怒りっぽい、怒れない自分を変えたいなら「アンガーログ」を始めよう

怒りっぽい、怒れない自分を変えたいなら「アンガーログ」を始めよう

「今日もカッとなってキレちゃった……」「また言いたいことをガマンしちゃった……」そんなふうに後悔することはありませんか? そんな「怒りっぽい人」や、反対に「うまく怒れない人」が“怒り”の感情とうまくつき合うための方法を、日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実さんに教えてもらいました。


■“怒り”の感情と上手につき合いたい

つい激しく怒ってしまい、後になって「あんなに怒らなければ良かったな……」と後悔。もしくは「あのときあんなことを言われたのに、何でちゃんと怒れなかったんだろう」とモヤモヤ。そんなふうに、“怒り”を上手にコントロールできないという人は少なくないでしょう。

“怒りの感情と上手につき合いたい”と思うのであれば、「アンガーマネジメント」が効果的です。

アンガーマネジメントとは、1970年代に開発されたアメリカ生まれの「感情理解教育プログラム」。最初は、DV(ドメスティックバイオレンス)や軽犯罪を犯した人などに向けて行われていましたが、今では、教育機関や企業など一般にも広く導入され、世界各国で浸透しています。

あのジャスティン・ビーバーやナオミ・キャンベルといった著名人たちが取り組んで話題になったことから、ご存じの方も多いかもしれませんね。

■怒りを感じるのは悪いことではありません

怒りをマネジメントするというと、「怒らないようになる」ことを想像する人も多いかもしれませんが、そうではありません。

「怒り」というのは、嬉しい、楽しい、悲しいなどと同じく人間にとって自然な感情ですから、怒りを感じることは決して悪いことではないのです。アンガーマネジメントでは、怒りをなくしたり、無理に我慢したりするのではなく、“怒りの感情に振り回されないようにする”ことを目指しています。

怒る必要のあるときには適切な怒り方ができるようになり、怒らなくてもいいことには怒らないですむようになることが目標です。

さて、このアンガーマネジメントには、「怒りが沸いたときの対処術」と「怒りにくくするための体質改善」のふたつのアプローチがあります。

「対処術」はカッとなったその場で即効性があり、「体質改善」は、スポーツなどと同じように長期的にトレーニングに取り組むことによってじわじわ効いてくるものです。このふたつを組み合わせることで、“怒り”に対して上手につき合えるようになっていきます。

今回は、もっともベーシックな取り組みである「アンガーログ」をご紹介しましょう。

■怒りを記録する「アンガーログ」とは

アンガーログとは、どんなことに怒りを感じたのか、怒りを記録することです。

専用のノートやスケジュール帳、スマホのメモ機能などを活用して、次のように、怒ったシチュエーションを書き留めてみてください。

<怒りの記録の仕方>
1.その場で、直感的に書く
2.怒りを感じるたびに書く
3.その場では分析しない

例)
8月7日
場所:職場
出来事:小川課長に「こんなこともできないの?」とバカにされた。
思ったこと:ちゃんと見てくれていないんじゃないの!
怒りの強さ:7

8月8日
場所:自宅
出来事:夫に「太ったんじゃないの?」と言われた
思ったこと:夫も太っているのにそんなことを言うなんてデリカシーがない!
怒りの強さ:6

■アンガーログで、怒りとの上手な距離感を保てるようになる

このように「アンガーログ」には、日時や場所、そのとき感じた怒りの強さ10段階のうちいくつかなどをメモしておきましょう。

何に怒りを感じたのかを浮き彫りにしたいので、単なる「こんちくしょう!」「バカやろう!」といった怒りの言葉は控え、具体的な言葉で書くように心がけてみてください。

このアンガーログは、書いている間にクールダウンできる効果があり、あとで読み返して分析してみて、「へえ、私ってこんなことで怒るんだ」「カッとなるときはこんなパターンがあるんだ」と、傾向や特徴がわかるようになります。

このトレーニングを続けていくことで、徐々に自分の“怒り”を客観視できるようになり、怒りと上手な距離をとることができるようになるでしょう。

アンガーマネジメントで心穏やかな日々を手に入れてくださいね。

『いつも怒っている人も うまく怒れない人も 図解アンガーマネジメント』書籍情報

いつも怒っている人も うまく怒れない人も 図解アンガーマネジメント
著者:戸田久実
発行:かんき出版
単行本:192ページ
発売日:2016年10月5日
価格:1490円

[公式サイト]
https://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761272081

著者 戸田久実さんプロフィール

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事。アドット・コミュニケーション(株)代表取締役。日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント。
立教大学卒業後、大手企業勤務を経て研修講師に。2008年にアドット・コミュニケーション(株)を設立。大手民間企業、官公庁などで「伝わるコミュニケーション」をテーマに、研修・講演を実施。対象は新入社員から管理職、リーダー、女性リーダーまで幅広い。講師歴は26年。登壇数は3000を超え、指導人数は10万人に及ぶ。
著書に『アドラー流たった1分で伝わる言い方』『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』(共にかんき出版)、『マンガでやさしくわかるアンガーマネジメント』(日本能率協会マネジメントセンター)などがある。

