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東京の白蛇さま「上神明天祖神社」【巫女ライターの神社と御朱印めぐり#1】

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日本の伝統文化を通して、深い心の学びを促してくれる神社の世界。巫女ライター・紺野うみが、おすすめしたい各地の素敵な神社とその御朱印をご紹介していきます。今回は、心願成就の白蛇さまとして知られる、東京都品川区の「上神明天祖神社」。多くの御神徳に加えて、神職の方のさまざまな工夫と、温かさが詰まった神社です。

東京の白蛇さま「上神明天祖神社」【巫女ライターの神社と御朱印めぐり#1】

■心願成就のパワースポット「東京の白蛇さま」

東京都品川区の「上神明天祖神社(かみしんめいてんそじんじゃ)」は、「東京の白蛇さま」と呼ばれ、「白蛇」をお祀りしている数少ない神社のひとつです。白蛇は、清浄な心と優しさを授け、幸運を招くと言われています。

御祭神は、伊勢神宮にお祀りされている「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」の主祭神をはじめ、「天児屋根命(あめのこやねのみこと)」と「応神天皇(おうじんてんのう)」。そして境内にある末社は、厳島弁天社と伏見稲荷社。たくさんの神様が鎮座していらっしゃいます。

かつて、この神社のある一帯の地域が「蛇窪(へびくぼ)」と呼ばれていたことから、そのすべての神様を総称して「蛇窪大明神」とお祀りしているのだそうです。

まずは、この神社が生まれたきっかけと伝えられているお話から。

鎌倉時代のことです。武蔵の国(現在の東京・埼玉)一帯が大干ばつに苦しんでいたとき、この地で古池のほとりにあった龍神社に雨乞いをしたところ、大雨が降り続きその危機を救ったことがあったのだそうです。こうして、「蛇窪龍神さま」の神恩に感謝して生まれたと言われています。

そして「白蛇さま」をお祀りするようになったのにも、不思議な由縁が。この神社にはかつて清水の湧き出る洗い場があり、そこには白蛇が住んでいました。しかし、いつの間にかその洗い場がなくなってしまったため、その白蛇は仕方なく近くの公園の池に移り住むように……。

そんなあるとき、その土地に住む方の夢枕に白蛇が出てきて、「1日も早くもとの住みかに帰してほしい」と懇願したのだそうです。それを知った宮司は弁天社を建立することに決め、白蛇さまに神社へお戻りいただいたのでした。

「龍神」と「白蛇」の組み合わせは「巳が辰(身が立つ)」ということで、立身出世の御神徳があります。こちらの神社にお詣りしたところ、お仕事関係のよいご縁や、勝負事などの好成績を得ることができたというお声もたくさん届いているそう。

そして「白蛇」は、七福神の紅一点である女性の神様「弁財天」の御使いでもあるのをご存知でしょうか? 弁財天は手に琵琶(びわ)という楽器を持っていることから、音楽や芸能の才能を伸ばし、さらに学問に通じる知恵の神様としても知られています。

さらには、雨乞いの断食祈願に基づいて、衣食住をつかさどり、家業繁栄・家内安全の御神徳を持つ「稲荷大神」もお祀りされていることから……。心願成就、除災招福、立身出世、家業繁栄、家内安全など、さまざまな御神徳・御利益がある東京のパワースポットなのです!

■「清浄の心」と「人の繋がり」を大切に

「上神明天祖神社」に初めて足を運んだとき、私はまず「清らかな雰囲気の神社だな」と感じました。きれいに掃き清められた境内に、テントの下で誰でもゆっくり休むことのできるベンチ。静かで柔らかな空気が居心地よく、境内の中でのんびりと過ごすことができます。

公式Facebookでは神社の日常を垣間見ることができるのですが、この神社が「お掃除」をとても大事にしていることに、皆様もすぐ気がつくのではないでしょうか。

もちろん、皆様に気持ちよくご参拝していただくためという理由もありますが、なにより神様はとっても綺麗好きなんです。神様方にいつでも心地よくいていただけるよう、「清浄の心」を第一にしているのですね。

そして、地域の皆様がこの「上神明天祖神社」を大切にしているのも、さまざまなことから伝わってきます。月に一度必ず行われるという、地域の方による清掃活動。神社が周りのお店と協力して作ったという「スネークタウンマップ」という地元愛あふれるタウンマップ。都営浅草線沿いの『東京福めぐり』という開運八社さんぽの一社としても、神社同士の絆を感じます。

すべて、「人のつながり」を大切にしているからこそ生まれる、ご縁の温かさゆえ。皆様も、一度足をお運びいただければ、その清らかさと温かさを、肌で感じられることでしょう!

■御朱印に込められた意味とおもてなしの心

この神社では、季節や行事によっても変化のある、素敵な御朱印に出会えます。その中の一つひとつの印に込められた意味も深く、知れば知るほど「なるほど!」とうなずきたくなります。

「蛇窪大明神」の通常の御朱印は、上の写真の中で「紫の巳」と「緑の龍」の印が押された一番右のものです。向かい合う白蛇さまと蛇窪龍神さまの上には、三種の神器のひとつである八咫鏡(やたのかがみ)にかたどられた社印が、太陽のように差し昇っています。それぞれに意味があり、神社の成り立ちを表現しているのですね。

「蛇窪大明神」の御朱印には写真の通り期間限定のデザインがあり、1月・4月・9月には、それぞれ特別御朱印をいただくこともできます。そのほかに「上神明天祖神社」の御朱印、「弁財天」の御朱印もありますよ!

