいものではありませんが、高齢出産の場合に流産の確率は高まります。今回は、産婦人科女医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生に、高齢出産時における流産の「確率」や「原因」についてお聞きしました。

妊娠のリミットは42歳、45歳? 妊娠の確率

https://p-dress.jp/articles/59

女性が妊娠できるリミットの年齢を42歳と定義したのはなぜか。今回は、年齢ごとに不妊治療をして妊娠できる確率とともに、産婦人科女医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生にお話をお伺いしました。

宋 美玄

産婦人科女医・性科学者。現役産婦人科医として、都内の病院で診療に従事すると同時に、セックスや女性の性、妊娠などに付いて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。

関連するキーワード

関連記事

Latest Article