「好きなタイプは?」にどう答えるか問題を考える
合コンや異性との食事のときによく聞かれる「好きなタイプは?」という質問。一見無意味に感じられますが、今後の関係を左右することもある危ない会話でもあります。実際、どう答えるのが正解?
合コンへ行っても、1対1で異性とお食事に行っても、必ずと言っていいほど聞かれるこの問い。
「好きな異性のタイプは?」
これほど無意味で、返答に困る質問は他にないのではないでしょうか。
こんにちは、E子と申します。
ツイッターにてアラサー独女アカウントを運営。日々、女性から共感されたり、ときに批判されたりしております。
私も、聞くだけ無意味だと思いながらも、「好きなタイプは?」と聞くことがあります。
たいして答えを参考にするわけでもなく、適当な気持ちで聞いています。
それでも、答え方によってはその先の関係性を大きく左右しかねない、危ない会話だとは思うのです。
実際、どう答えるのが正解なのでしょうか。
■一番無難で、一番無意味な答え方
タイプを述べるときには、目の前にいる異性の特徴を盛り込まなければなりません。
これこそが、「好きなタイプ」について語ることを無意味としてしまう、最大の要因でしょう。
自身がどれだけ面食いだったとしても、決してかっこいいとは言えない異性を前にして「顔が美形の人が好きです!」なんて言うことはできません。
なんとなく忖度した結果、「優しい人……?」などという、中身のない返答を生んでしまうのです。
これから恋愛関係になるかもしれない、可能性のある異性に対して「好きなタイプ」を述べる場合、相手がうまく該当していくよう工夫しなければなりません。
このやりとりは、一見無意味です。
では、そうではない答え方をするとどうなるのでしょうか。
■無邪気にNG項目を挙げるとどうなるか
相手に配慮することなく、無邪気に好きなタイプを述べるとどうなるでしょうか。
以前、初対面の男性と1対1でお話をした際に、社交辞令的に好きなタイプを聞く流れとなりました。
「そうだな~、完璧主義な人とかは無理かな! 仕事もプライベートも、1時間区切りで行動管理してる人とか、息が詰まりそう。あとは、毎日連絡がとれない子も無理。おはようとか、おやすみとか、毎日やりとりしたいじゃん!」
とのこと。
どうしていきなり、NG項目を挙げるという暴挙に出たのかよくわかりませんが、どうやら彼は、「ちょっとボンヤリしているくらいの癒し系で、些細な連絡を毎日してくれる女性」が好きなのでしょう。
彼がどういう主旨でこれを言ったのかはわかりません。
私の勘違いでなければ彼は私を口説こうとしている様子だったので、もしかすると、私の姿かたちを見てタイプに該当しそうと推測したのかもしれません。
しかし残念なことに私は、もともと仕事もプライベートも、1時間区切りで行動管理していたことがある人間なのです。今はそんなことはやめてしまったので、ゆるい空気を放っている自覚はあります。
なぜ行動管理をやめたかと言えば、ストイックにやりすぎて体を壊すこともあったからです。
さらに、私は毎日恋人と連絡をとるということがはなはだしく苦手で、過去、実行できたことが一度もありません。
毎日「おはよう」などと連絡が来ると想像しただけでも、息が詰まります。
そういうわけで、その男性からデートに誘われましたが、「きっと絶望的に合わないだろう」という想いから、丁重にお断りしました。
彼にとって絶対に譲れない条件なのならば、私はそれを満たせないので良かったのかもしれません。
しかし、そこまでこだわりの強い人にも見えなかったので、なんとなく無邪気に発信したのだとすれば、「残念な人だな」と感じますよね。
■「○○な人を探している」という意思表示にはなる
先の話からわかるように、「好きなタイプは?」という質問は、事前に「合わなそう」を判断する材料にはなったということです。
以前、何回かデートした別の男性に、ためしに「好きなタイプを3つ挙げて」と聞いてみたところ、このように言われました。
「束縛しない、見張らない、詮索しない」
いやいや……それ、好きなタイプじゃないですよね。
この子は束縛しない子だなぁ~、好きだなぁ~とかならないでしょ。
と思いながらも、このケースは「私はこんな人を探しています」「あなたにこういう役割を望んでいます」という意思表示であると解釈しました。
「この人は私に深入りしない関係を望んでいるのかな」という解釈ができたので、これは聞いてよかったなと思いました。
わかりやすく言うと、私はこの回答を聞いて「こいつ彼女いるんだろうな」と思ったということです。
■今後の可能性を狭めたくないのなら無難な回答を
上記のようにライトな関係性を望んでいるのなら、好きなタイプでそれを示すという策は使えるのかもしれません。
しかし、相手との関係がこれからどうなるかわからない場合、可能性を狭めたくない場合においては、「無難な回答」が一番なのではないでしょうか。
第一印象が悪くても、運命的な恋が始まることは多々あるものです。
「いま思い描く理想」に相手が合致しているかに固執すべきではないでしょう。
関係が浅い段階で、好きなタイプをバカ正直に答えて、今後の可能性を狭める必要はありません。
適当に忖度しながら、お互いを深く理解するのは、もう少しよく知り合ってからでいいはずなのです。
画像/Shutterstock
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