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いろんな企画がいっぱい!イベント銭湯に行ってみよう【銭湯日記Vol.6】

日常の生活に寄り添う銭湯ですが、お客様にたくさん来てもらうために実はいろんなイベントを企画しています。銭湯をキーワードに情報を集め始めると、その意外な多さと多様さに驚きます!興味のあるイベントに一回参加してみるのはいかがでしょうか。

いろんな企画がいっぱい!イベント銭湯に行ってみよう【銭湯日記Vol.6】

みなさんこんにちは。東京は少しずつ暖かくなり始めました。春が近づいています。昨夜も道を歩いていたら、沈丁花の匂いがただよってきて(沈丁花の匂いが大好きなもので)暗い夜道を徘徊してしまいました。職務質問に引っかからなくて本当に良かった。

暖かくなれば、お出かけが億劫じゃなくなりますね。そう、銭湯に出かける絶好の季節がやってきました。予定のない休日。まだ明るい昼下がり、銭湯に行って思い切り手足をのばし、頭のてっぺんからつま先までピカピカにきれいになった身体で天井が高くて開放感たっぷりの湯船でゆったり。あったまった後に、汗をたっぷりかいてカラカラの身体に水分補給(正確には水分補給にならないけど、この際ビールも含む)。

地球最大の柑橘類が、お風呂に浮かぶ!?

銭湯というと日常の暮らしに密着したイメージがありますが、最近の銭湯は趣向を凝らしてお客様に楽しんでいただけるよう、様々なイベントを企画しています。その一つが「幸せの黄色いばんぺいゆ」。ばんぺいゆ(晩白柚)というのは柑橘類の一種で、ザボンの一品種と言われています。

日本では熊本が特産地として知られていますが、非常に栽培が難しく、生産できる地域も狭いため、本当に希少な果物です。実際、食べたことある!という人の方が少ないのではないでしょうか。だいたい一個が1.5kgから3kgくらいあり、人の頭と同じくらいの大きさです。

この大きな大きな柑橘類が、湯船にいくつもぷかぷか浮かんでいるさまを想像してみてください。「なんだこりゃ?」って思いますよね。未知との遭遇感すごい。私も想像しただけで楽しい気分になったので、実際に確かめなくては!と思い、行ってまいりました。

日本各地の銭湯でこのイベントは2月末〜3月上旬に実施されていたのですが、私が行ったのは東京の荒川区にある銭湯です。

一軒めが「梅の湯」。ここは2016年9月にリニューアルオープンしたばかりの真新しさが残る銭湯です。暖簾に染め抜かれた梅の花も可愛らしいです。

入口で靴をロッカーに入れて階段を上がると(エレベーターもあります)、二階は開放感いっぱいのフロント兼休憩所。既に上がったお客さんが思い思いに飲み物を飲んだり、くつろいだりしている中、印象的だったのがお子さんの数が多いこと。

銭湯ってお年寄りしか利用しないと思っていたけど、さにあらず。しかもみんなマナーが良いお子さんたちです。おとなしく順番を待っていたり、フロントのおかみさんに両替をお願いする時などもきちんと敬語でお願いしていて、とても可愛らしかった。

お風呂は都内初という高濃度水素風呂(アンチエイジングが期待できるそうです!)が売りで、一番大きい浴槽でした。10人は余裕で入れる大きさです。四角い大きな浴槽にぷかぷかと大きなばんぺいゆが7〜8個浮いている姿はなんともユーモラス。

お湯につかって気持ち良さそうなお客さんの間を縫うようにして、水流に乗ったばんぺいゆたちも気持ち良さそうにぷかぷか泳いでいました。宮沢賢治の「やまなし」を思い起こさせる光景でした。

「これなあに?」
「ばんぺいゆって言うんだってー」
と言う親子の会話を微笑ましく片耳で盗み聞きしながら、あったかいお湯を頂いて参りました。

梅の湯さんはオリジナルグッズも作っていらして、私はのれんと同じデザインのTシャツを買いました。可愛い!

