プロレスには人生のエッセンスが詰まってる。だから私は観戦にいく【新世界を嗜む】
『DRESS』1月特集は「新世界を嗜む」。2018年は新世界=「未体験の趣味」と出会ってみませんか。趣味は自分の生きる世界を広げてくれて、日々を今よりもっと素敵にしてくれるもの。本記事で紹介するのは「プロレス観戦」。プ女子としてブログを発信するOL、あやぱんさんに寄稿いただきました。
『DRESS』1月特集は「新世界を嗜む」。ここで定義する新世界とは、未体験の趣味の世界。
思いっきり笑った、感動して泣いた、目標を達成して感動した、のめり込みすぎて時間を忘れていたetc.。趣味を通じて得るさまざまな感情や経験は、私たちの人生をカラフルにしてくれるもの。
「自分の人生にこれがないとつまらない」「これがあるおかげで日々が楽しい」。そんな風に思える趣味はありますか?
ある人はもちろん、ない人も、2018年は新世界に足を踏み入れて、新しい趣味と出会ってみませんか。趣味が自分の生きる世界を広げてくれて、日々を今よりもっと素敵なものにしてくれるはずです。
スポーツ(観戦含む)系、文化系に分けて、趣味に熱中している人たちが、魅力や楽しみ方を愛のある文章で語り尽くします。
ここでは、「プロレス観戦」という新世界へ飛び込んで楽しむOL、あやぱんさんの例を見てみましょう。
■「プ女子」増加中……「プロレス観戦」が面白い
不満があるわけではない。でも、なにかが足りない気がする……。
日々の生活の中でふと、何か新しい刺激を求めてしまうこと、ありませんか?
あなたの人生に足りないピースは、「プロレス」で見つかるかもしれません。
■流血、爆発、有刺鉄線は滅多にありません
「プロレス」という言葉を聞いて、どんなイメージが浮かぶでしょうか?
「流血、痛い、怖い……」。ネガティブな言葉がたくさん浮かんでくる方もいるかもしれません。何を隠そう、実際に興味を持つまでは、私もそうでした。
しかし! 流血や爆発は主に、それらの趣向を楽しむ試合でしかお目にかかることはなく、ほとんどのプロレス会場では、爆発はおろか、血を見ることも滅多にありません!
プロレスは「闘い」ですが、相手に怪我をさせたり、再起不能になるまで痛めつけることが目的ではないのです!
とはいえ、文字通り「身ひとつ」で闘うプロレスの試合は、当然ながら危険を伴うもの。
だからこそ、あらゆる攻防に耐えうる強靭な肉体と精神を維持するため、レスラーは日々、鍛錬に励んでいます。
自らを鍛え抜いた者たちによる、まさに「命をかけた」闘い……その尊さに、観る者はどうしようもなく惹きつけられるのです。
■レスラーの「生き様」に感情移入してしまう
6メートル四方のリングに上がれば、360度全方向から一斉に突き刺さる観客の視線。
逃げも隠れもできない状況で繰り広げられるからこそ、プロレスでは、闘っているプロレスラー「その人自身」が否応なく試合ににじみ出ます。
「どうして今、この技を使ったの?」
「どうして、このタイミングだったの?」
「どうして、右脚ではなく左脚で蹴ったの?」
考えたところで、正解はわかりません。けれども、意識的に、あるいは無意識下で繰り出される一挙手一投足が、レスラーその人を「表現」するものだと感じながら試合を観戦するのが、私の楽しみ方のひとつです。
ただそこに「いる」だけで人々の視線を惹きつけてしまう、天性の華やかさをまとったレスラー。
観客を楽しませることなんて、これっぽっちも考えていないんじゃないかと思うほどに、自分のスタイルを貫き通す職人気質のレスラー。
努力しても努力してもなかなか日の目を見ず、表舞台に上がったと思ったらまた蹴落とされて……どん底を味わってもなお這い上がり、ついに頂点を極めたレスラー。
プロレスラーの数だけ、実に様々な個性があり、それぞれの人生にドラマがあります。
時に自分自身の境遇を重ねて、時に自分には到底追いつけない存在だと畏敬の念を抱きながら、私たちファンはプロレスを観ているのです。
栄光、挫折、努力、友情、夢……プロレスには、人生のエッセンスが詰まっています。
■プロレスは、あなたの街にもやってくる
「とはいえ、観にいこうと思っても、東京まで行かなきゃいけないんでしょ?」と思ったあなた。各プロレス団体は、北は北海道から南は沖縄まで、日本各地を巡業して大会を開催します。
つまり、そう。プロレスは、あなたの街にもやってくる(かも)!
