婚活で「私、普通の男性で良いんです」と言ってはいけない理由
結婚相談所で、9割の女性が口にするという「普通の男性でいい」という言葉。でも「普通の男性」って一体どんな人? そもそも、あなたが考える「普通」は、本当に「普通」ですか?
結婚相談所を訪れる女性に必ず聞く質問があります。それは、「どんな男性と結婚したいですか?」。
すると、「う~ん、私、そんなに理想は高くないと思います。ごく『普通』の男性で良いのに、なかなかご縁がありません」と答える女性が9割。
(ちなみにあとの1割は、「絶対に年収1000万以上でないと……」とか「職業は〇〇じゃないと嫌です」というこだわり派です)
私が仲人の仕事を始めた頃は、アラフォー女性の入会が多く、口々に言う「普通の男性で良いです」が本当はどういう意味なのか知らず喜んだものです。
「よかった! 高望みじゃない。これならすぐにお見合いが組めそうだ」そう思ったからです。
■「普通の男性」ってどんな人?
話は変わりますが、昨年11月にTwitterで「普通の男」というワードがトレンド入りしました。あるテレビ番組が「普通の男はこういう人」という条件を紹介し、それを見た多くの視聴者が「あり得ない!」「これをクリアしている男がどれくらいいると思ってるんだ!」と憤慨したツイートをしたり、「俺って、普通以下なんだ……」と自嘲気味につぶやいたのです。
その時話題になった「普通の男」とは、
①年収500万円以上 ②大卒 ③身長170センチ以上 ④正社員 ⑤長男以外 ⑥清潔感がある ⑦常識やマナーがしっかりしている
これらを兼ね備えた男性を「普通」と定義したのです。
当時、私もYouTubeでこの話題を取り上げたところ、一気にコメントが100件以上も書き込まれました。2カ月経った今でも更新され続けています。
男性が書き込んでくださったコメントを一部ご紹介します。
「どこかは妥協してほしい。そして足りない部分を補ってほしい。それが結婚じゃないかな」
「普通の男ではなく、希望の男ですよね」
「むしろこの条件を全部満たせる男って、5%いかなくないですか?(笑)」
「普通の男って、めちゃくちゃハイスペックですね!」
「婚活女性は、まさかこういう男性を『普通』とは思っていないよね?」という質問もあり、正直答えに困りました。
冒頭に書いた、9割の婚活女性が言う「普通の男性で良いんです」は、まさにこの「普通の男」に近いからです。
正確には、①年収500万円以上 ④正社員 ⑥清潔感がある ⑦常識やマナーがしっかりしているはマスト条件と言っても過言ではありません。
それに加えて、できれば②大卒 ③身長170センチ以上であってほしいと希望します。
一つひとつを見ると、そこまでムリを言っていない気がします。ところが、これらをすべて兼ね備えた男性となるとどうでしょう?
特に、「年収500万円以上」というのは「普通」なのでしょうか?
■「普通」ではなく、自分にとって「特別」なのはどんな人?
正社員として働くビジネスパーソンの平均年収を年代別に見ると、20代男性は369万円、30代は481万円、40代は567万円です(※)。
ここからもわかるように、普通と定義されている「年収500万円以上」になるのは、40代以降ということになります。
それに加えて、「大卒+身長170センチ以上+清潔感あり+常識やマナーがしっかりしている」男性は「高嶺の花男さん」ではないでしょうか?
もちろん、結婚相談所に花男さんは登録しています。ただし、9割の女性がごく少数の花男さんに集中するので、お見合いが成立するのはとても難しいです。
結婚はたったひとりとしかできず、あなたが花男さんのNo.1の女性に選ばれなければならないのです。
「私は選ばれる自信があります!」という女性は、今回のコラムは参考にならないかもしれません。しかし、「冷静に考えたら、『普通の男性』ってレアだったかも?」と思い始めたあなた……。
ではどうするか?
「ハイスペックな男性から選ばれるように、自分を磨く努力をする」
もしくは、
「本当にこの条件でなければならないのか、改めて考えてみる」
どちらかが必要になります。
「普通の男性で良いんです」ではなく、あなたの「特別な男性」はどういう人なのかを考えてみませんか?
そして、あなたもその人の「特別な女性」として愛される結婚をしませんか?
※パーソルキャリア株式会社 「平均年収ランキング2019」より
Text/忽那里美
東京日本橋で結婚相談所「キュートピア」を経営。20代~80代の男性女性が会員。メイクレッスン、トータルコーディネート、メンタルコーチングを取り入れることで、ワンランク上のお相手との結婚をサポート。婚活が終了するとき「人間的に...