1. DRESS [ドレス]トップ
  2. カルチャー/エンタメ
  3. 「おみくじ」は吉凶よりも「言葉」を読もう! 基本の引き方・捉え方

「おみくじ」は吉凶よりも「言葉」を読もう! 基本の引き方・捉え方

Share

日本の伝統文化を通して、深い心の学びを促してくれる神社の世界。知れば知るほど面白い、神社や神様についての基礎知識。今回は、神社で私たちを楽しませてくれる「おみくじ」のお話をしましょう。神社が好きすぎて巫女としてご奉仕を始めた、巫女ライター・紺野うみが神社のたしなみを伝えます。

「おみくじ」は吉凶よりも「言葉」を読もう! 基本の引き方・捉え方

神社に行ったら「コレは欠かせない!」という方も、いらっしゃるのではないでしょうか。そう、お詣りをしたら、引いてみたくなるのが「おみくじ」です。

今回は、神社で神様をより近くに感じることができる、ひとつの大切なツール「おみくじ」について。少し詳しく、掘り下げてお伝えしていきましょう。

■大吉か凶かで、一喜一憂していませんか?

新年早々の運だめし。参拝の記念。気になる未来を占ってみたい。神社のおみくじには、誰もがさまざまな想いで、ワクワクしながら手を伸ばしていることでしょう。

しかし、大吉が出たらすごく嬉しくなり、末吉が出たらなんとなくしょんぼりしてしまう――そんな経験はありませんか? 凶などを引いてしまった日には、いきなり気分がどん底に……なんてこともあるかもしれません。

でも、安心してください。実のところおみくじというものは、吉凶の部分にそこまでこだわりすぎる必要もないんです。その部分だけに注目して一喜一憂し、ただのくじ引きのような「運だめし」でおしまいにしてしまうのは、とてももったいないことです。

おみくじに書いてあるのは、「吉か、凶か」ばかりではありません。そこには、さまざまな「言葉」が書いてあるはずです。そこに込められているものは、まさに神様からあなたへのひとこと。励ましであり、愛のこもったメッセージなのですから。

■おみくじのルーツを知ろう!

さて、そもそも「おみくじ」とは、一体どのようなものなのでしょうか? そのルーツとは、いにしえから多くの重要な懸案に用いられてきた、物事の決定・吉凶・勝敗・順番・当落などを判断するための、占いのひとつでした。

一般的に「くじ」というものには、ふたつの役割があります。ひとつは、偶然のはたらきを使って、物事を公平に決定するという役割。そしてもうひとつが、神様のお考えを伺う手段という役割です。この後者の役割を担っているのが、今も神社に受け継がれているおみくじのかたちなのですね。

おみくじは「御神籤」と書きますが、物事を始めたり進めていくにあたって、まずは御神意(神様の御心)を仰いで行うべし、という信仰の姿でもあるわけです。現在に見られるような、個人の運勢を占う目的のものが一般的になったのは、江戸時代に入ってからだと言われています。

ちなみに、一般的な吉凶の順序は【大吉】→【吉】→【中吉】→【小吉】→【末吉】→【凶】となっています。ただし神社によっては、独自に増やしたり減らしたり、また順序が違っていたりする場合もあります。

■おみくじは神様からあなたへのアドバイス

人々が神社に参拝することの意味を考えるとき、そこには「目に見えるもの」や「かたちあるもの」からだけでは得ることのできない、精神的な支えを得ていると言えるでしょう。

豊かで物にあふれたこの時代、私たちはつい手の中に残るものばかりを追い求めがちです。しかし、人生で大事なのは、数字にもデータにもできない、自らの心の指針。この日本に多くの神社があり、大事に守られてきた理由も、古くから日本人がそういった世界や感覚を大切にしてきたからです。

時によくないものに惑わされ、迷いやすい私たちが心清く生きていくためには、神様をはじめとする「目に見えない存在からのお導き」が欠かせません。おみくじに書かれている言葉をよく読んでみてください。そのときの自分に必要な気づき、そして励ましのメッセージを感じる瞬間が、必ずあるはずです。

この「おみくじ」というものは、私たちが意識的に神様からの「アドバイス」を受け取ることができる、とても画期的なツールなんです!

