別れたあとも元カノのことを忘れられずに苦しむ男性は大勢います。別れ際に本音を言えなかったり、愛情が残ったままであったり、別れたことに納得していない場合、男性側のほうが未練を引きずることが多く見られます。未練がましい男性にはどんな特徴があるのか、またどう対応すれば良いのか、お話します。
自分に自信のない男性ほど女性を「キープ」したがる 3/3
彼の犯したミスは、中途半端な愛情のまま、自分に好意を寄せてくれる女性を受け入れてしまったことです。彼女の愛情に応え、キスもセックスもし、確かに好きだと思うけれど、やはり年上の女性のことも忘れられない。
それは、例えば彼女とケンカをしたときなど、色濃くその存在を彼の中に浮かび上がらせます。やっぱりあの人のほうが好きだ。こんな女、いらない。女性と向き合うのではなく、「もう一方の恋心」に安易に逃げてしまうことで、いつしか女性を「キープ」のように扱うことも平気になりました。
いさかいがあっても、結局彼女のほうから折れて自分を追ってきてくれる。自分は「もう一方の恋心」を捨てなくても、愛される。そんな慢心が、彼から真剣に人を愛することの大切さを忘れさせます。
一方で、年上の女性に向けた気持ちも自信のなさから発展させることができず、「好きでいられればいい」状態のまま、告白には至りませんでした。「努力しなくても好かれる自分」と、「手の届かない人を慕う自分」。そんな自分に悩むこともあったけど、結局は目の前に差し出される女性からの愛情をはねのけることができずに、「好きだ」と言えないまま中途半端な関係が続きました。
彼女のほうはどうでしょうか。自分が向ける気持ちに応えてくれるくせに、決定的な言葉はない。彼がほかの女性を「本命」にしていることはわかっているけど、私を抱いてくれるし、愛情も見せてくれる。いつか「彼女」になれるかも。そう思いながら側にいるけど、本音はいつ捨てられるかわからない不安を抱えたまま、無理をしていたのではないでしょうか。
結局、「ケンカのたびに『やっぱりあの人のことが好きだ』と言われ続けて心が壊れた」と、女性は彼から離れていきました。そして彼は、女性から別れを告げられて初めて、自分がいかに彼女を愛していたかを思い知りました。ですが、もう彼女は自分への愛情に見切りをつけた後。追いすがろうにも、これまでさんざん年上の女性の存在を持ち出してきた自分が、今さらどんな言葉をかければ良いのかわかりません。
「二兎追う者は一兎も得ず」。自分の気持ちに自信を持てなかった彼は、結局どちらの恋も手に入れることができず、今もひとりでいます。「『好きだ』と言えたら良かったのにね」そう言うと、彼は無言でうなだれました。
■「キープ」は誰でもしてしまう可能性がある
彼が繰り返し伝えたのは、「決して彼女を傷つけたかったわけじゃない」というもの。ふたりの女性に向ける気持ちに踏ん切りがつけられないのは自分のせい、それが何より女性を苦しめていたのに、彼の中では「そんなつもりはなかった」という言い訳が渦巻いています。
それは、自分の気持ちを相手に伝えることを恐れたという、弱さが原因です。自分に好意を持っている女性をキープしたがる男性の多くは、複数の恋愛を楽しむことが目的です。一方で、自信のない男性も、一途になりきれない臆病さから自分に向けられる愛情を手放すことを恐れます。
「キープ」はどんな男性でもしてしまう可能性がある、と心得ておくと、むやみに気持ちを捧げることを避けられます。もし、こんな扱いを受けそうになったらどうすれば良いのでしょうか。そのときは、「1対1で向き合えないならもういい」と、潔く相手から離れることです。
安易に愛情を渡してしまうことは、男性の自信を引き出すのではなく努力を放棄させることにつながる場合もあります。人を好きになることも、好かれることも、決して当たり前ではありません。それをもう一度思い出してもらうためにも、キープされそうになったら自分自身を守ってくださいね。
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