漠然とした日々、やるべきことは見つかるでしょうか【そまり百音の占い相談室】
『そまり百音の占い相談室』ではDRESS読者の方からいただいたお悩みに、西洋占星術や紫微斗数占星術、四柱推命、タロットなどの占いを用いてお答えしてゆきます。記事の最後には、応募フォームもありますので、悩み相談したいことがあれば、ぜひそちらからお申し込みください。
第2回目の相談は、都内在住のはるみみさん(40代女性/自営業)のご相談です。
漠然とした日々、やる気の出ることがないままです。
今後誰かの役に立てる仕事、やるべきことはみつかるのでしょうか
はるみみさん、この度はご相談いただきありがとうございます。
「不幸ではなく、むしろ恵まれている」とおっしゃる、はるみみさん。その言葉と現在お住いの地域から想像すると、これまでの人生でご自身のスタイルを確立され、経済的にも自立されている女性、というイメージが浮かびました。
おそらく物質面での不足はあまり感じていらっしゃらないかと推測されますが、「漠然とした日々、やる気の出ることがないまま」とあります。ご自身のことは自活できているからこそ、その先にある「誰かの役に立てる仕事、やるべきこと」といった社会貢献の道を、心が求めているのかもしれません。
いただいた生年月日と生まれた時間を元にして、はるみみさんの生まれ持った星を鑑定したところ、「なぜ、やる気が出ずにいるのか?」そのヒントを見つけることができました。
■占星術は、「ロマンチックなもの」ではなく「戦略的なもの」
はじめに、占い鑑定を存分に活用していただくために有益であろうお話をさせてください。
今回、はるみみさんの鑑定に用いたのは「占星術」です。占星術は、生年月日と生まれた時間から、はるみみさんがこの世に生まれた瞬間の星の配置を眺め、読み解く占いです。
そこに描かれた星たちのストーリーを読み解くことで、はるみさんの個性や人生の大まかな流れ、恋愛・仕事・金運といったさまざまな運勢の強弱を見ることができると言われています。
星、というと、なんだかファンタジックでおぼろげなイメージがあるかもしれません。でも、それは主に西洋の占いのイメージでして……東洋の占いでは、どちらかというと現実的なものなんです。
なぜかというと、古代中国の戦乱期に生まれ、占術=戦術として発展したものが多く、「この理不尽な世の中を、いかに生き延びるか?」という切実な願いが込められているから。そのため、自分の生まれ持った武器、得意なこと、苦手なこと、安泰な時期、危険な時期などを、リアルに察知できておもしろいんです。
特に、生まれてきた意味がわかると言われる「紫微斗数占星術」は、占い大国・台湾で大人気の占い。これは、よく当たるといわれる3つの占いを結集させたもので、具体的には、
・西洋占星術(宇宙の星読みから生まれた、精神的な占い)
・四柱推命(自然の理から生まれた、現実的な占い)
・インド占星術(輪廻転生などインド哲学から生まれた、カルマや因縁がわかる占い)
をドッキングした、ハイブリットな占いです。そのため、性格や運勢だけではなく、「はるみみさんは何を実現するために、この世に生まれてきたのか?」「クリアしておきたい課題は何か?」といった奥行きのあるお悩みに対して、羅針盤のように進むべき方向性を示してくれます。
さらに、占いのレッスンでもお伝えしている、もっと本質的なことを言ってしまうと……「星の数=欲望の数」だったりします。欲望といってもギラギラした意味ではなく、「あなたは何を重んじ、何を求めているか?」という意味。
だから、命盤(命の羅針盤、ホロスコープ)の中で、星が多く集まっているところを見れば、人生において強く求めているところやこだわりたい点がわかりますし、星が少なかったり全く入っていないところがあれば、その分野にはそれほど興味がなかったりこだわりがなかったり……という傾向がわかります。
なので、人生という限りある時間の中で、何に重心を置いてがんばれば満たされるかがわかり、同時に、妥協してもよいところは何なのかもわかるんですね。すると、何かを選択するときに迷うことが少なくなりますから、天から授かった命を有効活用できる素晴らしいツールだな、と、個人的には考えています。
星占いで読み解く「星」のイメージをなんとなく想像していただけたでしょうか。なぜ私が冒頭から占星術について熱くお伝えしたか、ここらへんも、あとで重要になってくる……ということだけ、頭の隅に入れておいていただけたらと思います。
以上をふまえ、はるみみさんの「やる気が出ない原因」や「どうしたら人生の満足感を上げるためのポイント」、「誰かの役に立てる仕事、やるべきこと」について考えていきましょう!
