仲良し夫婦はやっている「夫婦定例会議」のやり方
「夫が何かと気づいてくれない」「妻の気が利かない」そう思ってモヤモヤしているだけでは何も変わりません。西村創一朗さんがすすめる「週一、夫婦定例会議」で、夫婦間コミュニケーションの改善に取り組んでみませんか?夫婦会議のやり方をご紹介していきます。
【相談内容】妻の気が利かなさすぎるんですが、どうしたらいいですか?
私自身は買い物の時に荷物を持ったり、率先して重いものを運んだり、なるべく気を遣っているつもりなのですが、どうしたら良いですか?
(29歳・都内会社員・既婚男性より)
■女性は「気づき」を求め、男性は「気の利かせ」を求める?
ご相談ありがとうございます。「うちの妻がホント気が利かないヤツで……」というのはサラリーマンの居酒屋トークでよく聞く話なので、共感した男性は意外に少なくないはずです。
僕自身は「妻は召使いでもなんでもない」と思っているので1ミリも共感できないのですが、まだまだパートナーに「気が効くこと」を求める男性は多いと思います。そう、女性は男性に「気づき」を求め、男性は女性に「気が利くこと」を求めるのです。
女性が求める「気づき」について男性にわかりやすく伝えると、「定期的に褒めると長持ちします。爪がキレイとか小さな変化にも気づいてあげましょう。ちゃんと見ていて」でおなじみの西野カナの「トリセツ」的な世界観ですね。
「ちょっと前髪切ったくらいで気づけるかい!」と嘲る男性諸氏も多いでしょうが、男性が女性に必要以上に「気が利くこと」を求めることは、それと同じくらい滑稽なんです。
「気が利く」というのはそもそも能動的なもので、してもらえたら嬉しい付加価値のようなもの。それを義務であるかのように相手に求めるのは酷というものです。
「女性の変化に気づくこと」も同じですよね。
それを義務のように求められたらたまったものじゃないですが、「あれ、髪の色変えたね! 似合ってるじゃん」と気づいて伝えてあげたら喜んでもらえるものです。
■週一「夫婦定例会議」のやり方
とはいえ、「本当はこうしてほしいのに」という思いを溜め込むべきか? というとそうではありません。溜め込んだ感情はいつか必ず爆発してしまいます。感情が爆発したら大変なことになるので、定期的に吐き出すことは必要です。
ただ、「お風呂沸かしておいてほしいんだけど」と頼もうものなら、「なんで私がやらなきゃいけないの? 私はあなたの家政婦じゃないのよ!」と家庭内炎上につながりかねません。
ではどうすればいいのか?
僕がおすすめしているのが「週一夫婦定例会議」です。
「会議」といってもそんなに難しいことではありません。
ルールはたったの3つ。
1.スマホ・テレビはシャットダウン。相手の目を見て話そう。
2.本音を言おう。でも相手を否定してはダメ。
3.悪いところを見つけるのは簡単。良いところを見つけよう。
これだけです。ビジネスの会議とほとんど同じですね。これさえ守ればあとはなんでもOK。自宅でお酒を飲みながらでもいいし、週末に美味しいレストランで食事しながらでも、一緒にお風呂に入りながらでも構いません。
会議の議題はたったのふたつ。
・してもらって嬉しかったこと
・されて悲しかったこと
これをお互いにシェアし合うだけです。
してもらって嬉しかったことには「ありがとう」を添えて。されて悲しかったことにはまずは「ごめんね」を。これだけで夫婦間のコミュニケーションはすごく円滑になります。
「なんでお風呂沸かしておいてくれないの?」ではなく「お風呂沸かしておいてくれたらすごく嬉しいな」と夫婦定例会議で伝えるだけで、お互いに義務感なく気持ちよく「気が利く」ようになるのです。
「結婚生活と離婚に関する意識調査」によれば、妻の50%は、半年から1年に一度「離婚したい」と思うそうです。「家庭に給料さえ入れてくれたらいい『ATM』」夫や、お前はもう死んでいるとばかりに「ゾンビ(=living dead)」のように扱われる夫にならないように、また妻側もそんな夫を持ってしまわないように、日頃からお互いを尊重したコミュニケーションを心がけていきたいですね。
それではまた次回!