軽すぎてびっくり! コートを買うならウール100%の「スーパーウール」素材もおすすめ
近年よく見かける複数の素材がミックスされたウールコート。DRESS世代の大人が選びたい、品質と価格のバランスがとれた、賢いコートの選び方をご紹介します。
最近、素材ミックスのウールコートをよく目にします。ウール100%のコートは重い? 化繊が入ったコートは暖かくない? 大人世代が選びたい、品質とお値段のバランスのとれた良コート選びについて考えます。
■コートの「混率」からわかること
たとえば、今シーズンのユニクロ「ウールブレンドビッグシルエットコート」は、毛31%、ポリエステル31%で7,990円、「ウールカシミヤチェスターコート」は、毛90%、カシミヤ10%で14,900円です。ウールの割合が高くなり、カシミヤが入ると、お値段は倍近くになりますね。
では、
(1)毛20% ポリエステル80%
(2)毛80% ナイロン20%
(3)毛80% カシミヤ20%
(4)毛70% アルパカ30%
の4種類のコートがあるとしたら、どのように考えたらいいでしょう。
まずは、コートによく使われる各素材の特徴を見ていきましょう。繊維素材は植物や動物を使った「天然繊維」と、人工的に作られる「化学繊維」に分けられます。また、本来「毛」というのは「羊毛」と「獣毛」のことをいい、羊毛はひつじ、獣毛はカシミヤ、アンゴラ、アルパカなどの毛のことです。しかし、一般的に「毛」や「ウール」は、羊毛のことを指すことが多いです。
<天然繊維>
羊毛……吸湿性、保温性に優れる。毛羽立ちが起こりやすく虫害が起きやすい。
カシミヤ……カシミヤヤギの毛。繊維が細く柔らかい。光沢があり保温性に優れる。
アルパカ……ラクダ科のアルパカの毛。柔らかく表面がなめらかで、光沢感とぬめり感があり毛足が長い。
アンゴラ……アンゴラウサギの毛。とても柔らかく保温性に優れている。毛が抜けやすく静電気が発生しやすい。
<化学繊維>
ナイロン……軽くて丈夫で摩擦にも強い。熱に弱く吸水性が低い。
ポリエステル……シワや型崩れに強い。吸水性が低く静電気が起きやすい。毛玉もできやすく汚れがつきやすい。
一般的に羊毛100%のコートだと、重くてゴワゴワしたものになりがちなので、羊毛に他の獣毛繊維や化学繊維を混ぜて作られたコートが多く出回っています。天然の獣毛繊維の割合が多くなるほど高級品になり、化学繊維が多く入ると値段が安くなります。
ですから先ほどの例では、(1)→(2)→(3)→(4)の順に高級品になっていくわけです。ただし獣毛の混率が高いと、お値段はたいてい50,000円オーバーになってしまいますので、コート選びのときは色やデザインはもちろん、混率と風合いとお値段のバランスをしっかりチェックして、品質の良いコートを見極めましょう。