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ヨガ八支則を応用して、幸せな人生を手に入れる【長谷川朋美 連載 #12】

ヨガの八支則から学ぶ、真の豊かさと幸せを手に入れるための方法を長谷川朋美さんが紹介します。

ヨガ八支則を応用して、幸せな人生を手に入れる【長谷川朋美 連載 #12】

こんにちは、長谷川朋美です。

10年ほど前から趣味でヨガをしていた私。昨年末からヨガの学校に通い始め、本格的にヨガを勉強しています。

6年前にスリランカでアーユルヴェーダ(*)も勉強し、学校に通っていたこともあります。アーユルヴェーダの中にもヨガが出てきます。

そのとき、その考え方に強く感銘を受け、いつか勉強することになるだろう……と思っていましたが、そのときがどうやらきたようです。

というのも実は、私が普段開催しているセミナーや本でお伝えしていることは、ヨガの哲学そのものだったからです。アーユルヴェーダやヨガを勉強していくうちに、自分が大切にしていたことや伝えたかったことの点と点が、線でつながったようなそんな感覚でした。

*アーユルヴェーダとは、インドやスリランカ発祥の伝承医学であり、サンスクリット語で「生命科学」を意味し、「生きる知恵」を示しています。

さて、その中でも今日は、【ヨガの八支則】の中から、1番目と2番目にでてくる、「ヤマ」と「二ヤマ」についてお伝えしたいと思います。

ヨガをしたことがある方は、「アシュタンガ」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

「アシュタンガ」という言葉は、サンスクリット語で八支則を意味し、ヨガの聖典、聖者パタンジャリが説いた「ヨーガ・スートラ」の中に出てくる、ヨガ哲学の基本的な教えとなります。

一般的にヨガと言えば、呼吸とともにポーズをとることだとお思いの方が多いかもしれません。しかし、実はポーズをとることはヨガ哲学の一部であり、実はこちらで紹介する八支則の「ヤマ」「二ヤマ」を実践できなければ、ポーズをとる地点ではない、というほどのものでもあります。

ヨガとは哲学であり、「ヤマ」「二ヤマ」は、本当の意味での豊かで幸せな生き方を導く、と私は思います。

以下、ヨガの八支則の中の「ヤマ」「二ヤマ」と、私なりの解釈をお伝えしたいと思います。

これは私たちの心と体が健康で、毎日を穏やかに幸せに過ごすために時代を問わず必要だと思うことですので、ぜひ取り入れてみてください。

1.ヤマ〜禁ずること〜

アヒムサ:非暴力
身体的暴力のみならず、言葉の暴力も含まれます。
そして他人にだけでなく、自分自身へも同じくしてはいけません。

サティヤ:嘘をつかないこと
人に対して、自分に対して正直で誠実であること。
嘘はエネルギーを消費し、結局は他人のみならず自分自身への信用も失ってしまい、嘘を繰り返して生きていると生きていることが辛くなります。

アスティヤ:不盗
人の時間・空間・立場を奪ってはいけない。
自己中心的な考えや執着、エゴを捨てること。

ブラフマチャリア:禁欲
元々は性欲を断つということを意味していましたが、現代では利己的な欲を満たすことを避けるというような意味もあります。
また、欲がまったくないのは成長しないと思いますが、欲がありすぎるのは無駄なエネルギーを使って、結局は本来大切なことに集中できなくなるのではないでしょうか。

アパリグラハ:非所有
ものを持ちすぎないこと。ものを多く持ちすぎると、本当に大切なものが見えなくなってしまうだけではなく、それを失うことへの恐れや執着が湧いてきてしまいます。中毒や依存も招きます。

2.ニヤマ〜進んで行うとよいこと〜

シャウチャー:清浄
心身を清潔に保つこと。身だしなみを整えることは人に不快感を与えないために必要なことである。
また、心の清潔さとは、嫉妬や嫌悪などネガディブな感情や思いを持ち続けないこと。
持ってしまうことは人間なので仕方ないと思うのですが、持ってしまったなら、自分ですぐに気づいて手放せるようにしましょう。

サントーシャ:知足
今あるものに感謝をすること。
感謝をすることは、自分自身がより満たされ幸せになる手段です。

タパス:苦行
人生で起こる困難や問題を受け入れ、先に進む勇気を持つこと。それを受け入れる覚悟とは、大きくて穏やかで優しい心であり、それを持つこと。
ピンチは自分自身を成長させるチャンスでもあり、それをきちんと糧に変えられる自分になること。

スワディヤーヤ:学習
自分の心を善い方に導いてくれる本を読んだり、知識を得ること。
そしてその知識を知恵に変えていくことが大切。そのために日々、自分自身や周りで起こることに意識的になり、学びを深めていきましょう。

イシュワラプラニダーナ:神性への祈念
信仰心を大切に、自分の中にある神聖なものを信じること。
全てのことに感謝と尊敬の心を忘れずに、献身的に生きること。
自分ではどうしようもできないような自然のことなどは受け入れ、身を委ねること。

ここまでが、社会的・個人的行動規範の「ヤマ・二ヤマ」となりますが、他にも八支則には以下のようなものがあります。

3.アーサナ

〜座法、体位法〜
ヨガのポーズのこと。体壁の矯正。
気持ちを落ち着かせるために体を動かすこと、アーサナは快適で安定したものでなければなりません。もともとは瞑想を深めるための座法のこと。
アーサナをとることでリフレッシュしたり、深いリラックス感を手に入れることができます。また、自分と静かにじっくりと向き合えて、体と心の整理になります。

4.プラーナヤーマ

〜調気法〜
調気を行うことで心の安定をはかり、心の輝きが現れる。
「プラーナ」は、生命エネルギーを意味します。
「プラーナヤーマ」は呼吸をコントロールすることによって、自分の中のエネルギーを調整することを意味します。
また、呼吸は自律神経を整えるために、一番手軽にすぐにできる方法です。

5.プラティヤハーラ

〜制感・感覚のコントロール〜
感覚に意識的になり、意識を外側でなく内側に向けていくこと。
他と自分を比べるのではなく、自分自身を深く見つめ感じることによって、外に流されずに感覚や感情をコントロールできるようになる。

6.ダーラナ

〜凝念〜
集中・止めること・維持すること、を意味します。
心を一点に集中させることで、そのものに向かうエネルギーを強くします。

7.ディヤーナ

〜瞑想〜
プラティヤハーラと、ダーラナが深まっている状態。
自分と他の意識の境界線がなくなり、雑念がなく、深い瞑想状態。

8.サマディ

〜悟り〜
ヨガの最終地点。
ディヤーナが長く続けられると、このサマディの状態に入ります。
とくに6〜8は、瞑想の深さによって徐々に進行していきます。

ヨガはポーズをとることだけではないことが、わかっていただけたと思います。

エクササイズとしてのヨガだけではなく、心と体の両方に作用し、豊かで幸せになるための「ヨガ的生き方」を、取り入れられる部分から取り入れて、ぜひ実践してみてくださいね。

長谷川エレナ朋美

長谷川エレナ朋美 株式会社LUMIERE代表取締役 22歳で起業し、8年間述べ6店舗のトータルビューティーサロンを経営を経て、現在は葉山を拠点に、全国で講演や、執筆をしながら世界中を旅している。 自由でクリエイ...

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