ぷよぷよお肉を燃焼。むくみがちな人に合う“漢方ダイエット”
そろそろ夏だというのに、冬に貯め込んだ脂肪が取れなくて薄着の服装を自信を持って楽しむことができない。でも時間がなくて運動する時間がなかなか確保できない! という方は漢方ダイエットを試してみてはいかがでしょうか。今回も漢方専門家のさっち先生に来ていただき、ダイエットに取り入れたい漢方の考え方を教えていただきました。
目次
漢方でダイエット?
ーーわたし漢方(さっち先生が漢方アドバイザーを務める漢方薬局)さんでも、ダイエットの相談は多いですか?
はい。たくさんいらっしゃいますよ。季節柄か、5月の終わり頃から増えていますね。やっぱり皆さん夏前に体型のことは気になるみたいです。
ーー漢方を使ったダイエットに関しては、「痩せやすい身体づくりを漢方で。知っておくとトクする『体質別アプローチ』」でご紹介いただきましたが、改めてご説明いただけますか?
はい。そもそも太るというのは、体の中に貯め込んだ余分なモノをうまく外に排出できないために起こります。漢方は、代謝を上げて身体の中の余分な老廃物を対外にデトックスしていき、脂肪が燃えやすく痩せやすい身体づくりをサポートしてくれます。
ただ、太り方にも個人差があります。身体の中に余分に溜まっているものの性質により、漢方ダイエットの最短ルートは異なります! あの人がこの漢方を飲んで痩せたから私も……という考えは禁物で、体質に合わせたものを取り入れていかないと、かえって太ってしまうことも少なくありません。
漢方では太りやすい体質をいくつかのパターンに分けてアプローチしていきますが、今回は「水太り体質」の方へのおすすめアプローチを徹底解説していきます。
「痩せやすい身体づくりを漢方で。知っておくとトクする『体質別アプローチ』」
むくみやすく冷えやすい「水太りタイプ」ってこんな人
ーー具体的に、水太りしやすい体質ってどうやったらわかりますか?
漢方の考えでは、患者を「虚証」「実証」という、ふたつのタイプに分類して治療アプローチをします。ざっくり分けると、実証とは体力がある・がっしりしているタイプの方のことで、虚証とは体力がないタイプの方のことをいいます。まず、水太りタイプの方は「虚証」タイプの方が多いですね。
ーー確かに筋肉が付いていてがっしりしているというより、華奢な人が多い気がします。
実際そうなんです。また、水太りタイプの方は、そもそも体全体の水分代謝が落ちている方が多いので、ぽっちゃりとした太り方をし、筋肉にしまりがない体型の方が多いです。こういった方は太りやすいだけでなく、むくみやすい、冷えやすい、色白といった外見的特徴も持ち合わせるんですよね。
運動はしているのになかなか痩せられない、ぽっちゃりしていて体がよく冷える方は、水太りタイプの体質を持っていると考えていいです。
「水太りタイプ」の人が食事で気を付けたいこと
ーー具体的に漢方ダイエットではどんなことをするのですか?
漢方薬で代謝を助けるのはもちろんですが、他にも、食事も少し考えながら摂っていただくととても良いですね。
薬膳(漢方の考えに基づく食事療法)のアプローチでは、水太りの方はまず「冷えた体を温める」ことを最優先に考えます。
体を温めてくれる素材は、穀類、芋類、お肉の中でも特に羊肉や鶏肉などを積極的に摂ると良いですね。海老や鮭などもおすすめのたんぱく源です。
ーー身体を温める食材をなるべく摂ることが大事なんですね! 他に薬膳の観点で気をつけることはありますか?
あります。温めることの次に水太りタイプの方が気をつけるべきは、「体に貯め込んでしまっている余分な水分を外に出す」というポイントです。
水分代謝を促して水の巡りを良くしてくれる食材には、とうもろこし、あずき、はと麦などがあります。夏野菜も水巡りを良くするものが多いですが、身体を冷やしてしまうため、冷えやすい水太りの方は要注意です。
「水太りタイプ」の漢方薬での対策はこう考える
ーーここで本題なのですが、「水太りタイプ」の人にオススメな漢方ってどう選べば良いですか?
漢方薬は医薬品ですから、薬膳(食べ物)の強化版として使用していきます。そのため薬膳のアプローチと似てきます。
余分な水分を外に出していく! という観点では、水巡りをぐんぐん上げていく生薬が重点的に配合されている処方をチョイスします。五苓散、柴苓湯、防己黄耆湯などが、不必要な水分を外に出していく特徴を持ち合わせた漢方薬で、その方のより細かな体質に応じて最適なものをチョイスしていきます。
水分代謝をUPしていくと同時に、体を温めるという観点も同じく重要です。漢方では不足した「血」や「血」の巡りの悪さが冷えの原因につながることが多いので、その所見がみられる体質の方には血を補う処方を考慮します。
ーー確かに、先ほどの話と似ている気がします!
ですよね。そして当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)、加味逍遙散(カミショウヨウサン)、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)などがそうした観点で選ばれる漢方薬となります。
それぞれ性格が異なる漢方薬ですので、これも「水太り」以外に持ち合わせている体質に合わせて、相乗効果を出せる選び方をします。
漢方薬は医薬品であり強力です
ーー他に何か気をつけることはありますか?
ダイエットにもさまざまなサプリが出回っていますが、漢方薬はサプリとは違い「医薬品」です。実際の肥満治療にも用いられるものですから、効果はサプリより強力です。臨床的な効果も研究されています。
実際に内臓肥満型の糖尿病患者さんを対象に、防己黄耆湯を投与した大阪医科大学の臨床研究があります。漢方薬のほうが、運動療法に比べて、血清コレステロール値の低下作用や、内臓脂肪面積の減少効果、血糖値改善効果という点において効果的であったという結果が報告されています。こうした臨床データからも、漢方薬がいかに強力に肥満に効いていくかがわかります。
強力に効果がある分、体に合わないものを使うとかえって遠回りになってしまうリスクもありますので、漢方ダイエットを試してみたい方は、専門家に相談しながら行っていくことを強くおすすめします。
漢方のプロに相談を
今回もお話を伺ったさっち先生が漢方アドバイザーを務める「わたし漢方」のLINEアカウントでは、無料で妊活のための漢方相談を行うことができます。
忙しくてなかなか病院に行けない方でも、LINEのチャットで気軽に漢方に精通した薬剤師の先生に相談できるので、漢方でダイエットがしていきたい!という方は一度相談してみてください。
「わたし漢方ブログ」でも、ダイエットも含めた身体を健康に保つための漢方の情報を、日々更新しています。ぜひチェックしてみてください。
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