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婦人科形成クリニックの後悔しない選び方

婦人科形成クリニックの選び方を喜田直江医師がご紹介します。婦人科形成クリニックは、女性器に悩みやコンプレックスを持っている女性が足を運ぶ場所です。女性器の悩みやコンプレックスを克服することで、女性の人生はいきいきと輝き始めるはずです。

婦人科形成クリニックの後悔しない選び方

今回は婦人科形成クリニックの賢い選び方をご紹介します。

女性器の悩みやコンプレックスは解消できる
臭い、黒ずみ、ヒダの大きさ……女性器の悩みやコンプレックスはどう解消する?
「ヒダ、大きくない?」女性器の悩みやコンプレックスを深刻化させる一言
女性器の悩みやコンプレックスを治療で克服した4人の女性たち

まだ少ないとはいえ、複数ある婦人科形成の病院やクリニックの中で、どのクリニックを選べばいいのでしょうか。コンプレックスが正しく解消されるためにも、クリニック選びはとても重要です。

■婦人科形成クリニックを選ぶ3つの視点

女性器のコンプレックス

【自分に合う婦人科形成の特徴1】第一印象がいい

最初に参考にしたいのは「第一印象」「インスピレーション」です。クリニックに相談にいったとき、そこはあなたが心配することなく治療を委ねられる雰囲気があったでしょうか。

施設の清潔感や雰囲気、スタッフの対応、そして医師の診察内容と発言、治療の提案方法、具体的なプランなど、インスピレーションを刺激する項目は多々あると思います。極端な話、担当医を好きか嫌いか、そんなことも判断基準になります。

また、最近はクリニックに行く前にメールで相談を受けつけてくれる施設も多くなりました。女性器コンプレックスという高いハードルを持つ女性にはありがたいサービスだと思います。そこでも、メール相談に対する反応をチェックしてください。

返事が遅すぎなかったか。内容がぞんざいではなかったか。質問内容に正しく詳しく答えを返してくれているか……など、さまざまな観点からクリニックを判断できると思います。

そして、インターネットでの評判が非常に良いクリニック=いいクリニックとは限らないという方程式も覚えておいてください。ネットの情報は参考になりますが、間違った情報が多いのも事実です。

ユーザーもうすうす気づいているとは思いますが、数ある口コミサイトの中にはお金を払って高い評価を書いてもらう場合もあります。そうした結果、「ネット上では感じが良さそうだったのに実際は……」というケースも少なくありません。

ネットだけで判断せず、足を運んで実際のクリニックでの印象で最終判断をするのが正解です。間違った選択をすると、治療をしたにもかかわらず状態が余計悪くなったり、イメージ通りにならなかったりするなど、コンプレックスを深くする危険性があります。ネットのあいまいな情報だけで医療機関を決めるのは危険です。

【いい婦人科形成の特徴2】相談に丁寧に応じる姿勢がある

次の判断基準になるのが、カウンセリングです。婦人科形成の治療で非常に大切なのはカウンセリングです。カウンセリングで医師が徹底して話を聞いてくれたか否か。根強いコンプレックスがその基本にある婦人科形成の悩みの場合、まずは気持ちがリラックスできる、安心して希望を持てることが大事です。

また、治療後の自らの女性器をイメージすることも欠かせません。多くのクリニックでは、治療後のイメージを説明してくれると思いますが、医師の言いなりではなく自分の希望を説明することがいい結果につながります。

本人の希望を一切聞かずに、一方的に説明だけを押しつけるようなカウンセリングでは意味がありません。そのためにもご自身が治療後のイメージを持っていてください。

とはいえ、他人と比べることはできない、正解がないのが女性器ですから、イメージしづらい部分もあると思います。それをイメージがわきやすいように導くのも医師の仕事です。

カウンセリングを終えたときに、治療後のイメージがわいている、それに向けて医師やスタッフに安心して治療を委ねられると思える、さらには不安もあるけれど、希望が勝っているようなカウンセリングをしてくれるクリニックなら、安心できると思います。

医師やクリニックとのそうしたいい関係を作るためには、「自分の女性器は普通なのか否か、どんな治療があるか、費用はどれくらいか、副作用は?」など、医師に聞きたいことを明確にし、「治療後にどんな女性器になっていたいか」のイメージを自分なりに持ってカウンセリングに臨むことが大切です。

また、カウンセリングの際に「あなたは特殊ですね」とか「あなたのは特別に大きいですから」と言われるケースもあるようです。くり返しお伝えしてきましたが、女性器に正解はなく他人と比べることは無意味です。

私のクリニックを訪れた女性の話ですと「ひとつの治療にカウンセリングは1回まで。それ以上のカウンセリングは追加料金がかかる」などと言われたり「まだ話し足りず、追加で聞きたいことがあるのに、時間だからとカウンセリングを打ち切られた」「質問が重なると面倒くさそうにされた」という話もありました。カウンセリング後、そこで治療をしたいかどうかは大きな判断基準になると思います。

