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セフレがいても満たされない。本当に愛したいのは「自分」だった

恋愛は面倒だから、セフレでいい。だけど、いざ「彼女になってほしい」と言われたら揺れてしまう。交際を考えるけど、本当にこの人でいいのだろうか? 恋人がほしいと思いながらも誰も愛せない自分に気がついた女性は、セフレと別れることで新しい自分を手に入れました。「私」を愛することの大切さについて、お話しします。

セフレがいても満たされない。本当に愛したいのは「自分」だった

■セフレから迫られて知った、誰も愛せない自分

「20代の頃、大好きだった男性と結婚したのですが、相手の浮気で離婚しました。

結婚生活は3年ほど。子どもがいなかったのが幸いでしたが、離婚のときは元旦那の浮気相手が私の知り合いだったことがわかって、精神的なショックが大きくてしばらく会社を休職するほどでした。

それから恋愛はこりごりと思うようになり、5年くらい恋人はいません。

仕事が好きなので生活に不満はなく、趣味もあるし彼氏なんていらない、と自分では思っていましたね。

この間まで、セフレとして付き合っている男性がいました。会社の取引先で知り合った独身の男性で、何となくいいなと思っていたら声をかけてくれて、気がつけばホテルに行くような関係になっていました。

『彼氏はほしくないから、セフレで』と最初から確認していました。恋愛対象として見るとまた悩んでしまうだろうし、本当に深い関係は求めてなかったんです。

セックスするだけじゃなくて仕事の相談をしたり普通にデートもしたりで、楽しくやっていたと思います。

それが、あるとき男性から『正式に彼女になってほしい』と言われて。

性格が合うのか一緒にいても楽だしセックスの相性もいいし、大事にしてくれるので『付き合っても上手くいくかも』と一瞬思いました。

でも、いざその男性が彼氏になるとして、本当に好きかと言われたら違うんですよね……。

離婚のトラウマはもうないですけど、やっぱり付き合うって本当に好きな相手じゃないとできない。

それを伝えたら『好きになってもらえるように努力する』って言ってくれて、それは本当に嬉しかったけど、『セフレじゃダメなの?』と訊いたら『関係に責任を持ちたい』って言われてハッとなりました。

そうだ交際って責任があるんだ、と思ったら、今の私はとてもじゃないけど誰かと向き合えるような気持ちじゃない。

要は、自分のことが好きじゃないって気がついて。『セフレに甘えている自分』が嫌だったんです。

結局、その男性とはそれきりになってしまったけど、これで良かったのでしょうか」(35歳/販売)


交際は、関係に責任を持つこと。たとえセフレから始まった関係であっても、恋人になることで女性への愛情を大切にしたいと考える男性もいるでしょう。

この男性は、「やっていることが恋人と何も変わらない」自分たちに気づいたから彼女に告白したそうです。

男性は女性から信頼されていると思っていた。でも、その彼女自身が、本当は男性どころか自分のことも愛していなかった。

男性のことを本当に好きでなくても、とりあえず付き合ってみるという手もありますが、彼女がそうしなかったのは「一緒にいてももう楽しくない」自分に気づいてしまったから。

セフレの関係なら目を反らしておけたことが、恋人という責任のある立場を迫られたことで、自分の中身を見ざるを得ない状況になってしまったのですね。

■「責められるのが嫌」だから無責任でいたい

こんなパターンは、告白する側が女性であることも少なくありません。

セフレで付き合いが始まったけど、本気になってしまって男性に告白する。でも、男性の答えは「セフレ以上には見られない」というもの。

本当にカラダだけのつながりだったんだ、と女性はショックを受けますが、男性の中には「恋愛感情はあるけど、関係に責任を負うのは避けたい」とあえて交際を選択しない人もいます。

上の彼女の場合もそうでした。付き合えば上手くいきそうだけど、本気で好きではないし、恋人のような重たい関係になると面倒くさそう。

「彼氏としては不満だったの?」と尋ねると、

「ううん。顔もいいし優しいし、モテるのも知っているし、付き合ったら幸せだろうなと思った。でも、今まで気楽でいられたのはセフレだったから。彼氏になったら別の悩みが出てくるだろうし、それが嫌で」