■神様の心を知るための、おみくじの引き方

それでは、実際に「神様からのアドバイス」としておみくじを活用していくために、押さえておくべき「おみくじの引き方」のポイントをご説明しましょう!

1.おみくじを引く前に必ず参拝をする

おみくじでなくても同じことですが、まずは神様にご挨拶。必ず、お詣りを済ませるようにしましょう。どんな人が来たのかわからなければ、神様もアドバイスのしようがありませんからね。

できれば「お詣り」の際は、きちんと神様に、本音でお話ししてみてください。たとえば、悩んでいることや迷っていることなども、あなたの言葉で正直に。

参拝とは、神様と心をつなぎ合わせる大切な時間であるとともに、自分自身の心にも向き合うことができる、かけがえのないひとときなのです。

2.数種類ある場合は一番「気になるもの」を選ぶ

お詣りを済ませたら、いよいよ、おみくじを引きましょう。その種類にもさまざまなものがあるようで、神社によってはいくつかのおみくじが置いてあることが多いものです。その中でも、自分が一番気になったものを選びましょう。

近年では、外国の方向けの英語のおみくじや、子ども向けの「こどもみくじ」などが用意されている神社も増えてきました。誰もが楽しめる工夫が、うれしいですよね。

その場所でしか引けないおみくじなどがある場合は、特に神社の個性が感じられるものですから、内容がより印象深く感じられるかもしれません!

3.神様にアドバイスをお願いしておみくじを引く

いざ、おみくじを引く前に。心の中で神様に「今の自分に必要なことを教えてください」とお願いしておきましょう。そして、心のままに引いてみてください……。

出てきたおみくじは、冒頭にお話したようについ「吉凶」に目が行きがち。でも、それに感情を振り回されすぎずに、その中から「メッセージ」を感じ取ることを大切にしていただきたいのです。

おみくじの中には、本当に自分に必要な部分や訴えかけてくる言葉というのが必ずあって、そこで自然と目が留まるようなことがよくあります。また、その際には気づくことができなくても、大切に持ち帰って後日読み返したときに、ハッとさせられることも。

せっかくおみくじを引くのですから、できるだけ心にゆとりを持って、いろいろなメッセージが入ってくるようにしておきたいものですね。

■おみくじについて、よくある疑問

Q.おみくじを引くのは、1年に1回でなくてもいいの?

A.おみくじを引く回数は、自由です。

よく、初詣に出かけておみくじを引き、「もう年始に一度引いちゃったからなぁ……」と来年まで我慢するという方がいるようですが、それは気にしなくても大丈夫です。

なぜなら、人生にはさまざまな節目や変化が訪れますよね。状況が変われば、おのずと必要なアドバイスも変わります。大事な節目や、何かに思い悩むとき、そして何気ない日常の折にも、思い立ったタイミングでおみくじを引いてみると良いでしょう。

さらに言えば、神社ごとにおみくじを引くのも悪いことではありません。人間同士であっても、相談する人が変わればアドバイスが変わるのと同じように、神様によっていただけるアドバイスの内容も違ってくるものです。

ただし、「内容が気に入らないから引き直す」ことや、同じ種類のおみくじを同じ日に何度も引いてみる、というのはあまり好ましくないと言えます。捉えようによっては、せっかく神様からいただいたアドバイスを、無下にしていることになってしまいますからね。


Q.おみくじは結ぶべき? 持ち帰るべき?

