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乾燥肌対策の鍵は“血”! 血虚タイプ&瘀血タイプは漢方で身体の内側から対策を

空気が乾燥しやすいために、肌トラブルの悩みを抱える方が増えてしまうこの時期。肌にダメージを与えてしまうとわかっていても、かゆみを我慢するのは辛いですし、無意識のうちに掻いてしまうことも。今回は「乾燥肌」に着目し、代表的な症状や予防策・対策を「わたし漢方」の漢方アドバイザー「さっち先生」に詳しく教えていただきました。

乾燥肌対策の鍵は“血”! 血虚タイプ&瘀血タイプは漢方で身体の内側から対策を

本格的な寒さを感じる日が増え、朝晩の冷え込みも厳しくなってきました。

今回のテーマは寒い季節に悩みを抱える方の多い「乾燥肌」
漢方の考え方と取り入れたい養生法をわたし漢方のさっち先生に教えていただきました。

↓ 【詳解】漢方における体質について ↓
「【体質診断・体質チェック】あなたは何タイプ? 漢方の基本“体質”を知ろう!」

乾燥肌とバリア機能

ーー最近冷え込んできたせいか、お肌の乾燥に悩んでいます。

たしかにこの時期は乾燥肌に悩む方が増えますね。
秋から冬にかけては空気が乾燥しているうえ、冷えによる血流の悪化も加わるのでお肌への負担が他の季節に比べてかなり大きくなります。

健康な肌は角質層が肌の水分蒸発を防ぎ、潤いを保っています。
角質層のバリア機能(身体を守る皮膚の働きのひとつ)が低下することで、皮脂や水分が不足してしまった状態がいわゆる乾燥肌です。

皮脂の分泌が少ない部位、肌の薄い部位が特に乾燥しやすいとされています。

★すね・膝・ひじ・目や口の周り・頬など


ーーバリア機能はなぜ低下してしまうのでしょうか?

大きな原因としては、角質層のターンオーバー(古い角質から新しい角質へ生まれ変わる仕組み)の乱れが挙げられます。
このサイクルが通常よりも早くなると、潤いを蓄える力がなくなりがちです。反対に遅過ぎても古い角質が残ったままなのでざらつきや肌荒れの原因になります。

ターンオーバーが乱れる原因は、栄養不足、睡眠不足、ストレス、内臓の疲れといった生活習慣、体を洗うときの刺激や紫外線など外部からの刺激、加齢によるものなどさまざまです。


ーー本当にさまざまな原因が考えられるのですね。

「腸と肌はつながっている」「肌は内臓の鏡」といわれることもあるように、お肌のトラブルは皮膚表面だけでなく、内側のトラブルのあらわれの場合もあります。
ただの肌トラブルと甘く見ず、早めに対策をしていきたいですね。

肌トラブルと“血”の関係

ーー乾燥肌に悩みやすいのはどのような体質でしょうか?

まず、身体の栄養や潤いを行き渡らせる役割のある血が消耗した「血虚(けっきょ)体質」ですね。
血流が悪くなっているケースが多く見られるので、お肌の乾燥や髪のパサつきを感じやすい方が多いです。

・潤いがなく、かゆみを伴う
・温めるとよりかゆみが増す
・冷え性に悩んでいる
・年齢とともに乾燥を感じるようになった



このような特徴に覚えのある方は血虚体質による乾燥肌かもしれません。

血虚の特徴的な症状としては、低体温であったり、立ちくらみや貧血が起こりやすかったりする点が挙げられます。顔色の悪さに悩む方も多いですね。
女性は特に月経があるため「血」を消耗しやすく、不正出血や生理不順を抱えている方はより一層血虚になりやすい状態にあります。

ーー他にも気をつけたほうが良い体質はありますか?

血虚が進行すると「瘀血(おけつ)」と呼ばれる血の巡りが悪い状態になる可能性もあり、こちらの体質を抱えている方も注意が必要です。
瘀血の特徴的な症状としては、吹き出物のような皮膚トラブルが目立ったり、アザや傷跡が治りにくい点が挙げられます。

瘀血になるとお肌に栄養や潤いが届かないだけでなく、ターンオーバーがうまくいかなくなって老廃物が流れにくくなり、吹き出物といった炎症、シミ、そばかす、クマ、くすみなど、見た目のお悩みも抱えやすくなります。

頭痛、肩こり、冷え、婦人科系トラブルなど、他の不調の原因にもなるので体質が悪化・慢性化しないように改善していきましょう。

乾燥肌対策は漢方の力で身体の内側から

ーー漢方ではどのように対策をしていくのでしょうか?