と首を振っていましたが、「別の悩み」とは「ケンカしたくないし、これからのこととか考えられない」など、セフレであっても避けられない話題です。

セフレならOKなのに、恋人になるとNG。

それは、男性との関係に無責任でいたいから。

「セフレなら責められることがない」と無意識に決めることで、自分の好きなように過ごせると思うのですね。

ですが、本当にセフレと割り切るなら、男性が「今の自分たちは恋人と変わらない」と感じることはないはずです。

彼女の中にも自分への愛情があると確信させるような態度を取ってきたから、男性は告白に踏み切りました。

なのに、いざ関係の変化を迫られると引いてしまう。

セフレと違い、「彼女」になればもうほかの男と遊べないとか、そんなことが理由ではありません。

「責められる」ことを嫌がるのは、彼女が自分を愛していないからです。

■他人の愛情を利用しても自分を好きにはなれない

彼女は「恋愛はこりごり」「彼氏はいらない」と以前から繰り返していました。離婚のダメージは大きく、彼女から女性としての自信を奪ったまま、誰ともまともに付き合えない状態が続いていました。

セフレのように、何の約束もなくそのときの気分だけで続けることができる関係は、彼女にとって「安心」です。

たとえば男性がほかの女性と交際することになっても、セフレであれば引き止めることはできないし、自分との関係をないがしろにしたと責めることもできません。

それが彼女にとっては逆に「自分も非を負わない」ことになります。

無責任でいられるうえに、“疑似恋愛”のような甘い時間を楽しめる。元夫には浮気をされて捨てられた自分だけど、セフレならそこまで深い感情を持たなくていい。

いや、持ちたくないからセフレでいい。

それなら傷つかないから。

そんな逃げ腰な姿勢で男性と向き合っていたことを、告白されて始めて彼女は気づくのです。

「本当はね、彼氏ほしいなって思ってたんだよね。でも、上手くいく自信がないし、体だけの関係ならさ、都合よく会えるじゃない」

話していくうちに、ぽろっと漏れた彼女の本音でした。

「錯覚するよね、好かれてるって」と言うと、

「うん。ずっと甘えてたんだなーって。楽な関係に」

男性は、おそらくずっと前から彼女のことをセフレではなく、ひとりの女性として見ていたのかもしれません。

セックスだけじゃない、食事もするし買い物も行くし、ホテルに行かない日もあるけど不満がない。プライベートなことを打ち明けてもらえて、相談もしてくれる。

「私たち、セフレだよね」と言いながら会い続ける彼女を見ているうちに、本気で彼女になってもらいたいと願ったから、告白したのです。

でも、彼女のほうは、彼と同じようにまともな交際に進む準備ができていませんでした。

愛されていても、結局彼女が自分を好きでなければ対等な気持ちで向き合えません。それが、彼女を引き止めていました。

■ひとりぼっちからやり直す勇気

彼女は、何度も「これで良かったのかな」と言っていました。

「良かったと思うよ。責任があるんだって気づいたからこそ、その人のことを思ってお断りできたんでしょう。流されて付き合っても、いずれ別れたかもしれないし」

と言うと、

「そうなの。その結果が見えて」

と肩を落としていましたが、今の彼女こそ誠実な姿であると感じます。

セフレの彼と別れたことは、やはり彼女にとって悲しい事実です。結局上手くいかなかった。やっぱりダメだった。

でも、自分を愛していないことに気がついた。

男性の気持ちに応える前に、まず自分と向き合う必要がある。ひとりぼっちでやり直す勇気が、これからの彼女を支えてくれると思います。

自分を愛せない人が、他人を愛することはできません。

その人のことを思う自分を好きでないと、前向きな交際はできないからです。

彼女は、まず自分を愛することから始めようと、新しい一歩を踏み出したばかりです。

「彼氏はいらないけどセフレなら」。アラサー女性がさらに深めた孤独とは

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彼氏みたいな重たい存在はいらない。でもセックスだけは楽しみたい。そんな都合のいいセフレを欲しがる30代の女性。相手は見つかったけど、その結末は孤独な自分を実感するだけでした。何も手に入らないのは、自分を大事にしないから。アラサー女性が目をそらしている感情について、お話します。

「セフレ」から始まった女性を恋愛対象として見るきっかけって?

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カラダだけのつながりで始まった女性に、いつしか恋愛感情を覚えてしまう。そもそも、セフレだからといって、決して別の関係に進めないわけではないですよね。その境目は自覚できないくらい曖昧で、意識した瞬間から男性の言動には変化が現れます。セフレを本当に好きになるきっかけには、何があるのでしょうか。

ひろた かおり

37歳で出産、夫と子どもの三人暮らし。何歳になっても恋愛ネタ大好物。恋愛相談家としてこれまで多くの男女から話を聞いてきた経験を活かし、復縁についてのアドバイスや不倫などさまざまな「愛のカタチ」について書いていきます。 人生...

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