「天国にいちばん近い島」へ。ニューカレドニア旅行記・前編
安藤美冬さんによるニューカレドニア旅行記・前編をお届けします。ホテル「ル メリディアン ヌメア」に宿泊し、ニューカレドニアの観光や食、リゾートアクティビティを味わい尽くす旅へ――。
■東京から8時間、私のニューカレドニア旅行記
作家・森村桂がニューカレドニアの旅行体験を書いた『天国にいちばん近い島』が発売されたのが1966年。200万部を超える大ベストセラーになったこの本では、ニューカレドニアは「日本から遥か地球の南にある」と表現されています。
まだ海外を旅行するのにさまざまな制限があった時代から50年経ち、「神様の住む、遥か南の島」だったニューカレドニアは、東京からわずか8時間でアクセスできる場所となりました。
成田空港からエアカラン(Aircalin)直行便で8時間。成田から週5便、大阪からも直行便が週2便出ていて、とても便利だし、あっという間に首都ヌメアに到着です。現代人に生まれてよかった……。
10代の頃からこれまで60カ国以上を旅してきた私にとっても、ニューカレドニアは初めて行く場所。フランス領ということもあって、食事やホテルへの期待も高まります。もちろん、森村桂の心をとらえた、抜けるような空の青さや海の透明さも。
■ニューカレドニアのホテル「ル メリディアン ヌメア」に宿泊
今回、私が加わったツアーには、雑誌などのメディアとともに、美容家や人気ブロガーなど個人のインフルエンサーも多く参加しています。そして、「golfチーム」と「beautyチーム」の二手に分かれ、ニューカレドニアの観光や食、ホテルやリゾートアクティビティを体験する予定です。
私たち「beautyチーム」は、最初の宿泊場所であるホテル「ル メリディアン ヌメア」の朝食後、ヌメア市内観光からスタート。ニューカレドニア在住歴16年のオオカワさんのガイドで、海が一望できる丘に登ったときは、景色に感激!(写真)
日本から見て、ニューカレドニアは南半球に位置するため、季節も真反対です。私が訪れた7月は、日本でいう1月頃。旅行の一般常識的にはオフシーズンだそうですが、実際のところ、日差しもちょうどよくて過ごしやすい。少し海の温度が低いのが難点ですが。
市内にあるいくつかのお店を覗きつつ、オーガニックなものが売られているBIOショップで日焼け止めやエプソムソルト、プロポリス配合ののどスプレーなどを購入。ニューカレドニア原産のアロマオイルなどもありましたが、その多くはフランスからの輸入品のようです。
■ニューカレドニアの物価は日本と同じ〜少し高め
昼食はガレットを。見晴らしのいい高台にあるかわいらしいレストランで、私はベーシックな卵とハムの入ったガレットをオーダーしました。他の人たちとシェアしながらワイワイ食べるのが、格別に美味しい。
ニューカレドニアの物価は、日本と同じくらいか少し高く感じるくらいです。市内ではオーガニックな食材がずらっと並ぶマーケットも開催されるそうで、料理が好きな人は、キッチン付きのコンドミニアムに宿泊しながら、朝昼は料理を作って食べて、夜は雰囲気のいいレストランで外食するという選択肢もありだと思います。
ちなみに、お酒は安いそうです。残念ながら、お酒をまったく飲めない私にはそのありがたみを実感できませんでしたが……。
午後は「ル メリディアン ヌメア」の「DEEP NATURE SPA」へ。「beautyチーム」の私たちはそれぞれ50分のコースを受けてきました。気分に合わせて数種類の中から選べるアロマオイルを用いて、優しくしなやかな手技で全身を揉みほぐされ、フライト疲れもだいぶ癒されました。テクニックにうるさいスパ好きの日本人でも、十分に満足できる施術だと思います。
■世界の美食家から絶賛される「天使のエビ」は必食
その後はサウナやジャグジーに入って体をじっくりと緩ませ、デトックスティーを片手に友人と語らうひとときを。20代の頃は、海外旅行とあらば予定をぎゅうぎゅうに詰めてしまいがちだった私も、30代にもなると、こうしたスローな時間がなんとも贅沢に感じます。
フリータイムには原稿仕事をして、夕食は両チームが集まって、「天使のエビ」と呼ばれるエビを、てんぷらとカレーソースをかけた2種類のプレートでいただきました。
天使のエビは高品質な青いエビで、世界中の美食家たちから絶賛されている逸品です。このエビに限らず、豊かな自然に恵まれたニューカレドニアは、シーフードの宝庫。シャコガイや牡蠣、イセエビなど、シーフード好きなら垂涎ものの食材が楽しめます。
ニューカレドニアの大らかで気取らないお国柄(?)と、通訳のオオカワさんのユニークな人柄もあって、みんなで集まる食事時は、まるで大家族のようにざっくばらんな雰囲気で大盛り上がり。
20代から50代まで、世代も経歴もいろいろな男女が、こうしてひとつの場所に集まって語らうっていいものです。翌日は、前から楽しみにしていた離島への旅。ワクワクするような体験への予感に胸を躍らせつつ、眠りについたのでした。
(後編へつづく)
取材協力
エア・カレドニア・インターナショナル航空
www.aircalin.com
ニューカレドニア観光局
http://www.new-caledonia.travel/