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婦人科の内診が嫌だ、不安だという人へ

「産婦人科の内診は痛い」というイメージがあって、心理的抵抗があるという人もいるのではないでしょうか。でも、内診・器具による診察は、必ず痛みを伴うわけではありません。どういう内診は痛くないのか、について宋先生にお話を伺いました。

婦人科の内診が嫌だ、不安だという人へ

■内診・器具による診察は痛いのか!?

子宮と卵巣、女性器を大切なものだと思っている人は多いと思いますが、調子が悪い時にちゃんと婦人科で診てもらったり、定期健診を受けているというという人はどのくらいいらっしゃるでしょうか。


本来なら、子どもを産みたいかどうかも考えたことがないくらい若い頃から産婦人科のかかりつけをもって欲しいところなんですが、何しろ「産婦人科=内診」のイメージがあって、心理的抵抗があるという人もいることでしょう。


子宮・卵巣の健康状態を診察する場合に内診が絶対に必要というわけではありませんが、内診が嫌だと子宮頸がんの健診は受けられません……。

綿棒をタンポンみたいに自分で突っ込む、自己採取法による検診は、残念ながら精度が悪いんです。なので、医師による内診(正確に言うとクスコという器具を入れて子宮の入り口の細胞を採取する)は必須です。

婦人科 内診

でも、内診・器具による診察は「絶対に痛い」というわけではありません。

診察する医師が、



・子宮の入り口が見えるサイズのうちでなるべく小さい器具を使う
・器具を挿入する際に敏感な場所に当たらないように気を配る、繊細に行う
・乾いた場所に乾いたものを入れると痛いので、潤滑剤などを使う
・カーテンの有無の希望を尋ねる
・リラックスしながら受けられるよう気を配る、器具挿入のタイミングを伝える


などに気をつければ、それほど苦痛にならずに診察することはできるんですけどね。


実際にそういった配慮のもと診察をすると「今まででいちばん痛くなかった!」と言われる事も珍しくありません。逆に大勢の患者さんを次々にスピーディに診察し続けないといけないような環境だと、当然ですが、そういった気配りが疎かになりがちです。

あまり混雑していない医療施設や、完全予約制で医師がせかせかしていないところの方がいいかもしれません。
もちろん、混雑していても内診の時に気配りをする余裕があれば大丈夫なのですが。

■内診に抵抗感があることをきちんと伝える

内診に抵抗感があることを伝える

内診が嫌な方は、診察をするドクターかついている看護師に「診察に抵抗があるので、気を配って欲しい」という旨を事前に伝えると違うと思いますよ。

もちろん、言われなくても医療サイドが気を配るべきなんですけどね。

また、女性医師の方がいい、女性医師だと逆にいやだ、のように診察する医師の性別の希望くらいなら、施設を選べばかなえられます。(遠方だったり待ち時間が長かったりするかもしれませんが)


今年は婦人科検診を受けていないという方、是非こちらを参考に受診してくださいね。


※ この記事は2014年12月24日に公開されたものです。


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宋 美玄

産婦人科女医・性科学者。現役産婦人科医として、都内の病院で診療に従事すると同時に、セックスや女性の性、妊娠などに付いて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。

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