女性の高齢出産。何歳まで妊娠できるのか? 不妊治療は何歳までに行えばいいのか、ぶっちゃけた話、女性が自然妊娠できる年齢はいつまでなのか。今回は、産婦人科女医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生にお話をお伺いしました。
妊娠のリミットは42歳、45歳? 妊娠の確率
女性が妊娠できるリミットの年齢を42歳と定義したのはなぜか。今回は、年齢ごとに不妊治療をして妊娠できる確率とともに、産婦人科女医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生にお話をお伺いしました。
■妊娠できる確率とリミットの年齢
前回は「いくつまで妊娠できるの?」というテーマの記事で、ずばり42歳とラインを引きました。
その後とある雑誌を見ていたら、同じテーマの記事があり、不妊治療のデータなどが示され、最後に記者の方が「という訳でどうも妊娠できるのは45歳くらいまでのようです」と締めくくられていて、そう結論づけちゃうの!? と思いました。
私もその方も、根拠は同じデータだと思うのですが、人によってラインの引き方は違うものですね。
もう少し具体的に書きますと、不妊治療をして赤ちゃんを授かる率は、41歳でおよそ10%、42歳では一桁となり、44歳でおよそ1%の確率です。
10人に1人も授からず、残りの人は諦めなければいけないのに、42歳で妊娠できるというのもどうかなと思ったのですが、日常的に42歳の妊婦さんは診療でお会いするので、そこをラインとしました。
43歳の方も診ていていますが、やはり珍しいと言わざるを得ません。まして、100人中99人が授からないにもかかわらず、「44でも妊娠できるよ!」とはとても言いにくいというのが正直なところです。
おそらくその雑誌の記述は、書かれた方の願望とオーバー40で妊娠をトライされている方を傷つけたくないという気持ちの表れだと思います。
■妊娠はゴールではない
何歳まで妊娠できるかということについて話す時には、いますでに「高齢」の人とまだ若い人の両方を向いてしゃべらなくてはいけません。
今タイムリミットと戦っている人を傷つけたくありませんが、同時に、無責任な励ましも、「40歳でも産めるからまだまだのんびりしていても大丈夫」という誤解も避けたいところなのです。
さて、妊娠はゴールではありません。ちまたで何かと話題の不妊治療の本当のところを次回はお話したいと思います。
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