川崎貴子さん×夫 マサヒロさん夫婦対談・前編「“この人は異星人”だと思えば夫婦の会話は減らない」

川崎貴子さん×夫 マサヒロさん夫婦対談・前編「“この人は異星人”だと思えば夫婦の会話は減らない」

年齢差8歳の夫のマサヒロさんと川崎貴子さん(プロフィールは文章末尾に記載)との対談。元夫と離婚してから1年後に現夫と出会い、今では幸せな結婚生活を送る彼女。「異星人と思って接せよ」「会話せよ」など、今までの夫婦生活を振り返りつつ「幸せな結婚生活を送る方法」についての彼女のアドバイスをみていく。


相手選びから関係の維持まで、結婚に悩む男女への的確なアドバイスが光る川崎貴子さんは、昨今各種メディアに引っ張りだこである。『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』と結婚指南書を立て続けに出版。自身は一度の離婚を経て、今は8歳年下の夫と共に2人の娘を育てている。著書や対談で夫のこともよく話題にする川崎さん。今回行うのはなんと初の夫婦対談!

川崎貴子(以下、貴子):ついに夫まで表に引っ張り出してきてしまいました(笑)。
彼は、私の本も対談も何も読んでいないので、お手柔らかにお願いします。

川崎マサヒロ(以下、マサヒロ):よろしくお願いします。

――ありがとうございます。絵に描いたような美男美女でいらっしゃる……。

貴子:すいません。うちの夫、カッコよくて(笑)。夫とは9年前、私の知り合いの経営者が出資しているダンスチームに彼が所属していて、その繋がりの飲み会で知り合ったんです。

マサヒロ:僕はそのとき、26歳だったかな。

貴子:私は離婚してから1年くらい経った頃で、1歳の娘がいました。その日は私、昼からワイン一本空けて、ジョッキ空けて、さらに夜も飲み会でひれ酒飲んで、って、ほぼ泥酔状態での出会いでございました(笑)。

マサヒロ:そうですね、キレイな人だなぁと思いつつ、すごくお酒飲まれる方だなぁ、とも思っていました(笑)。

貴子:そのとき、電話番号を3回くらい聞いたんだよね。酔っているからさっき聞いたこと忘れて3回も。次の日携帯見て、なんで同じ番号が3件も入っているの? どうした私? って思いました。

マサヒロ:そうそう。初対面のときから、酔っていても胆力があって、ずしっと腰が据わっている感じがしていて、いいなぁという印象でした。

貴子:胆力って(笑)。逆に私は彼に対して、ふわっとしていていいなぁって、酔いながらも好感を持った記憶が……。翌日、仕事が終わってから早速電話して、それで食事に行って付き合うことになり、そのまま現在に至っております。

――早い! 出会って2日後ですね。

貴子:そもそも私その頃、カタカナの職業に就いている人を探していたんですよ。周囲に私がなんで一回目の結婚に失敗したと思うか聞いて回ったら、「相手が経営者じゃダメ! 横文字の職業の人を探せ!」とみんながみんな同じことを言うんです。アーティストとか、クリエイターとかね。みんなが口を揃えてそう言う理由は二つあると思っていて。

一つには、最初の結婚は経営者同士でライバルのようになってしまってうまくいかなくなったこと。もう一つは、横文字の職業の人なら、当時の私の「女社長」という肩書きに頓着しないだろうと。夫と出会う前にサラリーマンの男性とデートしたのですが、「無理です!」と10回ぐらい言われました(笑)。

無駄なプライドのない男性は、“吸収力”が高い

マサヒロ:え~、そうなんだ。肩書きでNGが出るなんて、“人と人”で見てないんだなぁ……。

貴子:当時は特に「女社長」ってごついイメージだったのでは? ま、実際ごつかったのだけど(笑)。まぁそれで、初対面のときコンテンポラリーダンサーって聞いて、何だかよくわからなかったけれど「横文字見つけた!」と思って(笑)。だから、初対面で酔っ払いながらも何回も何回も電話番号を聞いて、すぐにデートに誘ったんでしょうね。

マサヒロ:最初のデートから、何から何まで全部エスコートしてくれたよね。

貴子:私は今日はこれが食べたい、この店に行きたい、ってはっきりと決まっているタイプだけど、夫はそこに全くこだわりがないんですよ。ニコニコついてきてくれるんで。

マサヒロ:行ったことがないところに連れて行ってもらえて楽しいし、マナーとかも教えてもらえるから勉強になるんです。

貴子:こういうお店ではコート脱ぐの手伝って、とかね。

マサヒロ:ダンサーとして生きていたので、そういう一般的な常識を全然知らなかったんです。女性がドレスアップしている場合、階段を降りるときには手を貸したり、先に行ってくれたりするほうが安心できるんだよ、とか。なるほど! という発見だらけで。挨拶の仕方や人間関係の作り方とか、社会で生きるためにはこうしたほうがいいんだ、と納得できて素直に受け取れるんです。

貴子:夫はすごく吸収力があるんですよ。無駄なプライドがない。

マサヒロ:貴ちゃんがワガママで言っているわけじゃなくて、それが価値のある知識だと聞いていてわかるからですね。自分にとって必要な、絶対に人として成長できることを言ってくれているから。