■「不幸ではなくむしろ恵まれているとおもいますが、漠然とした日々、やる気の出ることがないままです」
はるみみさんの命盤を拝見すると、自分の本質をあらわす「命宮」というところに、主軸となるふたつの星が入っています。
戦略家で、デリケートな精神を持つ星が出ています
ひとつ目は、「天機星」(てんき-せい)という星。
天の機密をあらわす「賢者」の星です。時代にフィットする最新情報をキャッチすることや、それらを元に、機知に富んだアイデアを生み出すことが得意だと言われています。
中国神話の封神演義で例えるなら、太公望の星と言われています。
太公望は釣りが得意で、若い頃は「働きもせず、釣りばかりをして!」と妻に怒られていました。でものちに釣りをしているときに王様と出会い、とんちの聞いた問答の末、王様にとても感動されました。やがて王の参謀役として大活躍、大出世を果たした人物なんです。ただ釣りをして遊んでいた風来坊ではなく、時機が来るのを待ちながら、戦術を練っていたんですね。
そこから連想して、現代ではITやインターネット、流行、マスコミやメディアに強い星、というイメージがあります。戦略家であり、SNSやブログでの発信に親和性が高いので、うまく波に乗ったときには第一線でご活躍されていたりします。
そしてふたつ目は、「太陰星」(たいいん-せい)という星。
こちらは、月のように繊細で美しい星で、個人的には「かぐや姫」のイメージです。月が日ごと満ちては欠けていくように、デリケートな精神性を持っています。この星をもつ女性は、女性らしさや母性を発揮している方が多く、清らかなものや厳かで崇高なもの……芸術全般、音楽、占い、宗教学、神秘的なものを愛する傾向があります。
法則性のしっかりとしたものに安心する方も多いのが特徴ですね。クラシック音楽で例えるなら、バッハのようなバロック音楽が連想されます。教会音楽やコーラスなどが崇高な雰囲気で規則的ですし、そこから発展して、ヘビメタやヴィジュアル系などの世界観を好む人も多いです。
コツコツと成果を積み上げていく仕事っぷりが評価されやすい
一方、はるみみさんの場合は、この太陰星に化科星という知性の星がふたつも寄り添っていることが特徴的です。知的好奇心が強く、学ぶことが好きだったり、難しい試験や面接に受かりやすかったり、という作用がプラスされます。ですので、言葉の韻が美しい文学や詩歌、ロマンチックな音楽や絵画などに触れることで癒されるかもしれません。
命宮には、その他にもふたつの星が入っています。月夜が似合う、高貴で聡明な人物をあらわす「天鉞星」(てんえつ-せい)と、厭世的で空想や哲学することを好む「地劫星」(ちごう-せい)です。
天鉞星は吉星であり、賢さや威厳が宿ります。
はるみみさんは、仕事を表す星にも天鉞星と双子の星である「天魁星」(てんかい-せい)がありますから、仕事面での活躍が期待される宿命をお持ちです。
堅実でコツコツと積み上げていくような仕事っぷりが評価され、人から尊敬されるようなポジションを得やすくなっています。目上の人からも可愛がられやすいのではないでしょうか。人を教え導く立場になるとか、得意分野を生かした職人のような仕事で才能を発揮しやすいでしょう。
いつもなんとなく心が寂しい気分になりやすい
気になるのは、3つの凶星の働きです。まず、命宮に地劫星があること。その真向かいにある遷移宮(第一印象・社会的に人と接するときの顔を表す)には、「天空星」(てんくう-せい)と「陀羅星」(だら-せい)があることです。
天空星と地劫星は、双子の星です。このふたつが、命宮と遷移宮という大事なところにある場合、強く働きます。天空星と地劫星は「虚妄」という意味がありますから、物事を悲観的に捉える傾向が出てきたり、物質的に恵まれたとしても、いつも心がなんとなく空っぽで寂しいような気分になりやすかったりします。
その影響により、神秘思想や占い、オカルト、スピリチュアルなものや心理学など、目に見えない世界に親和性が高くなるのも特徴です。
孤独感に悩まされやすい
そして、陀羅星。この星は、牙のようなイメージの「トラブル」の星です。人の指示に従うのが苦手となるため、自営業に向いています。そして、荒っぽいやり方や強い語気になっていないか気をつけることで、災いを防ぐことができるでしょう。
正しさを主張して論破することも摩擦を生みやすくするため、どうしても譲れないところ以外は、相手を立てて妥協し、歩み寄ることが大切になります。その他としては、骨や歯のトラブル、孤独感に悩まされやすいといった作用があります。
人生を豊かにするものは、「対人関係における学び」と「知恵を多くの人にシェアすること」
こうしてお伝えしていると心配にさせてしまうかもしれませんが、この星、マイナスなイメージしかないわけではありませんよ。陀羅星という星の名前に注目してみてください。陀羅星の「陀」は阿弥陀如来をあらわし、「羅」は羅刹天という煩悩を断ち切る神様に通じます。
