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愛されることしか考えない男性ほど、好きな女性を遠ざける 3/3


結局、ふたりは疎遠になりました。

彼女から男性に連絡する頻度は減り、男性のほうもひねくれた気持ちから愛想のない対応しかせず、久しぶりに会ってもぎくしゃくした空気で、以前のような親しみのある時間は消えてしまいました。

でもそれは、男性からすれば「俺を愛さないんだから当然」のこと。

俺を好きじゃないあなたに親切にする理由などない。

裏を返せば、

俺のことが好きなら俺を大切にするべき。

という極端な思考しか男性の中には残っていなかったのですね。

常に受け身でいることしかなかった男性は、自分から愛情を伝えて彼女を振り向かせることをせず、ただ不機嫌な自分を見せることでしか彼女を引き止める術を知りませんでした。

「お前のせいで俺は不機嫌なんだ」
「お前が俺だけにしないからいけないんだ」
「お前は俺だけを愛するべきなんだ」


「俺はお前に愛されないといけないんだ」という強迫観念が心に居座ってしまうと、それまであたためてきたはずの彼女への愛情も、彼女なりに自分と向き合ってくれていた誠意も、男性の中では無意味になります。

「愛するか、そうでないか」

0か100かしか認められない状態になった男性を見て、彼女は「これ以上は良い関係を築けない」と気づき、離れていきました。

好きな人 傷つける 男性の心理

■「心の器」の狭さから依存が生まれる

曖昧なつながり、「友達以上恋人未満」のようなグレーな状態は、確かに不安になるし相手の気持ちが気になります。

ですが、本当に相手のことが好きなら、まず自分から心を開いて愛情を伝えていくことが、関係をまっすぐに育てていくためには必要です。

「まず相手の気持ちを知って、それに合わせて自分の気持ちを決める」ような姿勢は、相手にとって負担となります。自分ばかり努力を強いられても、対等でないと感じれば愛したい気持ちもしぼんでしまうからです。

「でも、自分ばかり好きなんて、惨めじゃないか」
「そんな負け戦はしたくない」


そんな心の器の狭さが、人とまともに愛情をかわす幸せを遠ざけます。

それは、自分の感情を受け止めるだけで精一杯になり、相手の痛みも想像できなければ自分の振る舞いのまずさも気づかないということ。

心の器が狭いと、「愛してくれないならこちらから捨てる」痛みでもって相手を傷つけることも平気ですが、最後に残るのは孤独です。

常に相手を責めることでしか愛情を伝えられない弱さは、いずれ自分をも切り刻む刃。

そこから目をそらし続ける限り、「他人より自分自身を蔑ろにする」現実からは抜け出せないのです。

※ この記事は2018年12月4日に公開されたものです。


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ひろた かおり

37歳で出産、夫と子どもの三人暮らし。何歳になっても恋愛ネタ大好物。恋愛相談家としてこれまで多くの男女から話を聞いてきた経験を活かし、復縁についてのアドバイスや不倫などさまざまな「愛のカタチ」について書いていきます。 人生...

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