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ダイエットの「我慢」「辛い食事制限」という考え方は今すぐ捨てる【森拓郎】 2/4


――たしかに、ダイエットの失敗談でも「カロリー制限や食事制限を気にしすぎて、逆に食事のことしか考えられなくなってしまった」という方もいるようです。摂食障害になった、なんて話もありますね。

こういう摂食に問題を抱えないためには、一度正しく太ってもらうことも大切ですよ。

――書籍の中にも「減らしてやせないなら、増やしてみる!」と書いてありましたね。

体重が増えても減っても、動じずに「こうしたから増えたんだ」とか「これだから減るんだ」とかっていう自分の体をコントロールする感覚が必要なんです。

「こうしたら、こうなるんだ」っていう自分の体で起きていることが体感できれば、体重が増えても心は動じません。こうなると、痩せてきたところで体重が停滞したときに、「それじゃあ食事量を増やしましょうか」という指導も、すんなり受け入れてくれます。

――体重を気にする方にとって、そのアドバイスは受け入れ難いんじゃないですか?

「そんなことしたら太っちゃうじゃないですか?」って普通の人は言いますね。でも「痩せるために太るんですよ」という指導を理解してもらわないといけない。

ほとんどの人が、食べすぎて体重が増えれば脂肪が多くなって、食べなくて減れば脂肪が少なくなっていると思っちゃう。でもそんな短期間で、脂肪の増減による体重の変化はほとんど起きません。大半が水分や、食べ物自体の重さによって起きているんですよ。

昨日よりも太っているという人がいますが、これは、ただむくんでいるだけ。もし昨日より体脂肪が増えていたとしても、それは何十グラムとかのレベルでしかなくて、昨日よりも1キロ、2キロも脂肪が増えることなんて生理学的にあり得ません。脂肪1キロあたり7200キロカロリーもあるのに、あなたはどうやって7200キロカロリーを合成したの? って話になるんです。

■外食や会食が多いなら、まず環境を変える努力をすること

――仕事や友人との付き合いで、外食や会食などが多い方は、自分で食事をコントロールすることが難しいのかなと思います。森さんはこのあたりをどう考えていますか?

その人の環境ってものすごく大事だと思います。

例えば「禁煙」の話ですが、たばこをやめられない人って、たばこ吸う人ばかりが周りにいたりするんです。飲み会に行けば、周りの人たちはたばこを吸うし、自分も酔っぱらうと吸いたくなっちゃう。そういう環境の悪さってありますよね。

こういったことが食事でも同じようにあります。お酒を飲むことが大好きな人たちと付き合っていたら、お酒を飲む回数も、飲み方も同じようになる。食べることが大好きな人が周りに大勢いたら、食べるものの種類を自分で決めることは難しいですよね。

だからこそ、自分がいる環境を変えていくことは、時間をかけて取り組んでいかなければいけないと思います。

――とくに仕事上の付き合いだと、変化を起こすのは厳しそうです……。

最悪、仕事の種類を変えるとかね。ただ、どうしようもないってときには、ベターな選択をしていかなければいけません。

お酒を飲むんだったら、「普通の醸造酒よりも蒸留酒にしましょう」とか「おつまみを、たんぱく質のものにしましょう」とか。こういうことしかできなくなってくる。

ベターな選択肢をとっていれば、まったく気をつけていない人よりは結果を出せると思います。ただ、環境をしっかり変えている人と比べると、結果を出すのは難しいと思いますよ。やらないよりはマシってことです。

毎日お酒を飲むわけではなければ、他のところで調整すればいい。

ただ「毎日お酒を飲むような仕事だから仕方がない」って言われたら、それはもう時間かけて環境を変える努力をしていくしかない。僕のお客さんで飲食店を経営している女性がいます。毎日お酒を飲まなきゃいけないし、仕事が朝に終わって、起きるのが昼すぎ。夕方くらいにトレーニングしに来られて、そこから夜仕事するって人なんですけど、やはり結果が出るのに時間がかかっています。

■我慢するダイエットが、ストレスを生み出す

小林航平

株式会社DRESS代表取締役/ウェブメディア『DRESS』編集長

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