女性に知っておいてほしい。恋愛経験が少ない男性の気持ち 2/2
上に挙げた例では、男性の方には実は払う意思がありました。前回ホテル代を全額負担してもらったから、次は自分が出そうとお財布の中身もチェックしていたそうです。
でも、女性がお会計の前に自分の財布を取り出したことで、彼女の払う意思を確認したと思い、「今日は俺が出すよ」とは言わなかったのです。
しかし、彼女の「おごるつもりはないんだよね?」という棘のある言葉が、彼の自尊心を刺激しました。自分の気持ちを否定されたと思ったからです。「払ってほしいならそう言ってほしい」と彼は苦い顔で言っていましたが、彼女にしてみれば自分で食べた分を払うのは当然です。
そこをあえて彼から言葉をかけてもらうことが、彼女の望んだことでした。
「払ってほしいなんて、女性からは言いにくいと思うよ?」と彼に伝えると、「だから俺は『出せないことはない』って提案したんだよ。素直に出してって言えばいいじゃん」の一点張り。
女性の気持ちを自分が汲んでいくのではなく、女性が自分の意思を受け入れるべきだと思っているのがわかります。それは、彼女の言葉が彼の怒りを誘ったから。
彼からすれば、これでも精一杯対応した結果なのです。
「出せないことはない」なんて言われ方をして、「じゃあお願い」と言う女性がいるでしょうか? 彼は提案したとしつこく自分の正しさを主張しますが、それが彼女にどう思われるか、ほかの女性ならどう感じるか、この視点が抜けています。
恋愛経験の少ない男性ほど、自分が否定されることを恐れます。
自分の振る舞いを責められるとその痛みでパニックを起こし、冷静に話し合うことすら難しくなります。そして相手を傷つけることで溜飲を下げ、何とか自我を保つのです。
自分に対する自信のなさ。これが、客観的な視点を持つことを妨げるのですね。
■つまずいたときは、「なぜそう思うか」を話し合ってみる
自信がなくても、好きな女性には自分なりに誠意を尽くそうとするのが男性ですが、問題なのは独りよがりな考えを通してしまうことです。
彼のように、「女性が財布を出す=払う意思があるのだから、それを尊重するべき」という考え方は、決して間違ってはいませんが、一般的にはがっかりする女性の方が多いのではないでしょうか。
ですが、彼らは「自分の振る舞いがどう他人に見えるのか」という視点が抜けがちになるだけで、決して悪気があるわけではないのです。「適当な振る舞い方を知らないだけ」という場面も彼らには多くあります。
もしこんな男性を好きになり、お付き合いすることになったら。
つまずいたときは、彼がどんな考え方でそんな振る舞いをしたのか、話し合ってみることをおすすめします。「こうしてくれた方が嬉しい」という気持ちが伝われば男性も受け入れやすく、解決の近道になるでしょう。
居心地の良い関係はふたりで作っていくもの。そう考えて、心に余裕を持っておけば、恋愛経験の少ない男性とも、確かな愛情を築くことができるでしょう。
※ この記事は20179月16日に公開されたものです。