耳を愛でるセックスのすすめ
耳はさまざまな愛で方と可能性を持つ部位のひとつだ。好きな人を目の前にして、乳首と性器だけをさわり、挿入しただけでセックスを終えるなんて、もったいないと個人的には思う。ここでは耳フェチの私が考える、して楽しい・されてうれしい耳の愛で方をお伝えしたい。
■人の耳が好きで仕方ない
子どものころからずっと、耳という部位に性的な執着心を抱いてきた。好きな男の子の耳のかたちをノートの隅にこっそりスケッチするのが趣味だった。耳のかたちは人によって大胆に異なり、自由な曲がり方をしている。顔や体とは独立した温度、白さ、柔らかさ、カーブ。それは神秘的で、とてもセクシーだと思う。
耳を愛でるのも愛でられるのも大好きだけれど、経験上、セックスで耳を十分に愛でてくれる人は少ない。ベッドの上ではいつも「耳を舐めて」とリクエストしている。今回は、そんな耳フェチの私が考える、して楽しい・されてうれしい耳の愛で方を書いていきたい。
■簡単にできる、耳の愛で方7選
1.耳の裏の匂いをかぐ
アメリカでは、運命の人を見つけるために、顔を見る前に耳の裏の匂いをかぐ「フェロモンパーティー」なるものがあるらしい。そのくらい、耳の裏にはその人の匂いが潜んでいるということだ。ベッドの上で耳の裏の匂いを嗅ぎ合うことは、互いを許し合うことに近い。人間を脱いで動物に戻った気分になれるのでおすすめ。
2.首筋から北上していく
首やデコルテは皮膚が薄いので、多くの人が快感を得られやすい部位だ。耳を舐めない人であっても、首筋にキスをする人は多いかもしれない。そのまま南下して乳首方面に到達するのが一般的かもしれないけれど、できればゆっくり耳のほうへ北上してみてほしい。スムーズに移行できるのでおすすめ。
3.耳のふちを舐める
耳は「さわる」よりも「舐める」との相性がいい。唇の温かさや柔らかさ、鼻息のリズムや湿り気から、相手の気配を総じて感じ取ることができる器官だからだと思う。単純な物理刺激というよりも、自分の気配を感じさせるという気持ちを込めて舐めてほしい。
まずは耳のふちをそっと咥えたり、舐めたりするのがおすすめ。耳の少しぷっくりした上部(耳輪)を舐めると気持ちよさそうにする人が多い。
4.耳の突起を優しく舌でつつく
耳の構造は女性器に似ていると言われている。外側からゆっくり舐めてクリトリスに到達していくクンニと同じように、徐々に耳の内側の小さな出っぱり(耳珠という部位)に到達していくのがおすすめ。舌先でつついたり、唇を当てたりしてみてほしい。
5.耳たぶを噛む
信頼関係があり、お互いに興奮しているときに限られるけれど、セックスにおいては多少の痛みが壮絶な快感を呼び起こすことがある。雰囲気が盛り上がり、息も絶え絶えになってきたら、耳たぶを噛んでみるのもアリだと思う。最初は少し歯を当てる程度でいい。相手の反応次第で噛んでみてもいい。甘いセックスに少しのスパイスを。
6.耳全体を口に含む
耳や口の形状によってはできないこともあるけれど、口を大きくあけて相手の耳のすべてを含んでみるのもいい。それ自体に刺激は少なくても、耳全体が他者のものになったような、自分と相手が不可分になっていく、セックスならではの感覚を味わえる。挿入中にするのが効果的。
7.息、喘ぎ声、言葉を聞かせる
耳はそもそも音を聞く感覚器官。音を制する者が耳舐めを制すると言っても過言ではない。乱れた息を、喘ぐ声を、何か思いのこもった言葉を耳元で聞かせてほしい。相乗的に興奮が高まり、ふたりのリズムが合っていく。随時息を吹きかけたり、耳まわりの空気を吸い取ったりするのもいい。
■耳を愛でるときに気をつけてほしいこと
1.相手の反応を見て
耳元で大きな音を聞くのが嫌いだったり、耳に唾液が入るのを怖がる人もいる。快感を得られない人も多いと思う。耳に限られた話ではないけれど、相手の反応を確認しながらやることがセックスの基本。
2.唾液の扱いに注意する
耳の穴の中をどろどろに舐められると、唾液が耳の中に入って、プールに入った後のような感覚になる。これを嫌がる人は多い。最初は耳の穴より耳のまわりを、唇や舌先、息や言葉で愛撫するのがいい。唾液問題は相手の好みに合わせるのがいいと思う。
3.他の動作と合わせる
耳は性器でも粘膜でもないので、そこだけを愛撫しても性的快感を得られない人が多い。だから合わせ技が有効だ。例えば性器をさわりながら、耳のふちを舐めながら、「可愛いよ」とささやく。挿入しながら、耳を噛みながら、漏れ出る声を聞かせる。他の部位の快感と相乗してどんどん気持ちよくなれるのでおすすめ。
■人の体を諦めないで
耳だけでも、いろいろな愛で方と可能性を持っている。それが例えば目だったら、鎖骨だったら、指だったら、どうだろう。好きな人を目の前にして、乳首と性器だけをさわり、挿入しただけでセックスを終えるのではあまりにもったいないと思う。
私たちはさまざまな感覚器官やツボ、穴、傷、シワを持っている。皮膚の下に息づく快感に耳を澄ませ、手や舌を差し伸べていくこと。相手の体、自分の体を諦めないこと。それによってセックスはどんどん最高になっていくはずだ。
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