肌の乾燥のお悩みは主に血が消耗した血虚の状態にある方が多いので、肌に養分をしっかりまわすために「血」を補う生薬が配合された漢方薬で血の質を上げて、血流を良くしていくアプローチがメインになります。

他にも、特にかゆみが強い方はかゆみを和らげる生薬、炎症を取り余分な熱を冷ます生薬などが一緒に配合された漢方薬を用いることもありますし、加齢に伴う皮脂分泌や血流の低下が原因として大きい場合は年齢とともに弱りやすい「腎」を補う漢方薬が向いているケースもあります。

胃腸の弱りが目立つ方は身体のエネルギーである気を補い、内臓の力を高めることで栄養をしっかり吸収できる状態を目指すことからはじめるアプローチを取ることもあります。

ーー体質によって対応は人それぞれかなり違うのですね!

そこが漢方の強みといえる部分ですね。
漢方では問診をとても大切にしており、一見関係なさそうな事柄からもヒントを得て、一人一人違うお悩みや体質に寄り添ってアプローチを考えていきます。

私たちの身体はさまざまな働きが互いに影響しあって成り立っているので、ひとつの不足や循環の悪さが他の不調を引き起こす可能性があります。
身体がどんどん健康から遠ざからないためにも、足りていない・循環していない要素を補って巡らせていけば、体質は改善していけます!

今すぐできる乾燥肌対策

ーー乾燥肌が悪化しないために、普段どのようなことに気をつけたら良いでしょうか?

やはり、第一に大切なのは保湿ケアですね。
水分と油分のバランスを適量に保ち、自分に合った保湿ケアを心がけましょう。
化粧水のつけ過ぎは一見潤っているように見えても必要な水分まで蒸発させてしまいますし、油分の多いクリームのつけ過ぎは赤みや吹き出物の原因になることもあります。

外部からの刺激も乾燥肌を悪化させるので、体を洗うときなどの摩擦やこの時期に増えてくる暖房の使い方には注意が必要です。
直接肌に触れるインナーはシルクやコットンなどの天然素材がおすすめ。強く擦らずに優しく洗う、暖房の風が直接当たらないように調整する、加湿器を用いるなど刺激を緩和させていきましょう。

よくないとわかっていてもかゆみがあると掻くのを我慢できない、寝ている間など無意識下で掻いてしまうという方は、保湿ケアだけでなく手袋や長袖を身につけてかゆい部分を覆うなどの工夫がおすすめですね。


ーー季節によってスキンケアは変えたほうが良いともいいますよね。

化粧水やクリームひとつでもお金のかかるものですし、いくら優秀なスキンケア用品でも季節や自分の肌質に合っていないともったいないですよね。

個人差が大きいので口コミの評判だけでなく、自分の感覚を大切に。
肌の違和感がないか、季節が変わってトラブルが出ていていないかを確認するだけでも見えてくるものがあると思うので、ぜひこの機会に見直してみてください。


ーー家に帰ったら見直してみます! 他にポイントはありますか?

お肌の調子と食生活はやはり切っても切れない生活習慣ですね。
毎日の習慣である食事は見直しやすいので、体質改善の第一歩におすすめです。

薬膳の考えにおいて血を汚すとされている食べ物はなるべく避け、お肌の栄養になる食材を積極的に取り入れていきましょう。

なるべく避けよう

・甘いもの
・辛いもの(刺激物)
・味の濃いもの
・アクの強いもの(山菜・タケノコなど)
・加工品
・アルコール
・もち米
・えび
・かに
・魚卵  など

積極的に食べよう

・黒豆
・黒米
・玄米
・山芋
・きくらげ
・松の実
・白ごま
・海藻
・旬の食材  など

他にも、無理なダイエットや偏食は「血」が足りなくなる原因になります。和食を中心に栄養バランスの整った食事を心がけましょう。
夜ふかしや目の神経の使い過ぎもお肌への負担になるので、パソコンやスマートフォン、テレビの見過ぎには注意しましょう。

肌トラブルは、内側からも見つめ直すことが大切

ーー今回は、わたし漢方のさっち先生に乾燥肌対策についてお話いただきました。さっち先生、ありがとうございました!

こちらこそ、ありがとうございました。

お肌のトラブルというのは本当にさまざまで、一見すると関係のない部分が大きな原因となっているケースがよくあります。かゆみなどの症状そのものの辛さだけでなく、見た目にも影響を及ぼすので精神的に落ち込んでしまうという方も多くいらっしゃいます。

漢方では、心と体全体をひとつと捉えて考えます。
外側からも内側からもバランスを整えられるように、普段の生活に良くない習慣はないかどうか見つめ直す良い機会にしていただけると嬉しいです。

* * *

わたし漢方では、忙しかったり、近くになかったりといったさまざまな理由で、なかなか病院や漢方薬局に行けない方でも、LINEで薬剤師へ漢方相談ができます。ご興味があれば、ぜひご相談くださいね。

初回限定で無料の体質診断もおこなっておりますので、お気軽に友だち追加していただければと思います。

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漢方専門家 さっち先生

LINEでいつでも相談・処方検討できる漢方薬専門店「わたし漢方」の漢方アドバイザー。「不調とともに生きる女性の毎日を快適にし、やりたいことに全力投球できる手助けがしたい」という想いをもとに、東洋医学に基づいた体質改善の秘訣や...

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