【残る服、残らない服】選ぶときも着るときも幸せを感じる服選び 3/3
■アイテムごとに、買い方を変える
安いものを大量に買い、どんどん処分&購入を繰り返すファッションライフ。
質の良いものを少数精鋭で買い、じっくり買い替えずに着るスタイル。
どちらがいいのか? との問いに実は正解はない。
人それぞれ考え方もライフスタイルも洋服・ファッションへの興味も異なるからだ。
そして私は上記のどちらかを二者択一する必要もないと思う。
コートやジャケットなど適切な手入れをするとずっと着られるアイテムは後者の選び方。
夏のサンダルやカラフルな小物、形に流行が出やすく膝が出て傷みやすいパンツなどは前者の選び方。
逆に「コートこそ、毎年流行の形を着たい!」という人は、コートを前者の選び方にしたってもちろんOK。自分の考えでアイテムごとに選び方を変えていいのだ。合理的に考えよう。
コートの記事で登場したUNTITLEDのウールのコート。これも10年以上着ている。白という汚れる色にも関わらず、クローゼットに生き残っている。日本の老舗アパレルの服の質の良さを着るたびに感じる服。
■インスタ映え、高見え、を忘れよう
昨今では、いわゆる「高見え」という基準が、自分自身の着心地より「毎日違う服を着なければいけない、高級品に見える服を着なければいけない」と思う風潮をさらに煽っているのではないかと思う。高級ブランドのバッグのレンタルビジネスまで登場している。
ファッション選びにおいて、軸が「他人の目線」である限りはどんなにたくさん買っても、どんなに高級ブランドを買っても決して心は満たされない、そんな危険がある。軸を「自分自身の幸福度」に置くことにより、きっとそのスパイラルから抜け出せるはずだ。
流行やトレンドを思う存分ワンシーズン楽しみたい、と思って買ったプチプライスな小物たち。
ちょっと飽きそうな派手な色や素材のバッグたち。
こういったものを適宜投入することで、服の枚数を増やすことなく、ワンシーズン、自分自身がずっと新鮮な気持ちでコーデが楽しめる。
■キラキラした気持ちになる買い物をしよう
きっと長くは付き合わないだろうな、と最初から思う恋を始めることほど女を消耗させるものはない。
逆にずっと長く一緒にいようと思って始める恋ほど女を幸せで満たすものはない。
次々と使い捨てる服、長く愛する服。そこにはそれと同じような大きな隔たりがあるのだと思う。
女は「新しい服」そのものが欲しいのではない。
服によってもたらされる、まだ見ぬ自分と新しい時間と新しい人との出会いを夢見ているのだ。
だからこそ、自分自身が消耗して疲れるような服の買い方を避けるべき。
高いか安いかでなく、一瞬一瞬が、温かでキラキラする気持ちに満たされる、そんなお買い物を。
そして眺めるだけで幸せな気分になれるクローゼットを、一生かけて少しずつ構築しよう!