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「家で働く。」――暮らし方の選択肢を増やす連載始めます 2/2


私の特技は「家で働くこと」です。小さな経済と小さな家庭を組み合わせ、無理のない範囲で自立する。得意なことや楽しいことを商いにし、なんとかご飯を食べて、家賃を払っていく。そしてその暮らしを続ける。

ちょうど、ニュースで在宅勤務やリモートワーク、働き方を変えようという話題は目にするようになったのですが、そもそもの「どうやったら家で快適に働けるのか」という情報はまだまだ少ないように感じていました。実際に友人からも「独立してフリーになるんだけど家ではどうしたらいいかなぁ?」と相談を受けることも多いです。

新連載は「家で働く。」に決めました。

私は育児も介護も未経験なので、家で働きながら、どう上手く仕事と育児や介護を組み合わせていくかはこれからの宿題になっていくと思いますが、在宅があまりメジャーでないころからひとりで始め、20年近く「家で働く」をしています。

また、私と同じく、母は「家で働く」をしながら私を育てました。小さな頃から近くで母をみてきたので、私は「家で働く」二世です。子育ての中で私へのメッセージにも「なぜ家で働くのか」がたくさんありました。

私の中にある「家で働く」はひとつの個性であり、これを情報化することで、家で働きたいけど困っている誰かのヒントになるかもしれないと思いました。必ず当てはまる正解ではありませんが、こういう暮らし方もあるという、人生の選択肢の拡張にはなるのではないかなと。

保育園に入れずどうしてもやむなく退職した人、家族の介護があり毎日定時通勤が難しい人、身体や心の都合で無理はできないけど社会の一部になりたい(つながっていたい)と願う人、誰かに教えられた生き方に生きづらさを感じている人、今までの社会に用意されていた選択肢では足りない人が、この世界にはたくさんいるように感じています。その人たちに「家で働く」という新しい選択肢が役に立つといいなと願っています。

「もしかしたらこれならできるかもしれない」

誰かのその気持ちに出会えるのなら、私が「家で働く」をテーマに書くことに、意味があるのかなと思いました。

選択肢とはどれが正解かはわかりません。どれも正解ではないかもしれない。ただ、選べることは幸せの始まりであり、「家で働く」は誰かのひとつの選択肢にはなるかもしれません。選択肢は自由に組み合わせることができ、そこから自分らしさが生まれます。

2017年12月19日 公開
2020年5月11日 更新

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兎村彩野

Illustrator / Art Director

1980年東京生まれ、北海道育ち。高校在学中にプロのイラストレーターとして活動を開始する。17歳でフリーランスになる。シンプルな暮らしの絵が得意。愛用の画材はドイツの万年筆「LAMY safari」。

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