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夫を「なんちゃってイクメン」から頼れるパパに変えたい。

巷にあふれる「なんちゃってイクメン」。イライラしている奥さまも少なくないのでは? 爆発してしまう前の対処法をご提案します。

夫を「なんちゃってイクメン」から頼れるパパに変えたい。

サラリーマンお父さん起業家の西村(@souta6954)です。会社員として人事採用を担当しながら、自分の会社株式会社HARESを立ち上げ、小2の男の子、年中の男の子、0歳の女の子の三児の父親として、日々家事や育児に奔走しています。

その他、ファザーリングジャパンという父親の子育てを応援するNPOの理事も務めていることもあり、日常的に仕事やキャリア、子育て・家族・結婚などの相談を受けることが多いのですが、DRESSでもライフ&キャリア相談コーナーを連載させていただくことになりました。

記念すべき第1回のご相談はこちらです。

■うちの「なんちゃってイクメン」をどうにかしたい!

巷では「イクメン」がブームですが、残念ながらうちの夫は「なんちゃってイクメン」なんです。

「イクメン」とは名ばかりで、平日はほぼ毎日終電だったり、接待と称した飲み会ばかり。共働きなのに、送り迎えは全部私。急に熱が出ても、職場に頭を下げて早退したり欠勤するのは全部私。

土日こそ、子どもたちを連れて公園に行ったり遊んでくれるのは助かるのですが、その様子をFacebookやInstagramにアップしているせいか、「旦那さん、イクメンで素敵だねー!」と言われるのですが、内心「いやいや、なんちゃってイクメンですから!」と叫びたい気持ちでいっぱいです。

夫は子どもは好きらしく、「2人目ほしいね」なんて言ったりしているのですが、このままの状態が続くなら絶対ムリ!と思ってます。どうしたらいいですか?

(32歳・都内会社員・2歳男の子のママより)

「なんちゃってイクメン」が急増中! というのはまことしやかに囁かれていますが、本当にそうなんですよね。こういったご相談、最近増えています。

不思議なことに、まだまだ今の日本では週末に子どもと遊んでいる写真をSNSに上げるだけで「きゃー! イクメン! 素敵!」と、特に女性陣から褒められるので、男性の承認欲求や自尊心をたっぷり満たしてくれるんですよね。

ただ、残念ながらそうした人に限って「週末オンリーパパ」で、大変な平日の家事・育児では一切出番なしで、全部ママにアウトソーシング! だったりします。

これはもう、完全になんちゃってイクメンですよね。

土日も含め一切家事や育児をしないパパもまだまだ多いので、週末だけでもやっているだけまだマシですが、ママからすれば「はあ? どこがイクメンなのよ!」という感じですよね。

■妻から夫へ「大事な話があるから」の威力。

幸いにして、相談者さんの夫は家庭に全く関心がないわけではなく、「2人目がほしい」と言っているわけで、深刻レベルはそんなに高くありません。平日仕事に没頭しているのも、「家族のため」と思ってやっているはずで、単なるボタンのかけ間違いなんですね。

話し合いをすれば、必ず良い方向に進むはずです。
じゃあ、具体的にどうすればいいの?というと、「笑顔でイエローカードを出す」ことをオススメします。

まず朝起きたとき。朝ごはんを一緒に食べる習慣があれば朝ごはんのときでも、なければ「行ってきます」のタイミングでも良いので、

「大事な話があるから、今日は早く帰ってきて」
とホイッスルを吹きましょう。

多くの男性は「え? 何? 今言ってよ!」というでしょうが、臆せず「大事な話だから、夜ゆっくり話そう?」と牽制しましょう。

基本的に男性は鈍感です。鈍感ですが、「大事な話がある」と言われると一気に慌てて、その日の仕事が手につかなくなるくらい真剣に考え始める生きものです。
よほど外せない予定がない限り、ありえないくらい早く帰宅することでしょう。

■「このままだったら、私ムリだから!」

約束通り早く帰ってきたら、「早く帰ってきてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えることを忘れずに(普段は遅くまで働いている人が早く帰るのって、思いのほか大変なんです)、夜ご飯を食べて、お風呂に入ったらいざスタート!

「大事な話って何?」と聞かれたら、
「何だと思う?」ともったいぶらずに、単刀直入に言いましょう。

「わたしも、2人目ほしいと思ってるよ」
「え、本当! 俺もだよ!」
「でも、このままだったら、私ムリだから!」
「え? どういうこと?」
「土日こそ、子どもたちを遊んでくれたりして、すごく嬉しいけど、結局平日は全部私じゃない? 正直、私一人では既に限界ギリギリだから、もう一人だなんて絶対考えられないの」

「でも、2人目ほしいって……」
「うん、ほしいよ。あの子のためにも、弟や妹がいた方がいいと思ってる。でも、今のままじゃムリ。どうしたらいいと思う?」
「そ、それは……俺も忙しいし、仕事がんばらないと、みんなを養えないだろ?」
「養う? 養う、じゃなくて、養うために稼ぐ、でしょう? もっと子どもたちと遊んだり、世話したり、家事をすることが本当の養うじゃないの?」
「う、うん。そうだね……」

「稼ぐなら、私も働いているし、2人でがんばれば何とかなるよ。でも、それは子育ても同じ。私一人じゃムリだけど、あなたがいれば乗り越えられると思うの」
「わ、わかった。やるよ。やる」
「具体的に、何をやるの?」
「保育園の送りは、半分やるよ!」

「お迎えは?」
「お迎えは、なかなか難しいかもな……」
「ふーん」
「ごめん! わかった! まずは週1から頑張る!」
「わかった。あなたが仕事で忙しいのもわかるし、それでもやるって言ってくれて嬉しかったよ」

「……ありがとう」
「じゃあ、明日から試用期間スタートね!」
「て、手厳しい……。じゃなくて、わかった! がんばる!」

■子育ては夫婦のプロジェクト。義務じゃなくて人生を豊かにする機会。

いかがでしょうか? このストーリーは、実際にあったリアルな話です。
遠慮せずに、でも配慮を忘れずに、グッと踏み込んで気持ちを伝えると、案外変わるもの。仕事でも夫婦関係でも同じですね。

本来、子どもを育てる営みは、夫婦の共同プロジェクト。
どちらか片方だけで成功に導くことはとても大変です。

だからこそ、家事や育児を単なる義務として捉えるのではなく、自分たちの人生を豊かにする機会として捉えると、また違って見えてくるはずです。

(参考:O2O思考のススメ

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西村 創一朗

1988年、神奈川県生まれ。首都大学東京法学系を卒業後、2011年に新卒で大手人材総合会社に入社し、現在は採用担当・新規事業企画を兼務する。本業の傍ら「二兎を追って二兎を得れるよのなかをつくる」をビジョンに掲げ、2015年に...

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