私も地方在住なので、行きたいなぁ、観たいなぁ、と思う舞台や劇、コンサートなどのエンタテインメントが首都圏でしか実施されず、はがゆい思いをすることが度々あります。
しかし、プロレスに関しては、プロレスの方から、自分の地元にやってきてくれるのです。
今の時代、こんなコンテンツはなかなかないと思いませんか? これが、プロレスに親しみを覚える理由のひとつでもあります。
逆に、自分が観たい対戦カードが遠方の大会で開催されるときは、ちょっとした旅行のつもりで試合を観に行くのも楽しみのひとつです(これを「遠征」と言います)。
遠征先の会場で、たまたま席が隣になった方が、たまたま同じ選手のファンだったりしたら。旅の開放感のおかげもあって、たちまち意気投合して仲良くなることも!
試合を観終わったあと、その土地の美味しい食事とお酒をいただきながらプロレスについて語らうのは、最高に楽しい時間です!
■実は身近に接点が。そして楽しみ方は無限大!
「プロレスにちょっと興味が出てきたけど、どこに行けば試合が観られるの?」と、少し興味が芽生え始めたあなた。
おめでとうございます! プロレスの世界に足を踏み入れるまで、もう一息! ……なのですが。
プロレス界は、興味を持ったら自ら調べる姿勢がないと、なかなか情報が得られないのが現状です。例えば、野球やサッカーなどのメジャースポーツのように、何気なくテレビのスポーツニュースを見ていたら情報が入ってくる、という環境ではないということ。
とはいえ、「スイーツ真壁」でおなじみ、DRESSでも連載「スイーツ真壁の手土産はこれなッ!」を持っている真壁刀義選手や、「100年に1人の逸材」でおなじみの棚橋弘至選手などは、テレビ番組で見かけたり、名前を耳にしたりしたことはありませんか?
普段見るテレビや雑誌に少し気に留めてみると、意外と自分の生活の中にもプロレスとの接点があることに気がつきます。
プロレスの世界への入り口は、実は私たちの身近なところに、しかも案外たくさんあるのです!
プロレス界では、インターネットを使った情報発信が主となっています。
それぞれの団体や選手が、SNS(TwitterやInstagram)やブログなどで積極的に情報発信をしているので、興味惹かれる団体や選手が見つかったら、まずネット上で情報収集してみてください。
ファン歴を問わず楽しめる内容の、プロレス関連書籍も充実しているので、書店を訪れた際には一度「スポーツ/格闘技」のコーナー(私の知る限りでは「格闘技」の棚の中に「プロレス」のコーナーが設けられている場合が多いです)に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
試合を観ることだけではなく、さまざまな楽しみ方ができるのもプロレスの魅力のひとつ! 絵が得意な方は選手のイラストを描いたり、写真が好きな方は本格的な機材を揃えて会場で試合中の写真を撮ったり、手芸が得意な方は選手のコスチュームを忠実に再現して、レプリカコスチュームを製作したり。
私の周りの女性プロレスファンたちは、それぞれの楽しみ方で楽しんでいます。
プロレスの魅力、楽しみ方……ここでお伝えしたのは、ほんの一部です。続きはぜひ、ご自身で体験していただきたいと思います。
今まで、まったく興味のなかった方にこそ、観てほしい。プロレスと遠い世界に生きていればいるほど、新しい刺激を受けると思います。
2018年、プロレスの世界の扉を開いてみませんか?
Text/あやぱん
1987年生まれ。兵庫県出身。大学卒業後、金融機関に就職。その後、声優に転身。紆余曲折あって再びカタギの世界へ戻ってくるも、いまだ大人になりきれない、こじらせOL。ブログにて、プロレスの楽しさを発信中!
ブログ「もしプ女!!☆プロレスを女子目線で楽しむOLのブログ☆」
https://ameblo.jp/moshi-pujo/
写真提供/著者
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