この記事のライター

人生を自分らしく楽しむ大人の女性たちに、多様な生き方や選択肢を提案します。

関連するキーワード


習慣

関連する投稿


美しい女性たちに聞く「淑女の心得」【猫川舐子】

美しい女性たちに聞く「淑女の心得」【猫川舐子】

私の考える「美しい女性」とは、人間らしさにあふれ、多様性に対する理解と寛容さがあること。これらの要素を持ち合わせる私の周りの素敵な女性たちに、美しくあるための「淑女の心得」について教えていただきました。彼女たちが理想の女性像を体現するために心の内に掲げるポリシーや、普段の生活で心がけていることをご紹介します。


「あの人、非常識!」とイライラする理由と怒りを抑える方法

「あの人、非常識!」とイライラする理由と怒りを抑える方法

「怒りっぽくて困っている」、反対に「うまく怒れないのが悩み」……怒りについての悩みは人それぞれ。ですが、よく考えたら怒りって何? 何で怒りの感情ってわくのだろう? 連載3回目は、「怒りのもとになる“べき”」について、日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実さんに教えてもらいました。


自分軸を見つけ、充実した人生を手に入れるための手帳術【長谷川朋美】

自分軸を見つけ、充実した人生を手に入れるための手帳術【長谷川朋美】

昨年から手帳のプロデュースを始めた長谷川朋美さん。人生の優先順位を順に叶え、自分らしい人生を手に入れるための手帳術をご紹介します。どれも長谷川さんご自身が実践していることばかり。具体的なので今日からでも取り入れて、進みたい未来に近づいて。


あんなこと言わなきゃ良かった……と後悔しないために。怒りを感じたら実践したいふたつの方法

あんなこと言わなきゃ良かった……と後悔しないために。怒りを感じたら実践したいふたつの方法

怒りに任せて、つい嫌なことを言ってしまい、後で「あれは本心じゃないのに」「あんなこと言わなきゃ良かった」と思っても後の祭り……。そんな事態を防ぐために取り組みたいのが「アンガーマネジメント」です。連載2回目は、「カッとなったときに有効な対処術」を日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実さんに教えてもらいます。


素敵なオトナになる! 今日から始める“夜活”のススメ

素敵なオトナになる! 今日から始める“夜活”のススメ

「夜活」という言葉をご存知でしょうか。「朝活」はよく話題になりますが、この「夜活」は耳慣れないという方も多いかもしれません。「終わりよければすべてよし」という言葉と同じように、1日をどう終わるかということが、毎日の充実度に大きく影響してきます。今回は夜活の心得とおすすめの夜活をご紹介します。


最新の投稿


友人知人に「友だちって何?」とメッセージしてみたら

友人知人に「友だちって何?」とメッセージしてみたら

『DRESS』1月特集は「トモダチってナニ?」。ときどき「大人になると友だちができない」という声を聞きます。友だちがほしいのにできない――そんな方は本特集にヒントがあります。友だち論や新しい友だちを増やせそうなスポットの紹介、友だちと一緒に過ごさないひとり時間など、友だちにまつわるあれこれを取り上げます。


僕が携帯電話を持たない理由【林伸次】

僕が携帯電話を持たない理由【林伸次】

大人になると友達を作るのが難しい……。そんな悩みを抱える人は少なくないようです。そもそも友達とは何なのか? 友達を作りたいとき、どう作るのか? 「DRESS」では1月、「友達」特集(仮)をお届けします。渋谷でbar bossaを経営する林伸次さんに「友達と孤独」をテーマに寄稿いただきました。


1月特集「トモダチってナニ?」

1月特集「トモダチってナニ?」

『DRESS』1月特集は「トモダチってナニ?」。今の友だちに満足している人も、友だちを増やしたいと思っている人も、今あらためて、友だちについて考えてみませんか。友だち論や新しい友だちを増やせそうなスポット、ひとりの時間など、友だちを再考するきっかけを提供します。自分が理想とする友だち関係をつくっていこう!


彼がもっと素敵に見える。女性が押さえておきたい男性用ドレスシューズの常識

彼がもっと素敵に見える。女性が押さえておきたい男性用ドレスシューズの常識

ビジネスシーンに最もふさわしいドレスシューズ(革靴)。一般的には、「黒の内羽根式のストレートチップ」のドレスシューズが最もクラシカルでフォーマル度が高いといわれます。ドレスシューズの正しい知識を押さえて、ビジネスシーンにふさわしい革靴選び、ケアをパートナーとふたりでしてみてはいかがですか。


ネットショッピングで失敗したくないなら「手持ち服と合わせたコーデ」を3つ以上考える

ネットショッピングで失敗したくないなら「手持ち服と合わせたコーデ」を3つ以上考える

ZARAのオンラインショッピングをしてみました。自宅で試着でき、さらに、あらかじめ考えておいたコーデを自宅で実際に着られるという、買い物の新しいスタイル。手持ち服×新しいアイテムでコーディネートを3パターン以上考えられたら即決OK、と決めています。皆さんも新しい買い物の形を試してみては。


おっぱい