費用についても正しく理解すべきです。婦人科形成は医療です。にもかかわらず、「カウンセリング後、今日、治療(手術)をすれば10%オフ!」などと言われるケースもあるようです。婦人科形成に限らず、治療はどんなものでも、安いからおこなうものではなく、医師との信頼関係を築いてから行うものです。

【いい婦人科形成の特徴3】「経歴」に安心感がある

最後に、担当医の経験も確認しましょう。婦人科形成のクリニックに行く際に、知識として覚えておいてほしいのが海外ライセンスです。日本ではまだなじみの薄い婦人科形成ですが、欧米諸国ではポピュラーであることは前述しました。

欧米諸国に比べると日本の婦人科形成が遅れていることは否めませんが、海外ライセンスがあればその技術が優れているか、というとそういうわけでもないのです。

というのは、海外では莫大な費用を払えば、3日程度の実技なしの講習でライセンスを与えられるため。クリニックにその証明書を掲げて、海外でも認められた婦人科形成のスペシャリストであるかのように見せている医師もいますが、実際には実技なしの短時間の講習を受けただけのケースがほとんどです。

つまり、証明書をお金で買っているようなものとも言えます。内科医でも3日程度の講習を受ければ、海外の婦人科形成のライセンスが手に入るのです。

現在のところ、婦人科形成については世界規模で考えても信頼のおけるライセンスは存在せず、その医師が信頼に足るか足らないかは、経歴を見るしかありません。たとえば、美容外科の医師ならば、その先生が何科出身かを確認してください。

内科出身で美容外科になっていて美容外科医としてのキャリアが短い場合は、メスを持ったことはないケースもあります。また、美容外科医としてのキャリアや形成外科医としてのキャリアがあっても、産科婦人科の経験がない場合は知識面での不安がある場合もあります。

顔など一般に見える部分の整形はわかりやすいのですが、女性器は見えない部分。失敗してもわかりにくいという観点から、言葉は悪いですが、施術メニューとして手を出しやすいという事実もあります。

たとえば目を二重にする、その成功と失敗はわかりやすいですが、女性器の形成であれば、成功と失敗がわかりにくい(他人の目に触れにくい)という安易な考えで、医療項目に加える場合もあります。医師を選ぶ場合に大切なのは、ライセンスではなくその経歴。それを覚えておくといいと思います。

■自分に合う婦人科形成クリニックと巡り合って

今、私の婦人科形成クリニックには全国からたくさんの女性が相談に訪れるようになりました。しかし、自分のクリニックを始める以前は、クリニック側の受け入れ体制は十分とはいえませんでした。

たとえば、非常にデリケートな悩みを相談にするのですから、ご本人は院内でほかの人とは会いたくないものですが、待合室では男性を含めたほかの方々とともに待たなければいけませんでした。

また、診察室も個室ではあるものの、防音性に優れているわけではないので、隣のブースに話し声が聞こえてしまうのではないかという不安もありました。

さらには、大手の美容整形外科ではビジネス重視の傾向があり、手術に比べてカウンセリングに時間をかけづらい雰囲気もあったのです。婦人科形成に訪れる女性にとって、手術などの治療はもちろん、カウンセリングが何より大事と考えていた私には残念な環境でもありました。


そんないくつかの疑問の中で、次第に大手美容外科での仕事は、自分の本当にやりたいこととは少し違うのではないかと感じるようになっていきました。結果、女性の医師でなければできない、女性の悩みを解決する安心できるクリニックを作りたいという気持ちが強くなり、2011年10月に婦人科形成に特化した女性専用のクリニックを開設したのです。

男性は、女性の家族やパートナーであっても入ることができないプライバシーを守った完全予約制。来院の際には、事前に予約を入れてもらい、ほかの患者と会うことはありません。待合室は一人ひとりの席をパーテーションで区切って、安心して診療を待ってもらえるようにしました。

スタッフも全員女性。不安と緊張を感じながらクリニックを訪れる患者に安心してもらえるように患者と充分にコミュニケーションが取れるスタッフのみを採用しています。こうした環境を整えた結果、患者が納得できるようカウンセリングに十分に時間をかけることも、安心して治療を受けてもらうこともできるようになったと自負しています。

心から安心して治療を受けられる環境がさらに増えていくことを、この問題に向き合ってきた医師として願ってやみません。

女性器の悩みを深刻化させる一言「ヒダ(ビラビラ)大きくない?」

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女性器の悩み、形や色のコンプレックスは解消できる

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2017年1月9日公開
2019年6月25日更新

喜田 直江

京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術を経験。その後、形成外科医としての技術を幅広く習得した後、美容外科・美容皮膚科全般を行う。特に婦人科系の美容手術は日本有数の症例数を誇る。2011年、銀座で 「なおえビ...

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