オリジナルの御朱印帳は、白地に白蛇さまが描かれた、清らかで美しいデザインです。

この白地のものが、最もスタンダードな御朱印帳なのですが……。時折、黒地やピンク地に白蛇さまと龍神さまが描かれた特別なものが、限定御朱印帳として登場することもあるようです!

気になる方は、ぜひ神社のWebサイトやFacebookをチェックしてみてくださいね。

■「巳の日」は白蛇さまの特別な日

皆様は、カレンダーなどで「巳の日」というものを見たことがありますでしょうか? 12日ごとに巡ってくる、十二支の「巳」の日です。この日は、「巳くじ」という巳の日限定のおみくじが出るほか、巳の日特別祈願なども受けることができます。

ちなみに、干支が巳年の方には「巳年生まれの方の特別祈願」というものもあるそうなので、ぜひご縁を深めていただければと思います。珍しい御祈願の中には、美白祈願というものも! 美白だなんて、白蛇さまならではの、女性にうれしいお願いごとですね。

さて。「巳の日」の中でも、最も縁起のよい日。それが、60日に一度巡ってくる「己巳(つちのとみ)の日」です。この日の限定御朱印は、さらに特別なんです!

こちらの美しい御朱印は話題を呼び、毎回「己巳の日」は、多くのご参拝者で長蛇の列ができるのだとか。

手書きで丁寧に書かれる御朱印なので、お待ちいただく時間も長くなってしまうため、神主さんや巫女さんはこれまでもさまざまな工夫を凝らしながら、皆様に「来てよかった」と思っていただけるように考えているのだそうです。

特に素敵なのは、この日の御朱印の挟み紙(御朱印が他のページに写らないように挟む紙)の工夫。なんと、上神明天祖神社にいらっしゃる絵の上手な巫女さんが描き下ろしている、きれいなカラーイラストになるのだそう!

長い間待ったとしても、御朱印帳を開いたときに「あぁ、うれしい!」と感じていただけるように、一つひとつに心を込めているのですね。

■写真でご紹介する、境内の見どころと授与品!

可愛すぎて、いつ行ってもやさしいお顔で癒してくださる「撫で白蛇さま」です。

ぜひ、やさしく撫でてあげてくださいね。

なんと、天然記念物山口県「岩国のシロヘビ」の脱皮と蛇窪大明神のお札が入っています!

大変貴重な御守りです。

お茶目な表情の龍神さまが守っている水鉢。

願い札に「蛇窪龍神さま」宛のお願い事を書いてこの水に浮かべると、御札は水に溶けていき、龍神さまに届きます。

京都伏見稲荷大社の御分霊がお祀りされている稲荷社です。

どことなく凛とした雰囲気のある、素敵な空間です。

皆様も実際に足を運んでいただき、その目で、心で、素敵なものを見つけてみてください!

神社で出会うことができるのは、それぞれの神様はもちろんのこと、神主さんや巫女さんの作り出す空気や雰囲気、参拝の方に楽しんでいただきたいという想いで工夫の凝らされたおもてなし……。素敵な神社に出かけてみると、きっと多くのものを感じられることでしょう。

そして、その場所を訪れるご参拝の方々も、素敵な文化を支え受け継いでいくひとりとなるのです。あなたも、かけがえのない毎日に「感謝の気持ち」を忘れることなく、さまざまな神社に出かけてみませんか?

そして、目には見えないけれど、私たちが「大切にしていくべき文化」に、そっと触れてみてくださいね。

■神社基本情報(アクセス、住所、最寄駅)

【神社名】
上神明天祖神社(かみしんめいてんそじんじゃ)

【御祭神】
■主祭神
天照大御神(あまてらすおおみかみ)

■配祀神
天児屋根命(あめのこやねのみこと)
応神天皇(おうじんてんのう)

【境内末社】
■厳島弁天社
市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)
田心姫神(たごりひめのかみ)
湍津姫神(たぎつひめのかみ)
蛇窪龍神(へびくぼりゅうじん)
白蛇大神(しろへびおおかみ)

■伏見稲荷社
稲荷大神(いなりおおかみ)

【鎮座地】
〒142-0043 東京都品川区二葉4-4-12

【電話・FAX】
03-3782-1711

【最寄駅】
都営浅草線「中延駅」より徒歩5分
東急大井町線「中延駅」より徒歩6分
JR横須賀線「西大井駅」より徒歩8分

【Facebook】
https://www.facebook.com/hebikubo/

上神明天祖神社公式サイト

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紺野 うみ

神社が好きすぎて、ついに「巫女」をはじめてしまった、もうすぐ三十路のフリーライター。 普段はライターのお仕事をしつつ、暇さえあればいろんな神社に繰り出す毎日。 大好きな「書くこと」を通じて、明るく楽しく世の中に貢献して...

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