別れを告げられた男性の心理。引き留めないのは、プライドが邪魔をするから 2/2
■自分の恋心にケリをつけたがる男性の心理
上記の彼女が彼の態度で大きく傷ついたのが、
・「縁を切るのは他人になること」と別れを大袈裟にする
というものでした。
「まるで別れたがっているように見えた」と言いますが、それは男性が自分の恋心に決着をつけたいからこその行動。決して彼女を拒否しているわけではありません。さよならを言われたのなら、今後好きでいても仕方ない。そんな気持ちを抱えています。
もともと、自分に自信のない男性は女性を追うことをしません。自分の気持ちが迷惑に思われる、疎まれることこそ男性が避けたいこと。どんなに好きでも、受け入れてもらえないなら手放さないといけない、と思うのですね。
目の前で連絡先を消すことは、諦めるという覚悟の現れ。「他人」を強調するのは、それだけ自分にとって別れが大きなものだというアピールです。そんな自分の態度を女性がどう受け止めるかで、女性の本気度を試している場合もあります。
上記の彼は、しつこく彼女の意思を確認することで、「本当は別れたくないんじゃないか」という最後の希望を探っていました。「あなたの好きにしていいよ」と突き放されたことで、さらにダメージを受けたのではないでしょうか。そこまでやらないと、自分の恋心にケリをつけられない。
諦めることを自分の中で決定づけるために、極端な態度に出ることもあるのですね。
■プライドが折れるのは痛みに耐えられないとき
そうやって彼女との別れを受け入れたけど、彼女の姿が自分の前から消えた瞬間から、男性は絶望感と喪失感に襲われることになります。本当に失ってしまったんだという現実は、自分を愛してくれる人が消えただけでなく、自分も愛情を向ける相手がいなくなってしまったことのつらさを突きつけます。どうしても、別れたくないとは言えなかった。言えば彼女を困らせるし、拒否されるに決まっている。
だから、この結末しかない。
そう思っていても、痛みに耐えられないから、後で未練がましい言葉を送ってしまいます。女性からすれば、「何を今さら」と感じるでしょう。
ですがこのSOSこそ、男性の最大の「愛してる」であることも、また事実です。別れを先に決めた方は、相手に伝えた後は楽になります。悲しいけれど、それはもう乗り越えた後。別れを口にするときは、もう先に一歩進んでいる状態です。
ただし、言われた側はそう上手く気持ちを切り替えられません。彼女の前ではこらえたけど、いざひとりになると後悔の念しか湧いてこない。本当は、付き合ってくれたことに感謝もしたいし、まだ好きだと伝えたいけど、それ以上に失ったつらさに感情にとらわれてしまう。
だから、ここでやっと自分を捨てたことを恨むような言葉が出てきたり、仕方ないと自分を納得させようとする言葉が出てきたりします。裏にあるのは、「助けてほしい」という願望です。男性のプライドが折れるのは別れ話の最中ではなく、その後、絶望感と喪失感に襲われたとき。
痛みに耐えられなくなってやっと、自分の本音と向き合うことになります。
■別れの重さはお互い同じだと心得る
どんな人であれ、3年という決して短くない期間を一緒に過ごした相手には、愛情もあるし関係に愛着も感じるでしょう。別れ際の態度が自分の想像通りでなかったからといって、「好かれていなかったんだ」と決めつけるのは間違いです。あなたがつらい分、男性の方だって痛みを覚えます。別れの重さはふたりとも同じです。
表面的な態度だけ受け止めて、「私と別れても平気そうだね」なんて嫌味はくれぐれも口にしないでくださいね。それは男性のプライドを大きく傷つけるだけでなく、あなたへの愛情すら蔑ろにされること。覚悟を決めて別れ話をするなら、お互いに「ありがとう」と言えるような、まっすぐな気持ちで向き合ってください。
別れた後の男性の未練については、自分の気持ちを見極めた対応が肝心です。よりを戻すつもりがないなら、中途半端な気持ちで応えないこと。改めて良い関係を築きたいと思うなら、全力でその手を掴むこと。恋愛はいつだって自己責任です。
誰のせいでもない、ふたりで作り上げていく関係なのだと、改めて思い出してみてください。