「何で男ってこんなにプライドが高いんだろう」。付き合っている男性の態度によっては、そう感じる女性もいるかもしれません。何でも優位に立ちたがる姿を見ると、愛されていないのかと不安になりますよね。ですが、彼女より上にいたがるのは、ひとえにあなたを「守りたい」と思っているから。不器用な男心についてお話しします。
好きな人との距離が縮まらない理由 3/3
■「ふたりきり」が怖い男心
そんなに近い存在だと感じてくれているのに、個人的な時間を避ける理由は何なのでしょうか。
男性は自分の中で線を引きます。
「これを超えると関係が変わってしまう」ラインを用意して、その中で親密度を高めようとします。
サークルや会社のように定期的に顔を合わせる場所があれば、そのラインの中で親しくしようとするのは、そこが彼の「安全地帯」だからです。
その場所なら、気兼ねなく話せるし、リラックスして過ごせる。だから気負いなく好意も見せることができるし、ボディタッチのような大胆なこともできる。わざわざ約束をしなくても会える安心感が、男性の心を開放してくれるのですね。
ですが、一歩そのラインを出るとそうはいきません。ふたりきりの時間を持つのは、男性にとって緊張が先に立ちます。好きであればあるほど、女性の前で恥をかきたくない、がっかりさせたくないという不安が出てきます。
だから個人的な時間を避けようとします。まだふたりで過ごすには自信が足りないし、気まずい時間になったら後が怖い。「これを超えると関係が変わってしまう」ラインを意識しているうちは、彼女から誘われてもどうしても一緒に過ごす勇気が持てません。
上記の彼女の場合、「はっきり断られるってことは、本当は好きじゃないの?」という恐れがあります。
本当に好きなら、その日が無理でも別の日を提案してくれたり、一緒に過ごせないことを残念がる様子があったりと、「同じ気持ちだ」と伝えてくれるはず、と思いますよね。
ですが、まだ関係を変えたくない、進めたくないと思っている男性は、それも自分の気持ちが伝わる「決定打」と感じます。本当は心の中では一緒にいたいと望んでいても、伝えてしまうと後に引けません。
女性に余計な期待をさせたくない、そして自分はまだこのままがいいという気持ちを込めて断ってくるのであって、それがイコール「好かれていない」ということにはなりません。
逆に、「無理」とはっきり言えるのは、それだけ信頼している証ともいえます。うやむやにしたり適当にごまかしたりするのではなく、きちんと誘いにけじめをつけるのは、女性に対しての礼儀だと考えています。
本当に好意がなければ、誘いを断った後も親しくすることはありません。応えられなくなったら離れていくのが男心です。
ふたりきりを避けるのは、まだ「これを超えると関係が変わってしまう」ラインから進む自信がないから。好きな女性ほど慎重になる男性は、今の関係が壊れることを何より恐れます。
■時間をかけてふたりの絆を育てる
こういう男性を好きになると、肝心なところで手応えを感じなくてがっかりしたり、傷ついたりすることが多々あります。
なにより、男性の中途半端な愛情をどう受け止めて良いかわからず、いつしか好きでいることに疲れてきますよね。
無理に関係を変えようとしても、男性が受け入れてくれない限り空振りで終わります。それなら、ペースは男性に任せてしまうのが、自分もリラックスして恋を楽しむ秘訣です。
追いかけることをやめた男性は、今の距離感に満足している反面、自分がはっきりしないことで女性が離れていく不安もどこかで抱えています。だから連絡もするし、会えば親しげに接してきて気持ちをアピールします。
「決定打」を打つのは、自分の覚悟が決まってから。それまでは待っていてほしい、今の関係を続けてほしいのが本音です。
すべての男性が同じスピードで愛情を育てられるわけではありません。性急に関係を決めたい人もいれば、ゆっくりと信頼を重ねていきたいと思う男性もいるでしょう。
もしできるのであれば、恋の主導権を男性に渡してしまうこと。自分も彼女に信頼されている、とわかれば、男性の愛情は必ず加速します。
ゆっくりとふたりで育てた愛情は、交際に発展した後も強い絆になることは間違いありません。