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ネットの仕組みを学んで「トラブルに強い人」になる

「家で働く」人やひとりで起業した人は、インターネットの設定や問題解決など、自分でできるようにしていたほうがなにかと便利。イラストレーター/アートディレクターの兎村彩野さんの連載「家で働く。」第3回目では、ネットの仕組みを学ぶ方法とそのメリットを詳しく綴ります。

ネットの仕組みを学んで「トラブルに強い人」になる

「家で働く」が今までよりもしやすくなってきた理由のひとつに、インターネットの普及があると思います。

スマートフォンの普及や、インターネット回線の設置をサポートしてくれるサービスが増えたことで、インターネット普及率は格段に上がりました。

「パソコンとネット回線があれば家でできる仕事」は飛躍的に増えました。仕事を発注する企業とのやりとりもE-mailやチャットアプリなど、インターネットを使ったサービスの利用は日常的になっています。

■ネットの仕組みを知るメリット

「家で働く」環境をどんどん快適にしてくれるインターネット。しかし、インターネットがとても手軽な存在になったことで、根本的な仕組みをわかっている人は昔よりも少ないように感じます。

たとえば、企業の場合、社内にネットワークを組む専門の人がいたり、セキュリティを管理をする部署があったり、IDやパスワードを管理する部署があったりと、実際に自分で設定をしなくても、専門のサポートを受けられることもあります。

「家で働く」人やひとりで起業した人は、インターネットの設定なども自身で責任を持ってしなければいけません。外部にお願いすることもできますが、毎回お願いしているとコストがかかります。基本的な設定は自分でできるようにしていたほうがなにかと便利です。

■知らないと問題に発展することも

ECショップやオンラインの販売サービスを運営する場合、お客さまと直接取引をすることが多く、回線トラブルでメールが使えなくなったりすれば、信用問題に発展します。

基礎知識があるとトラブルが起きたとき、原因がパソコンなのか、回線なのか、サーバーなのか、相手の誤操作なのか、予想することができ、焦らずにひとつずつ検証することができます。速やかに問題解決することにもつながります。

■ネットの仕組みをあえて本で学ぶ

インターネットはとても便利な仕組みです。コミュニケーションだけでなく、大きなデータを互いに交換したり、複数の人で情報を効率よく共有できます。また、オンラインにいる時間がずれている仲間と、お互いのペースで作業ができる良さもあります。

「家で働く」をしようと思うとき、インターネットの仕組みを学ぶことで、トラブルに強い人になれます。これはどんな職業の人でも、知らないよりは知っていた方がいい知識なので基本だけでも、一度は時間をとってじっくり学ぶのがオススメです。

総務省HPにはインターネットの仕組みを紹介したページがあります。

わかりやすくまとまっているのですが、初めて読む人には専門用語も多く、少し難しく感じます。

■「ネットに強い人」になれる本

本を何冊か読んで覚えるのも良い方法だと思います。検索するとテキストでまとまった情報はありますが、イラストが多い方が理解しやすいです。

私が手元に置いていて、よく説明に使う本は『NHK ITホワイトボックス 世界一やさしいネット力養成講座 「ネットに弱い」が治る本』と『「パソコンとケータイに弱い」が治る本』です。

NHK ITホワイトボックスシリーズはレイアウトやデザインがキレイでとても読みやすく、字が大きめなので読んでいて疲れにくい本です。

2009年刊行と10年近く前の本ですが、使い方ではなく本質的な仕組みがよくまとまっている良い本なので、2019年版が出たらいいのになぁと願っています。

■トラブルを想像し、解決に近づく力をつける

メールアドレスの仕組み、IPアドレスの意味、wwwとは何か、検索エンジンの仕組み、データの伝わり方。普段何気なく仕事で使っている仕組みを知ることができます。

仕組みを知ることでトラブルを想像する力がつきます。トラブル時に、どんな単語で検索すればトラブルを解決する記事にたどり着けるかも考えられるようになります。

トラブルを解決する検索能力はとても大切で、そのためには一定の専門用語を知っている必要があります。逆に検索できるようになると、同じ状況が起きた人がオフィシャルのスレッドにまとめてくれているケースも多く、自分で解決できることも増えます。

Appleのサポートページの例
検索でエラー内容を調べることができるので便利です。他のOSでもこういうサポートサービスは多いので活用できます。

専門家になる必要はありませんが、基本の仕組みを知っていることは決して無駄ではないので、たまに自分のために勉強してみるのも良いことだと思います。

兎村彩野

Illustrator / Art Director

1980年東京生まれ、北海道育ち。高校在学中にプロのイラストレーターとして活動を開始する。17歳でフリーランスになる。シンプルな暮らしの絵が得意。愛用の画材はドイツの万年筆「LAMY safari」。

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