「間食」は悪いことですか? - ヘルシースナッキングの概念を知る
「ヘルシースナッキング」という考え方をご存じですか? おやつを食べること、間食することに罪悪感を持ってしまう方へ知ってほしいのが、ヘルシースナッキングの考え方。お菓子メーカーに勤める筆者と、「間食」との向き合い方を見つめ直す全10回の連載です。第1回目では、ヘルシースナッキングにまつわる基礎知識をお届けします。
午後、仕事の集中力が途切れてしまったとき・気分転換したいとき、コンビニに行ってお菓子を買う? デスクに忍ばせておいたお菓子を食べる? 多くの方がそんな日々を過ごしているのではないでしょうか。
そして、食べる直前「でも、間食すると太る」といった葛藤と戦った経験もあるのでは。
今回のコンテンツのタイトルでもある「間食への罪悪感」について、結論からお伝えしましょう。
■「一切罪悪感を感じず、積極的に、ポジティブな気持ちで食べよう (ただし、何を食べるかに気をつけて!)」
ということだけです。
間食についての考え方、一緒に見直していきましょう
これまで耳にしたことがある方もいるかもしれませんが、間食にまつわる「ヘルシースナッキング」という考え方が、アメリカのセレブから世界に広がりつつあります。
人の体は、空腹を感じると血糖値が下がり飢餓感を感じるため、脂肪をどんどんため込んでいこうとする働きがあります。
そのため、良質な間食をこまめにとり入れ、空腹を感じる時間をできる限り少なくし、太りにくく、代謝の高い体を作ろうという考え方が「ヘルシースナッキング」です。
■「ヘルシースナッキング」で食べるべきものは?
残念ながら何を食べてもいいわけではない「ヘルシースナッキング」。とはいえ、気軽に取り入れられる、身近なスナックばかりです。
■たんぱく質が含まれたスナック
ナッツ・豆乳・きな粉のお菓子など
たんぱく質は全体の約30%がエネルギーとして消費されます。たんぱく質は代謝をアップしてくれるサポート機能まであるんです。
■食物繊維が含まれたスナック
グラノーラ・おから食品・こんにゃくせんべい・寒天・ドライフルーツ・みかん・ごぼうチップスなど
食物繊維には、各種糖質の吸収をゆるやかにする働きがあり、脂肪の蓄積を抑えてくれる効果があります。また、緩やかに血糖値が上昇する食品は、胃の中での停滞時間が長く、空腹感が抑えられます。
■噛みごたえのあるスナック
するめ・こんぶ・硬いビスコッティなど
より多く”噛む”ことで脳の満腹中枢を刺激し、満足感を得ることができます。
■逆におすすめできない食べ物は?
上白糖が含まれたスナック
上白糖が含まれたスナックは吸収が早く、血糖値が急上昇しやすいため、推奨はできません。
■ヘルシースナッキングのポイント・注意点
■ヘルシーでも食べすぎは禁物
厚生労働省は1日100~200kcalの間食が望ましいとしています。目安にすると良いでしょう。
■20時以降の飲食はなるべく控える
夜型の人は仕事などで遅くなると、昼食と夕食の時間が空くことが多く、夕食をたくさん食べてしまいがちです。18時頃にまずたんぱく質が含まれたヘルシースナックを摂っておき、数時間後に軽めの夕食として、温野菜や豆腐など消化のいいものを食べるといいでしょう。
■食事の間隔を6時間以上あけない
反対に朝型の人には、朝早めの朝食を2回に分けることをおすすめします。起きてから昼食までが長くなってしまうからです。いずれの場合も、食事の間隔が6時間以上空かないように意識して、食事時間を決めていきましょう。
■よく噛んで食べること
1回あたりの食事量が減ってしまい、満足感が得られなくなってしまうのでは? という心配もありますよね。その解消には「よく噛む」ことが非常に大切です。よく噛んで食べることで少量でも満腹感が得られやすくなり、ダイエットにつながります。
ヘルシースナッキングでは三食では不足しがちな栄養素を補いながら、空腹を感じる時間を最低限におさえることで、より健康的な体質を手に入れることができます。
今日から取り入れてみてはいかがでしょうか。