貴子:私の仕事がそもそも人を説得する職業だからね。

マサヒロ:そっか、じゃあ僕、説得されてきたんだ(笑)。

貴子:喧嘩もものすごくいっぱいしましたけどね。たとえば、私が何か指摘すると、「家事や育児をサボってる」というお咎めに聞こえた、というのがきっかけでよく喧嘩になってましたねぇ。彼は家のことを一生懸命やってくれていましたし、私もありがたいとすごく思っていて、それはそれとして別の話をしているわけです。たとえば、来客中に急に不機嫌になるのはやめてくれ、とか(笑)。

だけど、余裕がないときって、何か指摘されると、自分の行動をすべて否定されているように捉えてしまいがちなんですよね。そこで、根気よく切り分けて話して、というのを繰り返しました。今、私が話しているのは「来客中に不機嫌にならないで」という話だよ、家事や育児をしていないとか、あなたの行動が全部ダメだ、とか言っているわけじゃないんだよ、って。

マサヒロ:最初は、切り分けてもらってもいまいち理解できなかったんですよ。こんなに頑張っているのに自分のことをどうして否定してくるんだろう、って思ってしまっていました。でも、本当に何度も何度も、一つひとつ丁寧に説明してくれるんですよ。

僕、瞬間的には理解できないんですけど、とにかく貴ちゃんは時間をかけて、ブレずに、「今は何の話をしているのか、何が悪いのか、どうしてこの話をしているのか」と分解して説明してくれたんです。その内容も、貴ちゃんの主張はいつも芯が通っている。それもあって、言葉が入ってきやすいんですよね。

貴子:なんて男らしいエピソードでしょう(笑)!

一に会話、二に会話。夫婦は察せないから、会話をせよ

貴子:うちはすごく会話をする夫婦なんですよ。伝わってないと思ったら何度も説明するし、くだらない会話もする。私は会話こそが、夫婦生活で最も重要なことだと思っているんです。

――「言わなくてもわかるでしょ」と会話がだんだん減っていく夫婦は少なくないですよね。

貴子:私たちは、経営者とダンサーの組み合わせで8歳の年齢差があり、生きてきたベースがあまりにも違うから、話し合わなきゃ何もわからないんです。「明日、株主総会があるんだよー。」と話そうとしても、まず株主総会とは何か、そもそも株式会社とは何なのか、から始めなきゃならない。逆に、夫の話を聞くときは、「インスタレーション」とかダンス用語を使われたらちんぷんかんぷん。最初の頃はもう、人種が違う、もはや星が違う、異星人のような存在でした(笑)。

――異星人(笑)

マサヒロ:面白いですけどね。新しい発見がたくさんあって。

貴子:それと、私が最初の結婚で失敗した一番の原因は、「どうせ話しても大喧嘩になることだから、そんな無駄な時間は過ごさない」と徐々に話さなくなっていったことだと思っているんですね。

――もしかしたら、近い環境で過ごしている同士よりも、前提として「違う生き物同士」といった認識があるほうが、会話して意見を交換するのが習慣になりやすいのでしょうか?

貴子:そうそう、それはそうだと思います。前の結婚は経営者同士だったから、これくらいわかるだろう、わかってほしい、と甘えが出たんですよね。

マサヒロ:僕は昔、言わなくても察してよ、と思ってしまうタイプだったんですが、「話さなきゃ何もわからないよ」とは何度も言われましたね。

貴子:でも世の中ではね、察してよ、と思うのは女性のほうが多いんだよ(笑)。

マサヒロ:えっ!? そうなの?

――はい(笑)。女性のほうが「察してほしいのに何もわかってくれない」と怒って喧嘩、はよくありますね。

マサヒロ:知らなかった……(笑)。

貴子:私は二度と失敗したくないので(笑)、夫に対して話し合いから逃げるな、言わなきゃ伝わらない、エスパーじゃないんだから察せない、と、結婚当初よく言ってましたね。

後編に続く

川崎貴子さん×夫 マサヒロさん夫婦対談・後編「理想の妻・夫像を今すぐアンインストールすべき理由」

https://p-dress.jp/articles/1433

著書『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』、『結婚したい女子のためのハンティング・レッスン』や女性媒体での連載が大好評で、女性からの高い支持を得る川崎貴子さん。自身は一度の離婚を経て、今は8歳年…

◼︎川崎貴子さんのプロフィール

1972年生まれ。埼玉県出身。1997年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社(株)ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活用コンサルティング事業を展開。女性誌での執筆活動や講演多数。著書に『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)、『私たちが仕事を辞めてはいけない57の理由』(大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(KKベストセラーズ)、『上司の頭はまる見え。』(サンマーク出版)がある。2014年より株式会社ninoya取締役を兼任し、ブログ「酒と泪と女と女」を執筆。婚活結社「魔女のサバト」主宰。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は2万人以上。「女性マネージメントのプロ」「黒魔女」の異名を取る。10歳と3歳の娘を持つワーキングマザーでもある。

構成=朝井麻由美

この記事のライター

人生を自分らしく楽しむ大人の女性たちに、多様な生き方や選択肢を提案します。

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