大人こそ「だから好き」より「だけど好き」を優先すべき理由 2/2
■本当に好きなのは、「だけど好き」な人
恋愛と結婚は違うとよく言いますから、結婚をするのなら条件がいい人を「好き」と思い込むのがベストなのかもしれません。
実際そうやって結婚して幸せな生活を手に入れた方もたくさんいらっしゃるだろうと思います。
しかし、少しでも違和感があったり、物足りないと感じたりしているのなら、「本当に好きなのか」を考え直してみてもいいのではないでしょうか。
私自身を思い返すと、自分がすごく好きになった人というのは、好きだった理由がとくに思い浮かびません。
むしろ、本来「好きなタイプ」に挙げる項目に反していて、「なんであんな人を好きなのか全然わからないな」と自分に呆れたことも多々。
たとえば、「精神年齢が高くて、怒らない人が好き」と散々言っていたのに、すごく子どもっぽい人を好きになったことがあります。
冗談でもバカにするようなことを言えば、本気でキレながら言い返してくるし、仕事でなにか成果が出たらすぐ報告をしにくるし、ほめてあげないと拗ねる……。
あれ? 私もっと落ち着いた人が好きなはずなのに、なんでこいつの機嫌とってるんだろ……と思ったものです。
これと言って理由はないのに、なぜか好き。
それが一番、純粋に「好き」という状態なのかもしれない。私はそう思います。
■あえて条件を無視して「ときめき」を優先させる
結婚を現実的に考えざるを得ない場面が増えるにつれ、「ときめき」の感度は下がっていきます。
「だから好き」にとらわれて、好きになる理由のある人を探し、その人を好きでいようと努力してしまうと、ますますときめきから遠ざかるでしょう。
そんなアラサー女性にとって、「理由なく好きになれる相手」はとても貴重な存在。
「収入が低いから結婚には向かない」とか「金銭感覚が合わないから」とか、そんな理由で排除してしまってはもったいないと私は思います。
「好きならば乗り越えられる」と10代の若者が言えば、若さゆえの無謀な考えと捉えられるかもしれません。
しかし、経験を積んだ大人は逆に、そういった障害を恋愛のスパイスにできます。
「好き」だからゆえのシンプルなときめきを原動力に障壁を乗り越えることで、幸せにたどり着ける可能性もあるのではないでしょうか。
■行き詰まったら、ものの見方を変えてみる
「だから好き」な人を選ぶのか、「だけど好き」な人を選ぶのか、どちらがいいとは一概には言えませんし、人それぞれ考え方はあると思います。
でも、もし恋愛に行き詰まっていたり、現状になんとなくモヤモヤした違和感を抱いていたりするのならば、思い切ってものの見方を変えてみることは効果的だと思います。
気分転換になるかもしれないし、逆に「やっぱりこれは違うな」と自分の考えを強固にするきっかけになるかもしれません。
たまには遠回りしてみるのも、いいと思うのです。
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