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真夏の過酷な環境からデリケートゾーンを守れ!

女性のデリケートゾーンにとってツラい季節、夏。ムレてしまい、かゆみに悩む女性も少なくありません。その解決策になり得る新習慣を宋美玄先生が紹介します。

真夏の過酷な環境からデリケートゾーンを守れ!

今年も猛暑。我らのデリケートゾーンにとって1年で一番過酷な季節がやってきました。婦人科の外来でも、「かゆみ」を主訴に受診される方が多くなる季節です。

■夏、デリケートゾーンはサウナ状態……

外陰部のかゆみ、というと性感染症やカンジダなど、「疾患(病気)」がまずは心配なので必要な検査や治療は行いますが、最も多いのは「病気まではいかない人」です。ムレ、下着やおりものシート、生理用ナプキンによるかぶれ。日本のような高温多湿の国で、腰回りが他の季節と同じ服装だとデリケートゾーンはサウナ状態。ストッキングやぴったりしたパンツはムレを引き起こすだけでなく、かゆみを生じているデリケートゾーンに接触してかゆみをぶり返させてしまっているケースが多々あります。まずは風通しのいい服装をしましょう。

風通しのいい服装をしても下着の気密性が高かったり、おりものシートをあてていて局所的にムレていては意味がありません。下着はなるべくコットンのものを履きましょう。おりものが気になるという人は、コットンのおりものシートがおすすめです。洗えばくり返し使えますし、紙のもののようにぺったりくっついたりせず風通しがいいです。

■専用ボディーソープとウエットシートでこまめにケアを

もう一つおすすめしたい新習慣があります。デリケートゾーン専用のボディーソープとウエットシートです。ようやく日本でも薬局で普通に売られるようになりました。女性のデリケートゾーンは粘膜を含む部分で、その呼び名の通り本当にデリケートです。かゆみやかぶれなど刺激に弱いときは特に普通のボディーソープではなく専用のものを使いましょう。

また、気持ち悪いからといってビデなどで膣の中を洗うのは、膣をきれいに保ってくれる常在菌が流れてしまいます。逆に膣炎の原因になるのでやめてください。お手洗いのたびにウエットシートでリフレッシュすると、ムレがすっきりしてかゆみも結構おさまります。病院に行ってかゆみを起こす病気がわかって、それを治療してスッキリ、というケースはいいのですが、大半は病気というものではありません。そういったもののうち専用ケアによって解消できるものは多いんじゃないかなあと思っています。薬局で気軽に買えますし、敏感肌で心配な人はオーガニック製品も出ていますのでチェックしてみてください。

猛暑の季節ならではのデリケートゾーンケア。次回は生理中のお話をしますね。


【次回はこちら】女医が教える女性の「三種の神器」で夏の不快な月経期間を乗り切る!

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月経中の基本アイテムといえばナプキンとタンポン。でも、どちらも猛暑でムレやすい時期、快適とはいえません。そこでおすすめなのが月経カップ! 聞き慣れない方向けに宋美玄先生が解説します。

内診が嫌だという人へ

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「内診は痛い」というイメージがあって、産婦人科へ行くことに心理的抵抗があるという人もいるのではないでしょうか。でも、内診・器具による診察は「絶対に痛い」というわけではありません。どういう内診は痛くないのか、について宋先生にお話しを伺いました。

オーガニック子宮生活

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オーガニック、自然派、植物性っていう言葉って、なんか体に良さそうなイメージがありますよね。女性の身近な物として「オーガニック」ライフの象徴と言えば、布ナプキンです。もちろん布ナプキンならではのメリットもありますが、過剰な宣伝をしているものであったり、市販のナプキンを害悪のように言い立てる人もいるので気を付けましょう。

宋 美玄

産婦人科女医・性科学者。現役産婦人科医として、都内の病院で診療に従事すると同時に、セックスや女性の性、妊娠などに付いて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。

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