イメージするなら、インドの哲学者「仏陀」がわかりやすいかもしれません。
簡単に説明させてください。
というストーリーです。
なんとなく、はるみみさんのご相談内容とリンクしていませんか? はじめのほうに占星術について語らせていただいたのは、これらの星を総合すると、「占いなどに興味を持ちやすいのでは?」「適性があるのでは?」と感じたからです。
はるみみさんが人生を満ち足りたりたものにするためのキーワードは、「対人関係における学び」や「神秘的な世界に触れること」、そして「そこから得られた知恵を多くの人にシェアすること」です。
他には、旅行や出張、引越しなど、安住の地から離れた場所でさまざまな価値観に触れることもオススメです。哲学したいとき、リフレッシュしたいときにぴったりのリラクゼーションになるでしょう。気をつける点があるとしたら、治安の良くない地域やケガにはご注意いただきたいことです。でも、持って生まれた機転の良さが働きやすいため、大事に至る心配は少ないでしょう。そして、さまざまな人生経験から得られた教訓や対処法が、自分自身の財産となり、人のために役に立つこととなるはずです。
■2022年が大きなターニングポイントになりそうです
最後に、時期的なものを見てみましょう。
まず影響力の強い10年運というスパンで見ると、ちょうど42歳から51歳まで「お仕事から得られる学び」がテーマになっています。10年間の中でも、後半の5年間(47歳から51歳まで)のほうが、やりがいのある仕事が見つかりやすいでしょう。
なんと……昨年(2018年)からちょうどその時期ではありませんか! そういう流れに入ったから、今回ご相談いただいたお悩みが出てきたのかもしれませんね。
1年ごとの運気も見てみましょう。
まず、大きなターニングポイントとなりそうなのは、2022年。
この年は、12年に一度の命宮にめぐってくる年で、仕事がテーマの10年間の最後の1年とも重なります。次のステージに進むために環境が大きく変わりやすい年ですから、そこに向かって昨年あたりから心境の変化が始まっているかもしれませんね。
今年2019年は「現状を打破する力」が高まっていますから、冒険に出かけるかのように、いままで経験したことのない場所や学んでみたかった分野へチャレンジするのにぴったり! そうやって未知のロマンを開拓することで、今後のライフワークのヒントが見つかりやすくなるでしょう。
古典芸能や雅な芸術文化に触れることでもひらめきをもらえます。
人材育成や作品を生み出すこと、より快適な住居を探すことも開運につながります。2020年は恋愛と仕事がテーマ。誰かの役に立てる仕事が何なのか、今後のライフワークとなるものが、はっきりと自覚できるような時期です。職人のようにオリジナルの技術やスキルを磨くのも◎。
また、外出先での素敵な出会い、仕事がきっかけで恋愛が生まれるなど、心ときめくロマンスも期待できます。2021年は友人知人との関係がクローズアップされそうです。人間関係が広がりやすく、人気商売であればファンや顧客が拡大しやすい時期でもあります。今後のはるみみさんにとって必要なものと要らないものとがくっきりと色分けできるタイミングですから、断捨離をして、環境を心地よく整えるとよいでしょう。
そうしてスッキリと軽やかになったら、先ほど触れました2022年という大きなターニングポイントをスムーズに迎えることができるはず。
まとめますと、生まれ持った星から拝見したところ、そのモヤモヤした気持ちはあくまで幻想と言えます。はるみみさんがその空虚なモヤモヤに惑わされることなく、興味のあることや未経験のことにどんどんチャレンジすることが、新たな生きがいを見つける上で、とっても大事なアクションです。
はじめから大きな変化を起こす必要はありません。髪色をちょっと変えてみるとか、いつもと違うメニューを頼んでみるとか、読んだことのないジャンルの最新刊をチェックしてみるとか……頭ではなく、五感が「欲しい」と望んでいるもの、ワクワクするものを選ぶように、心がけてみてくださいね。
そういうことは既にやっているよ、という場合は、余計なものを削ぎ落としていくやり方がいいかもしれません。必要最低限のものだけをもってキャンプをしたり、携帯の電波も届かないような自然の中に身を置いたり、日本語の通じない国や知らない地方へ行ってRPGのように冒険を楽しんだり。極限の中でこそ生まれる悟りのような感覚が、はるみみさんに刺激的な感動を与えてくれるかもしれません。
以上が、今回のご相談へのお返事となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
はるみみさんの情熱に火をつけるものが見つかり今後の人生を思いきり楽しめますように、お祈り申し上げます。
そまり百音
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