ちなみに男性用はネイビーの地色に白で「梅男」と買いてあるデザイン。ペアで着てくれる男性募集中。

梅の湯さんの外観。玄関から漏れ出る灯りが暖色系で、ホッとする佇まいです。

看板に燦然と輝くばんぺいゆの文字。誇らしげ。わかるよ。

二軒めは日暮里にある「齋藤湯」さん。こちらも2015年4月末にリニューアルされたばかりということで、明るくきれいな銭湯なので、女性一人でも入りやすい銭湯です。

ご主人はリニューアルにあたり、「湯屋らしくお湯にこだわった」そうです。サウナや岩盤浴の設備を入れることは選ばず、浴槽のお湯も蛇口から出るお湯も全てお肌に優しい軟水を使用しています。また、お風呂の種類も血行がよくなるため最近人気の人工炭酸泉のほか、ジェット、寝湯、電気風呂、露天シルキー風呂(毛穴の汚れや老廃物を細かい気泡が優しく取り除いてくれる)、高温風呂、水風呂と大充実です。どのお風呂から入ろうか、迷ってしまいそう…。高温風呂以外はお湯の温度もマイルドで、お子さんと一緒の方もたくさん見受けられました。

浴槽に浮かぶばんぺいゆをお湯の表面で優しく転がしたり、両手で抱えて匂いをかいでは癒されたりと、それぞれにばんぺいゆ風呂を楽しむ姿が印象的でした。

ちなみに私は気持ちよくあったまってリラックスしすぎたせいか、帰り道、逆方向の電車に乗ってしまいました。だいぶ行ってから慌てて乗り換えたことは秘密です(←秘密になってない)。

ちなみに、写真には写していないのですが、齋藤湯さんの入り口には「わ」と書かれた板が下がっています。江戸時代からの言葉遊びで、「わ」+「板」で、お湯が「沸いた」って意味なんだそうです。つまり営業中、ってことですね。銭湯豆知識。ちなみに営業時間外は「ぬ」と書いてあります。そう、お湯を「抜いた」、ですね。なんともお茶目です。

「幸せの黄色いばんぺいゆ」は、今年二回目の開催!

幸せの黄色いばんぺいゆ ポスター

去年も同じ時期に実施したこの銭湯イベント、元々は福岡の銭湯から始まったものなんだそうです。今年は更に日本各地のたくさんの銭湯が参加して、今年は埼玉、東京、福井、愛知、三重、大阪、そして本拠地福岡、11軒もの銭湯が参加されました。来年以降も是非たくさんの銭湯に参加して頂いて、大きくて丸く黄色い未知の物体に、湯船で歓声を上げるお子さんたち(心が子供の大人も含む)が増えるといいなあと思います。

いろんな企画目白押しの銭湯イベントに行ってみよう

今回ご紹介した「幸せの黄色いばんぺいゆ」は3月5日までの実施でしたが、それ以外にも各地の銭湯ではたくさんのイベントが実施されています。

例えば、東京都豊島区では3月11日(土)に銭湯ファッションショーなるイベントが実施予定とか…。銭湯に通うライフスタイルを紹介するファッションショーやトークショーを実施するとのことです。銭湯に通うライフスタイルって、ファッションになるのか…? それだけでも興味津々です!

池袋駅からものんびりお散歩できる距離にある、金剛院さんと言うお寺で行われるイベント。土曜日にお出かけがてら、いかがでしょう。

SENTO × FASHION

http://www.toshima1010.org/sentofashion/

ソメイヨシノ発祥の地でもある豊島区の銭湯の魅力を観光資源として、より多くの方に利用、活用していただくために、銭湯に通うライフスタイルを紹介するファッションショーやトークショーを、3/11(土)に金剛院で開催!

寒さが和らぐにつれて、気分もウキウキしてきます。春はもうすぐそこ。
新しい春色のワンピースを着て、あてのないぶらり散歩をしてみるのはどうでしょう?美味しいものや新しいカルチャーを探しに出かけるついでに、ぶらり銭湯もいいかもしれません。

銭湯はいつも、あなたをお待ちしています。


<店舗情報>
■梅の湯
住所:〒116-0011 東京都荒川区西尾久4丁目13−2
TEL:03-3893-1695
アクセス:JR田端駅前発の荒川土手行き(東43)バスに乗り、3分の西尾久二丁目バス停から徒歩2分
※と、Google Maps先生に指示を頂きましたが、JR田端駅からも歩けます。のんびり徒歩15分くらいです。
定休日:月曜日
営業時間:15:00 ~ 深夜1:00
※サウナは無料です
※リンスインシャンプー、ボディソープは設置されていて無料で使用できます

■齋藤湯
住所:〒116-0014 荒川区東日暮里6-59-2
TEL:03-3801-4022
アクセス:JR日暮里駅から徒歩5分
定休日:金曜日
営業時間:14:00~23:30
※リンスインシャンプー、ボディソープは設置されていて無料で使用できます

山口 イツカ

世の中にしあわせな気持ちになれる方法はたくさんありますが、運動が嫌いでも、手先が器用じゃなくても、お金持ちじゃなくても、仕事で失敗ばかりしちゃっても、簡単にしあわせな気持ちになれる、それが銭湯でのひとっ風呂。明るい昼間から贅...

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