A.できれば持ち帰り、しばらくは保管して、時折読み返してみてください。

これももちろん皆様の自由ですが、私はお財布に入れるなどして、大切に持ち帰ることをおすすめしています。

それは、その場で隅々まで読み切れないということが、よくあるからです。後でゆっくりと読み返してみると、不思議としみじみ心に沁みる言葉があったり、引いたときには気づかなかったことを改めて発見できる……ということも。

もちろん、あまりにも悪い内容なので、読んだらすぐ神社で結んでいって浄化したいという場合。それから保管が難しく、しっかりと読めたのでもう大丈夫という場合には、この限りではありません。神社の所定の場所に、結んで帰りましょう(※木を傷めてしまいますので、生きている木には結ばないようにしましょう)。

■神社で、気になるおみくじを引いてみよう!

神社では、さまざまなおみくじに出会うことができます。各神社ごとに特徴のあるものも多く、そのオリジナリティや違いを楽しむことができるのもうれしいポイントです。

御神水に浸すと文字が浮かび上がってくる「水占い」などは、なんとなくドキドキが倍増するような気がします。かわいらしい人形の中に入っているおみくじなら、おみくじを引いた後もその人形を連れて帰り、家に飾ることだってできます。

足を運んだ神社で心ときめく素敵なおみくじを見つけたら、ぜひ引いてみてくださいね。吉凶だけを見るのではないと知っておけば、その中身を必要以上に怖がることもありません。むしろ、「こちらにいらっしゃる神様は、どんなことを教えてくださるのかな?」とワクワクしてくることでしょう!

神様は、いつもそれぞれの人のことをよく見ています。ですから、たとえば「小吉」であっても、ものすごく温かい言葉で励まされて勇気をいただけることもあります。反対に「大吉」なのに、調子に乗りすぎて転ばないようにしなさい、と諫めるような内容が書いてあることもあります。

時にはそのギャップに戸惑うこともあるかもしれませんが、「ああ、これは神様がメッセージをしっかり伝えたいのだろう」と捉えて、心に留めておくようにしましょう。

おみくじの中に秘められた神様の心は、私たちが注意深く見つけていこうとしていれば、必ず感じ取ることができるものです。時には、難しい助言があるかもしれません。時には、やさしい励ましがあるかもしれません。言葉の中に込められた愛情を、ぜひ感じてみてくださいね。

何かに迷っていたり、思い悩んでいたり……。また、そっと背中を押してほしい、そんなとき。あなたも神社に出かけて、おみくじを引いてみませんか?

【神社のたしなみシリーズ】

◆◇◆神社と心◆◇◆
初詣だけじゃない! 人生の中で私たちが神社に行くべき理由とは?

◆◇◆神社と御朱印◆◇◆
神社で神様とのご縁を結ぶ! 「御朱印」の意味と真のご利益
御朱印を集めて各地の神社を巡る「御朱印ガール」とは
御朱印帳の使い方! 素朴な疑問と知っておきたい基礎知識
御朱印の転売、恫喝騒ぎが悲しい……御朱印帳を持つ方に伝えたい5つのこと

◆◇◆神社の授与品◆◇◆
「おみくじ」は吉凶よりも「言葉」を読もう! 基本の引き方・捉え方
巫女が教える「御守り」の役割! 取り扱い方法・持ち歩き方のお話

◆◇◆神社と行事◆◇◆
神社でデトックス! 心と体をきれいにする「夏越の大祓」とは
「令和」時代を迎える前に知っておきたい「元号」のお話

【巫女ライターの神社と御朱印めぐり】

◆◇◆東京◆◇◆
#1 東京の白蛇さま「蛇窪神社(上神明天祖神社)」
#2 五龍神のすまう田無の杜「田無神社」
#3 子育てと厄除けの八幡さま「大宮八幡宮」
#4 長い歴史とロマンが宿る「根津神社」
#5 太陽と月と海原の三貴子が鎮まる「阿佐ヶ谷神明宮」
#6 武蔵国を総べる社「大國魂神社」

Share

紺野 うみ

巫女ライター/心の相談屋さん 神社愛が止まらず、とある神社で「巫女」としてもご奉仕中の、フリーライター。 執筆の専門分野は、心理学・自己分析・心・神社・神道・生き方など。 すべての人が前向きに、人生を自分らしく生き...

関連するキーワード

関連記事

Latest Article